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2008年05月14日

発売迫る!


太陽印刷さんから荷物が届きました。いそいそと段ボールをあけるワタシ。はやる気持ちを抑えて茶色の紙包みをはがします。中身よりも先に刷りたてのインクの匂いがぷーんと──何年編集者をやっていても心躍る瞬間です。中身はもちろん、新刊書籍の見本。『片山杜秀の本2 音盤博物誌』がようやくできあがりました!

今回は前作『音盤考現学』にくらべて48頁の大増量。じっさいに手に持ってみると違いがよくわかります。ぱらぱらとめくると、本からこぼれそうになるほどてんこ盛りになった活字たち。さらにさらに、「初版限定特別付録」として、「謎の袋とじ」が付いてます!(ぜひ書店でご確認を!)

もちろん、内容がまたまた素晴らしい! 元祖“眼鏡っ子作曲家”シューベルトから始まる「近眼派音楽」に思いを馳せたり、『戦場のメリークリスマス』の音楽を信時潔との関連で論じたり──もうとにかく、むちゃくちゃ面白い! 音楽批評がこんなに面白くていいのか! もちろん、いいんです。『音盤博物誌』を読んで、笑って、驚いて、そして音楽をもっと深く深く聴きこみましょう!

発売は5/24(土)。乞うご期待!

[木村]



2008年05月29日

片山杜秀×山崎浩太郎トークショーをおこないます!(6/15)

『音盤博物誌』の刊行を記念し、タワーレコード渋谷店6階クラシックフロアにて、著者・片山杜秀さんと演奏史譚家として著名な山崎浩太郎さんのトークショーを開催します。題して、「片山杜秀と山崎浩太郎のディスク博覧会」。『音盤博物誌』に登場するディスクなどを聴きながら、稀代のディスク・マニアである2人が、濃いトークを繰り広げます。前回の『音盤考現学』のときのトークショーはどちらかといえば、片山さんの私生活や生い立ちにかんする話題が多かったのですが、今回はがっぷり四つの「音楽談義」となりそうです。

観覧は自由。終演後に片山さんのサイン会をおこないますので、同店または新宿店でお買い求めいただいた『音盤博物誌』をご持参ください。もちろん、その場でもご購入いただけます。

◎日時:2008年6月15日(日)15:00START
◎場所:タワーレコード渋谷店 6階クラシックフロア
◎入場料:無料
◎お問い合わせ:タワーレコード渋谷店(03-3496-3661)
 http://www.towerrecords.jp/store/store03.html

[木村]

2008年05月30日

自由が丘ABCで「片山杜秀おすすめ本フェア」!


青山ブックセンター自由が丘店で「片山杜秀おすすめ本フェア」始まりました! 『音盤博物誌』の刊行を記念して、自由が丘店さんが素敵なフェアを企画してくださいました。

片山さんが8冊の本を選び、それぞれにコメントを付けてくださっています。さらに片山画伯のイラスト入りサイン&パネルも展開。これはかなりレアです。必見です。

恐るべき博覧強記の片山杜秀はどんな本を私たちにお薦めしてくれたのか? めくるめくカタヤマ・ワールドを自由が丘まで覗きに行こう!

[船山]


2008年05月30日

飯尾洋一さん唸る!──「これが批評というもの」

CLASSICA What's New!」で飯尾洋一さんが『音盤博物誌』のことを絶賛してくれています。

あちこちの見出しを拾い読みしただけで楽しくなる本などめったにない。

袋とじ付録にもご満足いただけたようで^^。ありがとうございました。

[木村]

2008年05月30日

片山杜秀×佐々木敦トークセッションをおこないます!(6/25)

『音盤博物誌』刊行記念イヴェント第2弾! ジュンク堂書店新宿店にて、片山杜秀さんと佐々木敦さんが「もっと音楽を!もっと批評を!」と題して、トークセッションをおこないます。

◎日時:2008年6月25日(水)18:30開場/19:00開演
◎場所:ジュンク堂書店新宿店8階喫茶
◎入場料:1000円(1ドリンク付き)
◎ご予約・お問い合わせ:同店7階カウンター(03-5363-1300)
◎詳細はこちら(「新宿店」>「トークセッション」とクリックしてください)
 http://www.junkudo.co.jp/event2.html

ひとつの枠におさまらない全方位的な批評活動で知られる2人ですが、なんと!この日が初顔合わせ。いままでメールも交わしたことのない2人が、初めて会っていったいどんなトークを繰り広げるのか??? 歴史的な瞬間に、ぜひ立ち会ってください!

[木村]

2008年06月05日

新宿ジュンク堂で片山杜秀「音を読み解く」フェア!


ジュンク堂書店新宿店で「片山杜秀 音盤博物誌刊行記念“音を読み解く”フェア」始まりました(7F/芸術書コーナーにて)。

『音盤博物誌』と、本書の中に紹介されている音楽や映画に関連する本(伊福部昭、ラヴェル、内田百閒、芥川龍之介などなど)を、芸術書担当Mさんのチョイスで並べてくださっています。なんと棚を7段分フルに使っての大展開!

25日の片山さんとのトークセッションにご登場いただく佐々木敦さんの著書も一緒に展開されています。

『音盤博物誌』や『音盤考現学』に登場するアーティストや作品群に結びつく本が、同じ棚に並んでいるのは迫力の眺めです。感激です……。今後さらに関連本を増やして充実させていく予定、とのことですので、ぜひぜひ足をお運びください。

[船山]


2008年06月11日

山尾敦史さんも驚嘆!

愛読していた「山尾好奇堂」を閉めてしまったあと、どこへ行ってしまったのかと(おおげさですが)心配していた山尾敦史さんが、こんなところで「仮店舗(テンポ)」を開いておられました。Howardも健在!

 僕と仕事と仮テンポ http://yamaonosuke.blogzine.jp/karitempo/

6/2のエントリで『音盤博物誌』について、「こんなに長い文を書くつもりはなかったのだが、一気に書いてしまった」とおっしゃりながら、ていねいに評してくださってます。

片山さんのすごさは、日本でそれを理解するのは何百人かという単位の話題を、さも多くの人が読めてしまうように書く文章力なのだと思う。
片山さんの文章を楽しめる要因として最高級の賛辞をもって挙げたいのが「文章が外を向いている」ということなのだ。つまり「読者に対して文章を書いている」ということである。
最大の醍醐味はおそらく巻末の人名索引だろう。

最後の引用は、編集担当者としてもとてもうれしいひとこと。

さらに、6/15(日)15:00からタワーレコード渋谷店でおこなわれる片山さんと山崎浩太郎さんのトークショーのことも紹介してくださっています。「その場に潜入したいような怖いような・・・」と書いておられますが、ぜひいらしてくださ~い。お待ちしてます。

[木村]

2008年06月14日

林田直樹さん、納得。

ネットラジオ「OTTAVA」のブログ「OTTAVA amoroso」で、林田直樹さんが『音盤博物誌』をとりあげてくれました。袋とじの内容にふれつつ、なぜ片山さんの文章に力があるのかを書いてくださっています。

[木村]

2008年06月16日

サイン会のBGMは《戦友》!?


6/15(日)15:00より、タワーレコード渋谷店6Fクラシックフロアにて、片山杜秀さんと山崎浩太郎さんのトークショーがおこなわれました。

いずれ劣らぬディスク・マニアのおふたりが、『音盤博物誌』をネタにくりひろげるトークバトルは、期待にたがわぬもの。黛敏郎による映画『君も出世ができる』の主題歌や、森正指揮による芥川也寸志《弦楽のための三楽章(トリプティーク)》の終楽章、アムランがピアノを弾くシチェドリンの協奏曲第2番第2楽章など、本のなかで紹介されている音源を聴きながら、濃密なまでにマニアックなトークを浴びた1時間でした。

終演後は片山さんのサイン会。タワーレコードのAさんの「せっかくですからお持ちになったCDをかけませんか?」というご提案に、片山さん、「ああ、じゃあ、《戦友》がいいですね。《戦友》、行きましょう!」。こうして、本を手に一列に並ぶ来場者のみなさん、ひたすらサインを続ける片山さん、そしてそのバックに、♪「ここは御国を何百里 離れて遠き満州の~」と岩城宏之指揮・東京混声合唱団の《戦友》が延々と流れつづけるという(14番までありますから)、世にもシュールな光景が現出したのでした。

[木村]


2008年06月29日

佐々木敦さん、片山杜秀さんの「秘密」に迫る!


6月25日(水)、ジュンク堂書店新宿店のカフェにて、片山杜秀さんと佐々木敦さんのトークセッションがおこなわれました。

片山さんのファンと佐々木敦さんのファンに、なにか接点があるのか? ほんとうにお客さんは集まるのか??──本人どうしでさえ、この日はじめての顔合わせということで、期待と不安の入り交じった気持ちで当日をむかえましたが、ふたを開けてみれば満員御礼。

開演前の楽屋で、「ぜったいに本を買いたくなるような話をしますから」と豪語されていた佐々木さん。そのことばどおり、『音盤博物誌』の内容を中心に、ぐいぐいと対話をひっぱっていってくださいます。対する片山さんも、加速度的に饒舌に。

佐々木さんが、「この本を読んでいると、いつのまにかものすごく抽象的な世界に引き込まれていく」と語っておられましたが、この日のトークはまさにそんな感じで、来場者全員が「音楽を語ることの不可能性」と「それにもかかわらず、音楽を語ること」について、深い思弁をめぐらせていたはずです。

おもしろかったのは、片山さんの意外な趣味(?)が明かされたこと。愛犬を聴き手にピアノに向かい、「半音でごにょごにょとうごめくような音型を弾きながら、『おお、松村禎三みたいだ~!』とかやってるのが、もっとも幸せな時間」なんだそうです(時間があれば、2時間でも3時間でも続けるとか)。その話をしたあとに、「なんでこんなことしゃべっちゃったのかなあ……」と悔やんでおられましたが、インタヴューの達人・佐々木敦の本領発揮といったところでしょうか?

片山さんの『音盤博物誌』刊行記念イヴェントは、ひとまずこれで終了。ご来場くださったみなさま、会場を提供してくださったお店のスタッフの方々、そして対談相手を引き受けてくださった山崎浩太郎さん、佐々木敦さん、ありがとうございました。

[木村]


2008年06月29日

北中正和さんのブログで

音楽評論家の北中正和さんがご自身のブログ「wabisabiland pop diary」で、『魂(ソウル)のゆくえ』『音盤考現学』『音盤博物誌』のことを書いてくださっています。『魂(ソウル)のゆくえ』については、「こういう本が好評ということは、音楽をアット・ランダムにではなく、ある程度まで系統だてて聞きたい人が存在しているということだろう」と。そういう人がたくさんいてくれてこそ、ぼくらみたいな出版社がなりたつわけですね。ありがとうございました。

[木村]

2008年07月08日

『あんさんぶる』で『音盤博物誌』を宣伝

前の前のエントリでもふれた『あんさんぶる』では、木村が本やCDなどのレビューを担当させていただいていますが、7月号で『音盤博物誌』のことを書かせていただきました。あ、もちろんレビューではなく「アルテスの新刊より」という特別枠での押し売り宣伝。

レビューのほうではボスール著『現代音楽を読み解く88のキーワード』、海老澤敏著『モーツァルトの廻廊』、岡田暁生著『恋愛哲学者モーツァルト』をとりあげました。

[木村]

2008年07月12日

図書新聞が「片山杜秀の本1,2」をまとめて紹介

『図書新聞』(2008/07/19付け)で『音盤考現学』と『音盤博物誌』がまとめて紹介されました。「この本は一種の奇書である」から始まり、「著者の知識が広大で、ただただ驚きをもって読まされてしまう」と書いてくださっています。

書誌情報のところに索引のページ数が表示されているのは、いかにも『図書新聞』らしいですね。

[木村]

2008年07月15日

讀賣新聞「著者来店」に片山さん登場!

7月13日(日)讀賣新聞朝刊・読書面の「著書来店」コーナーに、『音盤博物誌』の著者として片山杜秀さんが登場しました!

「ここは博覧強記の“平成の怪人”の揺りかごだ。」──あまりにも巨大な空間を持つ“まるで体育館のような” ご自宅の書庫(というより倉庫?)の写真が、ばっちり掲載されています。

記事中では松本記者が『音盤博物誌』を「その喜々とした批評眼たるや従来の音楽評論の域を超えている。」と評してくださいました。本のページをめくる片山さんは、とても幸福そうですね。

[船山]

2008年07月16日

『音楽現代』に書評が出ました


『音楽現代』8月号に『音盤博物誌』の書評が掲載されました。評者は倉林靖さん。「[『レコード芸術』連載の]前半を収めた『考現学』よりもさらに練れた、あるいはさらに自由奔放な思考の飛躍が収められており、読者は片山氏の更なる博覧強記ぶりに驚嘆するだろう」と評していただいています。

なお、この号には弊社の広告も掲載されています(p.145)。

[木村]


2008年07月16日

『Jupiter』に書評が出ました


『音盤考現学』にひきつづき、白石知雄さんが『音盤博物誌』もとりあげてくださいました。大阪・いずみホールの発信する音楽情報誌『Jupiter』の8〜9月号。

 音楽ホールは万国共通の国際仕様だが、一歩外に出れば、東アジアの湿った空気が肌にまとわりつく。それが私たちの住む国の姿。それでいいじゃないかと大らかに肯定する片山杜秀の音楽論は、彼の思想史研究書『近代日本の右翼思想』とぴったり対になっている。
そういえば、先日(7/4)紀尾井ホールで、いずみホールを本拠とする「いずみシンフォニエッタ大阪」の東京公演がありましたが、それこそ“万国共通国際仕様”のホールに大阪発現代音楽を「空気ごと」運んできたような熱演に興奮したところだったので、なるほどと納得。

白石さん、ありがとうございました。

[木村]


2008年07月16日

武藤康史さんが読書日録で

『すばる』8月号の「読書日録」で、評論家・書誌学者の武藤康史さんが『音盤考現学』『音盤博物誌』(後者は書影も)をとりあげてくださっています(6/14の項)。「片山杜秀が立て続けに出した『音盤考現学』『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング)を読むことは心地よくはない」とありましたからドキッとしましたが、続けて「ページを繰るごとに動悸が激しくなる。知の巨人に私は踏み潰された」と。ありがとうございました。

[木村]

2008年07月20日

朝日新聞の書評に『考現学』『博物誌』が!


先週の読売新聞に著者・片山さんが登場したのに続き、本日(7/20)、朝日新聞朝刊読書面にて、東京大学教授(日本政治思想史)の苅部直さんが、『音盤考現学』『音盤博物誌』を並べて書評してくださいました。全篇「激賞」といっていいありがたい内容。最後の段落だけ引用させていただきます。

 現代音楽は難しくてどうも、という人や、武満徹がこの分野で日本唯一の巨匠だと思っている人は、2冊を通読すれば、まったく考えが変わるだろう。そして読了後、「近代」や「日本」を見る視点も、いつのまにか新しくなっていることに気づくはずである。
苅部さんは十数年前に片山さんの名前を知ったと書かれていますが、片山さんの本を刊行してから、メディアで取り上げていただくたびに「ようやく」とか「待ちに待った」という接頭辞が付くことに、あらためて驚いています。苅部さんをはじめとするさまざまな領域の研究者や片山ファンのみなさんが、何年も何年も「待ちに待って」くださっていた片山さんの音楽論集を世に出すのは、プレッシャーも感ずる仕事でしたが、こうしてみなさんに喜んでいただけてほんとうによかった!

『音盤博物誌』は在庫僅少の状態でしたが、これを機に重版決定! 7/29からは第2刷を出荷いたします。「初版限定袋とじ付録」の「カタヤマモリヒデの作り方」が読みたい方は、書店にある初版分の在庫がなくなる前に、お早めにご入手を!

[木村]



2008年07月29日

ミュージックバードに片山杜秀さんが出演!

衛星デジタルラジオ、ミュージックバード「THE CLASSIC」に片山杜秀さんが出演し、『音盤博物誌』が紹介されることになりました。内容は、前半が6/15にタワーレコード渋谷店でおこなった片山さんと山崎浩太郎さんのトークショー、後半はスタジオであらためて片山さんが語ったものです(『音盤博物誌』の初版の袋とじ付録「カタヤマモリヒデの作り方」のラジオ版、という趣の話になったとか)。

番組の詳細は以下のとおりです。

ウィークエンド・スペシャル
〜音楽評論家を撃て!/片山杜秀の本が明かす“響きの思想”〜
2008年8月2日(土)12:00〜15:00 
再放送8月31日(日)18:00〜21:00
出演:片山杜秀、山崎浩太郎
番組ではアルテスから『音盤博物誌』をプレゼントとして提供させていただいています。いまや「レア本」となりつつある袋とじ付録の付いた初版本です!

なお、ミュージックバードを聴くには、専用のチューナーとアンテナが必要です。詳細は以下。

MUSICBIRDは
TOKYO FMグループの超高音質CS衛星デジタルラジオ。
クラシック、ジャズ、KAYO-ENKAなどジャンル別に10のチャンネルがあり、
これを聴くには専用のチューナーとアンテナが必要。
ただ今、チューナーとアンテナを無料でレンタルする
「PCM Fun Club」の会員募集中
お問合せは03-3221-9000
http://www.musicbird.jp/
PCMファンクラブのお申し込みは03-3261-8155
http://www.musicbird.jp/musicbird/ch_all.html
[木村]

2008年07月29日

『博物誌』2刷出来! 『考現学』3刷決定!!

『片山杜秀の本2 音盤博物誌』は本日2刷が上がってきます。同時に『音盤考現学』の3刷も決定! こちらはお盆明け出荷予定。これでアルテスは、今月刊行した『八橋検校 十三の謎』以外の書籍すべてがめでたく重版! ありがたいことです。

『音盤博物誌』の袋とじ付録「カタヤマモリヒデの作り方」は“約束どおり”(?)2刷からは付けてませんので、初版をゲットしたい方はいますぐ書店、楽器店へ!

なお、重版にあたっての訂正は以下の2カ所です。

p.122|後ろから3行目
行頭の「喜び、」の前のスペースを削除。

p.328(最終ページ)|広告
『音盤考現学』のISBNコードが間違っていました。正しくは「ISBN978-4-903951-04-1」。

[木村]

2008年10月01日

速報! 吉田秀和賞受賞!!

本日、発表された「第18回吉田秀和賞」の受賞作は、なんと! 片山杜秀さんの『音盤考現学』『音盤博物誌』!! 2作合わせての受賞となりました。

選評は以下のとおりです。

 天才と博識がはじけ出てくるような批評集である。

 100回におよぶ連載コラムを2分冊にまとめたものだが、各回1枚のディスクを取り上げ、作曲家や作品、その演奏について勘所をおさえ、そこから連想されるあらゆることに現代的視点から意味をあたえ、さらなる連想へと展開してゆく。その展開たるや息もつかせない。1枚のディスクから今の時代を切ってみせるという独特の視点は、日本の近・現代音楽について語るとき、特に熱をおびる。薀蓄の深さ、オタク的偏愛ぶりは驚異的だ。国外の音楽に向かうときも、この態度はより鮮明で、モーツァルトを表現主義音楽の元祖ではと提唱してみたり、バレンボイムの演奏術をシオニズム運動の精神に結びつけたりと、その批評眼は端倪すべからざるものがある。たいへんな力業だ。

 まったく新しい批評のスタイルを生み出した。

吉田秀和賞は「吉田秀和芸術振興基金が平成2年に創設。優れた芸術評論を発表した人に対して賞を贈呈し、芸術文化を振興することを目的」とする賞です。審査委員は吉田秀和、加藤周一、林光の三氏です。

片山さん、やりましたね! アルテスにとっても、創立1年にしてたいへんな栄誉にあずかり、メンバー一同、信じられない思いです。みなさんの応援に心から感謝しています。

[木村]

2008年11月10日

第18回吉田秀和賞贈呈式に出席しました!


音楽批評家そろい踏み!

11/8(土)、水戸芸術館にて、片山杜秀さんへの「第18回吉田秀和賞」の贈呈式および記念パーティーがおこなわれ、受賞出版社として、スタッフ総出で出席させていただきました。

はじめに吉田秀和芸術振興基金の吉田光男理事長よりご挨拶として「今日はまるで吉田秀和さんの二代目襲名披露のようだ」というご感想が述べられました。そして、吉田秀和審査委員長より表彰状が、吉田光男理事長より副賞200万円が手渡されました。

続いて林光審査委員による祝辞。このなかで林さんは『音盤博物誌』に収められた細川俊夫論、ショスタコーヴィチ論などに具体的に触れて、片山さんの批評スタイルがいかに新しいかを述べ、そして「作曲家にとって、その人に自分の作品がどのように聴かれたのか、気にしなければならない存在が、吉田秀和さん以来、またひとり現れたことをたいへんうれしく思う」としめくくりました。

そしていよいよ片山さんによる挨拶。挨拶とはいえ30分間が予定されていて、どんな話が聴けるのか、たいへん楽しみだったのですが、期待どおり抱腹絶倒の内容でした。自分がはじめての茨城県民の受賞者であることへの感慨から、2003年に水戸芸術館の依頼でコンサートのプレトークをおこなった直後、パリの地下道でストリートミュージシャンがサックスで演奏する林光作品を聴いたこと(『音盤考現学』の林光論を参照)、帰国した日に「物が重すぎてビルが壊れるから出ていってくれ」と大家さんから電話があり、その数カ月後に茨城県に引っ越すまでの経緯は、まさに「いっけんつながっていないものが、最後にはぴたっとつながる」片山さんの批評スタイルを彷彿とさせる話の展開で、吉田秀和さんも大笑いされて喜んでおられました。また、その「つながっていないものを(無理やり)つなげる」批評の方法が、じつは1987年の憲法記念日に名古屋で聴いた加藤周一さん(吉田秀和賞審査委員のひとり)の護憲の講演に意を強くして確立された、というエピソードも披露されました。

贈呈式の最後には片山さんの大学・大学院時代の恩師の蔭山宏さん(慶應義塾大学法学部教授)が、若き日の片山さんの思い出を語られ、「日本思想史と音楽とを一体化させた新たな分野を切り拓いてほしい」と締めくくられました。

30分ほどの休憩の間に、スタッフで館内のミュージアムショップ「コントルポアン」を訪問。片山さんの本がなんと3カ所に平積みになっていましたので、さっそく持参のPOPをお渡しし、設置していただきました。

そして、記念パーティーでは鈴木と木村が祝辞を述べました。「この2冊の本が批評として高い評価をうけたことは、インターネット全盛の時代にあって、たいへんうれしく、自分たちにとっても励ましになることだと思う」(鈴木)、「この1年間、スタッフ全員で「片山さんはすごい」ということを訴えつづけてきたが、今回の受賞で吉田先生はじめ審査委員の先生方が「片山さんのなにがすごいのか」を言葉にして明らかにしてくださったことがなによりうれしい」(木村)というような内容でしたが、吉田さんや林さんも聴いておられるなかでのスピーチとあって、ふたりともえらく緊張し、用意しながら言い忘れたことも……。

パーティーでは音楽之友社のみなさんをはじめ、お世話になった方々、はじめてお目にかかる方々などから、スタッフにお祝いやねぎらいの言葉をいただき、喜びをあらたにするひとときでした。また、予定にはなかったことですが、パーティーの最後に吉田さんがスピーチをされました。「批評っていうのは、音楽を聴いてどんなに正しいことを書くかじゃない。その人が何者かであって、なにかを書いた──そういうことなんだ。片山さんはそういう人だということです」という内容で、あらためて今回の受賞の意味、重さをひしひしと感じました。

パーティーのあとはスタッフ全員で、水戸室内管弦楽団の第74回定期演奏会を鑑賞。バッハ、ヴィヴァルディの協奏曲、そして最後はナタリー・シュトゥッツマン歌い振り(!)によるヴィヴァルディ《スターバト・マーテル》。いずれもたいへんな熱演で、ホールの音響も素晴らしく(天上が低いことが印象的でした)、スタッフ一同大満足で水戸をあとにしました。

最後にあらためて、片山さん、ご受賞、おめでとうございます。今後もさまざまな場で、その巨大な才能をかたちにしていってください。アルテスも、本日の受賞を糧に、さらに片山さんに活躍していただけるよう、それにふさわしい場をご提供すべく、精進する所存です。

[木村]



2008年11月12日

祝!『音盤考現学』『音盤博物誌』サントリー学芸賞を受賞!!

やりました! 片山杜秀さんの『音盤考現学』『音盤博物誌』が第30回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞しました! 先日の第18回吉田秀和賞に続いてのダブル受賞!! 片山さん、すごい。おめでとうございます!

社会・風俗部門の審査員は奥本大三郎(埼玉大学教授)、川本三郎(評論家)、佐伯順子(同志社大学教授)、袴田茂樹(青山学院大学教授)、養老孟司(東京大学名誉教授)の5氏。代表して川本三郎さんが選評を書いてくださっています(こちらで全文を読むことができます)。片山さんの批評に横溢する「おおらかな肯定の意志」を高く評価してくださいました。

片山さんの受賞コメントはこちらです。

今回の受賞作は4部門8作品。同じ社会・風俗部門では平松剛さんの 『磯崎新の「都庁」──戦後日本最大のコンペ』(文藝春秋)が受賞。そのほか特筆すべきは、芸術・文学部門で受賞した奥中康人さんの『国家と音楽──伊澤修二がめざした日本近代』(春秋社)。音楽書としては2001年の岡田暁生さん『オペラの運命』(中公新書)以来のことで慶賀のいたりです。

[木村]

◎各紙速報
MSN産経ニュース「サントリー学芸賞に片山杜秀氏ら」

時事ドットコム「サントリー学芸賞に平松剛氏ら」

毎日jp「サントリー学芸賞:受賞者・受賞作決まる」

読売新聞 YOMIURI ONLINE
サントリー学芸賞に「アダム・スミス」の堂目氏ら

徳島新聞Web「サントリー学芸賞に8氏 堂目卓生氏ら」

2008年11月13日

小沼純一×片山杜秀トークショー&サイン会をおこないます。

既報のとおり、シネマート六本木にて11/8(土)から21(金)まで開催中の「映画音楽家・林光の世界」という映画祭に関連して、11/16(日)14:00の回の上映後に小沼純一さんと片山杜秀さんがトークショーをおこないます。

当日は劇場1Fロビーにて、小沼さんの新刊『無伴奏』を発売に先駆けて販売するほか、このほど吉田秀和賞とサントリー学芸賞のダブル受賞が決まった片山さんの『音盤考現学』および『音盤博物誌』を販売させていただきます。いずれも、当日かぎりの「税抜き価格」での販売です(それほどたくさんは持っていかないつもりですから、売り切れの場合はご容赦ください)。

16:20からは同じくロビーにて小沼さんと片山さんのサイン会を開催します。こちらは映画およびトークショーを観ない方も参加可能。すでにお持ちの本を持参していただいてもけっこうです。どうぞふるってご参加ください。

[木村]

◎「映画音楽家・林光の世界」公式サイト:http://www.cinemart.co.jp/theater/roppongi/atg/index.html

2008年11月13日

片山杜秀さんから喜びのメッセージが届きました!

サントリー学芸賞受賞のニュースから一夜明け、まだ興奮冷めやらぬアルテスに、片山杜秀さんから喜びのメッセージが届きました! 以下に全文を掲載させていただきます。

読者のみなさんへ

本を出すからには、出版社に迷惑のかからない程度には売れてほしい。書評も少しは出てくれたらありがたい。そのくらいには念じていたのです。

しかし、賞とは想定外でした。だって、そういう本は、1冊まるまる、人物とか作品とか事件とか、特定の主題にそってしっかり研究されたものと、たいてい相場は決まっているからです。それなのに、『音盤考現学』と『音盤博物誌』は、月刊誌の毎回読み切りの連載を束ねたもの。もしどこか面白いところがあったとしても、賞にはいちばん縁遠い書物なのです。そう、信じていました。

ところが、蓋をあけたら、吉田秀和賞とサントリー学芸賞を賜りました。夢のような話です。しかも、吉田秀和賞の審査員は、吉田さんその人と加藤周一さんと林光さん、サントリー学芸賞で拙著の選評を書いてくださったのは川本三郎さんなのです。

私は、吉田さんの、特に『世界の指揮者』と『世界のピアニスト』を、十代の頃、繰り返し読みました。音楽批評書を読んで、初めて納得させられたのは、この2冊です。なるほど、このように考え、文体を工夫すれば、音楽から書き物ができるのかと、目から鱗が落ちたのです。

加藤さんの本にもたくさん触れてきました。私はやはり少しひねくれていたのか、はじめ批評家の加藤周一よりも、詩人や小説家の加藤周一に興味を抱こうとしました。が、結局は、やっぱり批評家としての奔放な発想力にかなり影響されました。ああいって、そういって、エッ、こうなるの! そんな無茶な! でもおしまいには説得されている。私はいつもそんな加藤さんの仕事の爪の垢を煎じ、少しでもその大胆さをまねようとして書いているつもりです。道遠しですけれど。

それから林さん。小学校低学年のとき、劇団仲間による『森は生きている』の公演に行って初めて聴いた、やっぱりロシアの民謡やソ連の大衆歌を思わせる主題歌・挿入歌群。小学4年生の年の大河ドラマ『国盗り物語』の、勇壮なアレグロの模範というべきテーマ曲。小学6年生で観た増村保造監督の映画『動脈列島』の、権力の目方に民衆が押しつぶされて呻いていたら、やっぱりこういうふしが生まれるだろうと得心させられたタイトル音楽。それらをもう何十年も、私はしょっちゅう口ずさみ続けています。

あと、川本さんは、私にとっては何よりもまず、理想的な映画批評家です。普通の映画ファンなら、つまらないの一言で片づけそうな作品からも、川本さんは漫然と観ていたら気づかずに通り過ぎそうな細部を、つまり本筋からはみでた1カットや、画面の片隅に写っている小物や、ほんの脇役の一挙手一投足までを見事にすくい上げ、思ってもみなかった角度から、その作品ならではの魅力を発見して、語り尽くせてしまう。常識的評価をものともせず、ゲリラ戦で勝ってしまえる文章家なのです。私は、そのやり方を音楽でもやれないかと、いつも思ってきました。これまた道遠しですけれど。

とにかく、そういう方々が、賞には向いていないはずの私の本を、わざわざ拾って下さった。これはもう文句なく嬉しいのです。人生の誉れというやつです。

そうなった大前提は、あたりまえですが出版社が単行本にしてくれたからでしょう。単行本になったのは読者が居てくれたからでしょう。アルテスパブリッシングと、読んでくださったすべてのみなさんには、いくら感謝しても、し足りません。

本当にありがとうございます。

片山さん、あらためておめでとうございます。そして、ありがとうございます!

片山さんの頭の中には、まだまだわたしたちが触れたことのない知の沃野がひろがっていることでしょう。それが文章になり、本になることを待ち望んでいるファンのために、いやみずからファンの一員として、アルテス・スタッフ一同、全力でお手伝いさせていただく所存です。

[木村]

2008年11月18日

『音盤考現学』『音盤博物誌』、増刷!


吉田秀和賞、サントリー学芸賞のダブル受賞の決定を受け、『音盤考現学』『音盤博物誌』の増刷を決定しました。これで『考現学』は4刷(すでに出荷中)、『博物誌』は3刷(11/27より出荷)となります。もちろん帯には「ダブル受賞!」の文字が躍っております。

この2冊、内容は無類におもしろいとはいえ、現代音楽を中心にしたたいへんマニアックな内容で、発刊当時はまさかここまで広く読んでいただけるとは想像していませんでした。応援してくださった皆々様にあらためて御礼申し上げます。

[木村]


2008年12月10日

サントリー学芸賞贈呈式に出席

12/9(火)東京會舘にて第30回サントリー学芸賞の贈呈式がおこなわれました。

式に先だっておこなわれた受賞者とのマスコミ懇談会では各部門の講評もあり、「社会・風俗部門」の審査委員を代表して青山学院大学教授の袴田茂樹さんが『音盤考現学』『音盤博物誌』について、「審査委員のなかでこの本のなかで紹介されている音楽を知っている者がだれもいない。にもかかわらず、とにかく読ませる。それが評価されて、すんなり決まりました」と解説。

受賞スピーチをする片山杜秀さん

贈呈式では佐治信忠サントリー文化財団理事長より賞の贈呈ののち、受賞者ひとりひとりの挨拶があり、片山さんは「1本1本読み切りのスタイルの連載コラムをまとめた本で受賞したことに驚いている。批評のスタイルということを評価していただけたのかと思う」と語っておられました。その後はパーティ。たいへんな数の出席者、しかも名札を見るとあちらもこちらも「あ、この方が……」というような錚々たる顔ぶれで、あらためてサントリー学芸賞の権威を実感しました。

受賞者のみなさん。前列中央は佐治信忠サントリー文化財団理事長

さて、アルテスにとってはその後がじつは本番。場所を移して、「片山杜秀さんのダブル受賞を祝う会」を開催したわけですが、そちらは次のエントリにて。

[木村]

2008年12月10日

「片山杜秀さんのダブル受賞を祝う会」を開催

12/9(火)の夜、サントリー学芸賞贈呈式の終了後、場所を東銀座「カフェ・セレ」に移して、「片山杜秀さんのダブル受賞を祝う会」を開催いたしました。

片山さんのライフワークのひとつであるCDシリーズ「日本作曲家選輯」をリリースするナクソス・ジャパン社長・佐々木隆一さんのご発声により乾杯したのち、アルテス・木村より「片山さんで明け片山さんで暮れた」今年1年間のご報告。しばしの歓談ののち、今年9月頃から片山さんのマネージャーに就任(?)された京都大学准教授・岡田暁生さんから、「片山さんの才能は片山さんだけのものじゃない。片山さんの本を待ち望む読者の共有財産なんです。その才能を浪費せず、しっかりと成果を出していってください」という、厳しくも熱いお祝いのことばが贈られました。

伊福部昭氏の霊が早川きょーじゅ(右)のヴァイオリンに憑依し、片山さん(左)へのお祝いメッセージを語る!

「特別ゲスト」として効果音ヴァイオリニスト、早川きょーじゅさんが登場し、「ヴァイオリン霊媒師」として、片山さんの心の師・伊福部昭さんからのお祝いメッセージを霊界から伝えてくれたあとは、いよいよ片山さんのコーナー。「秘蔵の映像」をもってきてくださるということでしたが、それはなんと「テレビ番組の出演者クレジット集」(笑)。「えんえん映画やテレビドラマのスタッフキャストの字幕が写っているだけ」のもので、「小6から中2までにノートに書き写すために録っては消してを繰り返していたビデオテープの、その録っては消してをやめたところで残った映像2時間」(片山さんのメールより)を映しながら、片山さんご本人が抱腹絶倒の同時解説。『風と雲と虹と』『元禄太平記』『水戸黄門』などなど……。ああ、片山さんはこどものときから片山さんだったんだ、と出席者一同ミョーにナットク。

『元禄太平記』(1975)のクレジット映像を観ながら、「このころの大河ドラマはよかった!」と思わず力のはいる片山さん

近代日本の右翼思想』の編集担当で、現在ナクソスのCD解説集を編集されている講談社の山崎比呂志さんのお祝いのことばののち、片山さんのご挨拶をいただき、アルテスから花束贈呈。濃密な2時間は幕を閉じました。

ちなみにご出席者へのアルテスからのおみやげは、今年6月にジュンク堂書店新宿店でおこなわれた片山さんと佐々木敦さんのトークセッションを収録した小冊子「濃密爆談──音楽批評についてこい!」でした(このパーティのみの限定品)。

[木村]

2008年12月13日

東京芸術大学で片山杜秀さんのトークショー

東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科の学生によるオープンプロジェクト『千住 Art Path 2008』で行われるトークセッション「ART TALKS」に、片山杜秀さんがゲストの一人として出演します。お題は「音楽を批評すること:『音盤考現学』と『音盤博物誌』」、と弊社の本のタイトルをあげていただいております。これはぜひとも足を運ばなければ!

●『千住 Art Path 2008』特別企画「ART TALKS」
●ホスト:毛利嘉孝(東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科准教授)
○12月20日(土)
 14:00-15:30 テクノロジーとアート:メディアアートの現在
        四方幸子(キュレーター、東京造形大学特任教授)
 16:00-17:30 アートと想像力:視聴覚交換マシン、ポストペットから「オープンスカイ」プロジェクトまで
        八谷和彦(メディア・アーティスト)
○12月21日(日)
 14:00-15:30 デジタル時代の音楽:著作権、音楽産業、そして音楽文化
        津田大介(IT・音楽ジャーナリスト)
 16:00-17:30 音楽を批評すること:『音盤考現学』と『音盤博物誌』
        片山杜秀(思想史研究、音楽評論家、慶応大学准教授)
◇会場:東京芸術大学千住校地 第一講義室
◇入場無料・学外者も入場可

片山さんが出演される「ART TALK」以外にも、特別企画「声の新領域 ~松平敬・太田真紀 現代声楽曲コンサート~」「冨田勲サラウンドプロジェクト」はじめ、学生によるプロジェクトなど、面白そうなイベントが盛りだくさんです。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。『千住 Art Path 2008』の詳細は、下記公式サイトをご覧ください。

公式サイト http://www.senjuartpath.com/

[松岡]

2008年12月14日

川本三郎さんと三浦雅士さんが「2008年この3冊」に!

毎日新聞読書欄で毎年恒例の「2008年『この3冊』」。昨年は養老孟司さんが『村上春樹にご用心』を選んでくださいましたが、今年は川本三郎さんが『音盤博物誌』を、そして三浦雅士さんが『音盤考現学』を選んでくださいました!(12/14付け) それぞれ引用させていただきます。

川本三郎さん

 片山杜秀さんのクラシック評論は、なじみの薄い現代音楽の作曲家や演奏家への興味をかきたててくれる好著。音楽評論に新風が。

三浦雅士さん

『音盤考現学』は、あっけにとられるような博識と才筆によって、とりわけ日本現代音楽の面白さをほとんど強引に納得させてくれる。

川本さん、三浦さん、ありがとうございました!

[木村]

2008年12月18日

横川理彦さんが『音盤博物誌』と『魂(ソウル)のゆくえ』をとりあげてくださいました。

Sound & Recording Magazine』2009年1月号「Books」コーナーにて、横川理彦さんが今年4月号での『音盤考現学』絶賛!に続いて、『音盤博物誌』と『魂(ソウル)のゆくえ』をとりあげてくださいました。

『音盤博物誌』については

これがまた、強烈な傑作で、批評の対象になっている作曲家や演奏家に詳しくなくても十分に楽しく読め、とても刺激的なのである。

『魂(ソウル)のゆくえ』については

南部では黒人と白人が一緒に音楽を作ることが当たり前だったことや、ファンクにロックの要素がかなり含まれていることなどが歴史的に理解できるのは大きい。(略)筆者の深い音楽愛にしっかり裏打ちされた好著だ。

と、いずれも高く評価してくださっています。

[木村]

2008年12月25日

片山さん、東京藝大にあらわる!


片山さんの前にはカセットテープを再生するために特別に用意されたラジカセが。右は司会の毛利嘉孝さん

ご報告が遅くなりましたが、12/21(日)東京藝術大学北千住キャンパスでおこなわれた「千住 Art Path 2008」でのトークセッション「ART TALKS」に、片山杜秀さんが出演しました。題して「音楽を批評すること:『音盤考現学』と『音盤博物誌』」。小学校の跡地に数年前に建てられたというモダンなキャンパスに、片山さんの超ハイテンションの絨毯爆撃トークが炸裂しました!

12/9の「ダブル受賞を祝う会」でも話題をあつめた「テレビの出演者クレジットばかり2時間収録したビデオ」のほか、今回は小学生時代の片山さんが「テレビの主題歌・挿入歌をひたすら録りまくったカセットテープ」、そして「カセットのインデックスカードでは書ききれないのでルーズリーフにひたすら列記した作詞・作曲・演奏クレジット・ノート」も初公開。司会の毛利嘉孝さんも「ぼくは片山さんと同い年のはずなんですが……」と、片山少年の飽くなき知識欲に絶句。

最後に「批評家の役割とは?」と問われた片山さん、「テクノロジーの進歩が加速する現代、作曲家が新しいテクノロジーに見合った表現様式を時間をかけて育てることが難しくなっている。新しいテクノロジーを用いながらも、旧態依然とした表現のまま止まっていることもしばしばで、そんなとき、作曲家が新しい表現様式を発見する手助けをすることも、批評家の重要な役割だと考えている」と答えていましたが、会場につどった未来のアーティストたちにはこの言葉、どのように響いたでしょうか?

[木村]


2009年01月06日

小谷野敦さん、「受賞作を読む」!

1/6発売の『週刊朝日』1/16号で、比較文学研究者の小谷野敦さんが「受賞作を読む」というコラムを再開。その第1回として、『音盤考現学』『音盤博物誌』をとりあげてくださいました。

「『考現学』は現代音楽に関するもの、『博物誌』はなじみのあるクラシック音楽に関するものだ」との解釈に、編集担当者としてはびっくり。連載100回を並べただけで特段の分類はしていなかったつもりですが、「たしかに、そういわれてみれば……」と妙に納得しました。

小谷野さんのブログ「猫を償うに猫をもってせよ」にも、片山さんは何回か登場します(コチラは同ブログ内の記事を「片山杜秀」で検索した結果です)。

[木村]

2009年01月09日

『レコード芸術』1月号で片山さんW受賞特集!

ご紹介が遅くなってしまいましたが、『レコード芸術』1月号にて、4ページにわたって「片山杜秀W受賞記念特集」が組まれております。

片山さんのさまざまな表情が楽しい。

最初の2ページは「片山杜秀受賞&受賞の三ヶ月」と題し、10/1の吉田秀和賞発表、11/8の吉田秀和賞贈呈式、12/9のサントリー学芸賞贈呈式の写真、吉田秀和賞の選評、吉田秀和さんや林光さんのスピーチなどをまとめた内容。

片山さんの「脳髄」のなかを見るような書庫写真。

続く2ページは、これまでさんざん話題になってきた「片山邸1階の書庫」の写真と、片山さん本人の文章。書庫は写真1枚ではとうていその全貌をとらえきれず、さまざまなアングルから撮った数点が費やされています。引っ越しの直後にいちどお邪魔したことがありますが、もはやこんなことになっちゃってるとは……! 必見です。

[木村]

2009年01月14日

「題名のない音楽会」に片山杜秀さんが登場!

テレビ朝日の長寿番組「題名のない音楽会」が、世界に誇るべき日本の作曲家に光をあてる「日本の巨匠」というシリーズを開始。その第1回に番組の初代司会者でもあった黛敏郎をとりあげるそうですが、ゲストとして片山杜秀さんが登場し、楽曲の解説をするそうです。放映日時は2/1(日)午前9:00〜9:30。お見逃しなく!

◎詳細はこちら:
日本の近代音楽、そして「題名のない音楽会」の礎を築いた 大作曲家、黛敏郎

[木村]

2009年01月15日

『音盤博物誌』でとりあげられたCDのまとめブログ

近藤淳也『「へんな会社」のつくり方』や津田大介『誰が「音楽」を殺すのか』(いずれも翔泳社刊)などIT系の本を中心にかずかずのヒット作を手がけられた編集者の毛利勝久さんが、ご自身のブログ「id_mohri daiarii」で「CDのまとめ」をやってくださっています(リンクは以下)。

これは便利! ありがとうございます。

id_mohri daiarii - 片山杜秀『音盤博物誌』で取り上げられていたCD

[木村]

2009年02月02日

『みすず』に広告を出しました

みすず』の1・2月合併号は毎年恒例の「読書アンケート特集」号。今年は152名の方々が1年間の読書生活のトピックスを挙げておられますが、アルテスも広告を出させていただきました。みすず書房と縁の深い2冊──『バレンボイム音楽論』(サイードとの対話『音楽と社会』は同社刊)、『無伴奏』(小沼純一さんは同社から『バッハ「ゴルトベルク変奏曲」 世界・音楽・メディア』などを出されています)──と片山杜秀さんの『音盤考現学』『音盤博物誌』をもりこんだ広告。

送っていただいた見本誌をみると、その広告の前後で武藤康史さん(評論)と蔭山宏さん(思想史)のおふたりが、『音盤考現学』と『音盤博物誌』をとりあげてくださっていました! 

淀川長治のように踊ってみせる人。吉田健一のように陶酔してみせる人。戸板康二のように天馬空を行く筆勢。著者は凄い人。(武藤さん)
音盤を題材にして縦横無尽にこれだけの密度で論じるのは至難の業である。文化を思想的に論じ、しかも柔軟性を失わない。(蔭山さん)

読めば読むほど、ほしい本が増えてしまう、困った号でもあります。ありがとうございました。

[木村]

2009年02月09日

『みすず』1・2月合併号(続報)

既報につづき──。p.10-11に掲載された川那部浩哉さん(生態学)が『音盤博物誌』を選んでくださっていました。

 片山杜秀さんの『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング)は、先著『音盤考現学』をさらに越えている。武満徹・黛敏郎ご両人を大和的原型と奈良的原型に対比したり、「訛る」「訛らない」の演奏にグローバリズムを見出したり、一九三〇年代生まれの「上手に年をとりにくい」世代の岩城裕之さんの円熟は肉体の老化に由来する優れものと論じたり(私もじつは同世代)、意表をつきながら多いに考えさせられ、かつ改めて聴く気を勃然と起させる。

たしかに『博物誌』は、『考現学』で確立された“芸風”がさらに進化し、自在の境地で遊ぶ片山さんの筆致もまた味わいどころ。それにしても、いろんな分野の方が読んでくださって、うれしいかぎりです。

[木村]

2009年04月13日

岡田暁生さん、片山杜秀さん、21世紀の音楽批評を語る!

さきごろ『ピアニストになりたい!』(春秋社)で芸術選奨新人賞を受賞した音楽学者の岡田暁生さん(京都大学准教授)と、『音盤考現学』『音盤博物誌』(弊社刊)で吉田秀和賞、サントリー学芸賞に輝いた片山杜秀さん(慶應義塾大学准教授)が、ガチンコ対決! 「21世紀の音楽批評を語る」と題して、京都大学人文科学研究所にて、「音楽を語る」ことについての思いのたけを語り倒します! 詳細は以下。

人文研アカデミー2009
「21世紀の音楽批評を考える」
2009年6月2日(火)18:00〜20:00
岡田暁生×片山杜秀
京都大学人文科学研究所本館4F・大会議室
〒606-8501 京都市左京区吉田本町
問い合わせ:京都大学人文科学研究所総務掛 Tel.075-753-6902
ホームページ:http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp
(チラシのPDFファイルはこちら

なお、この対談は、近い将来、弊社より刊行予定の岡田×片山対談本に収録予定です。現在もっとも面白く、刺激的な音楽批評家という評価の高いふたりの爆談トーク! 歴史の生まれる瞬間にあなたも遭遇してください!

[木村]

2009年07月24日

『音楽の聴き方』にアルテスの本が3冊も!

岡田暁生さんの話題の新刊『音楽の聴き方』(中公新書)はもうお読みになりましたか? ハウツー本ふうの書名ではありますが、そのじつ、「音楽を聴くって、そもそもどういうことなのか」という深遠な問いに、岡田さんならではの緻密かつ独創的なアプローチででたいへん説得力のある答えを提示してくれていて、最近の音楽書のなかではサイコーにエキサイティングな書物のひとつです。そして、なんとなんと、巻末の「文献ガイド」のなかにアルテスの本を3冊も紹介してくださっているのです!

まずは『バレンボイム音楽論』──

この高名な指揮者/ピアニストの驚くべき教養の豊かさもさることながら、今日なおクラシック音楽に託すことが出来る「希望」について語る情熱的な口調が感動的である。

そして『音盤考現学』と『音盤博物誌』──

驚倒するほかない著者の博覧強記とあいまって、これは言葉の最良の意味での奇書とも呼ぶべき性格の本だが、二一世紀の音楽批評の一つの出発点であると同時に、その最初の金字塔であると言って過言ではない。

これから長く読みつがれるであろう新書の文献ガイドに、このようなかたちで紹介していただけたのは、ほんとうに光栄なことです。ありがとうございました。

[木村]

2010年03月29日

ミュージックバードで片山杜秀さん出演のラジオ番組スタート!

高音質CS衛星デジタルラジオ「ミュージックバード」で、片山杜秀さん出演のラジオ番組が始まります。番組名は「片山杜秀のパンドラの箱」。

4月30日(金)23:00~24:00  再放送=5月8日(土)5:00~6:00

いったいどんな番組なのか──。以下、公式サイトから引用。

片山杜秀がクラシック界に殴り込み?!

 クラシック界で今、最もとがった書き手と言えば片山杜秀が筆頭に挙がるでしょう。
 「音盤考現学」「音盤博物誌」の2冊で、サントリー学芸賞&吉田秀和賞ダブル受賞、政治、社会、思想、映画、演劇、芸能・・・全方位に伸びる好奇心のアンテナは現代音楽から古典まで逃さず、博覧強記ぶりを発揮して、絶大なる説得力で鋭く時代を見通しています。演劇などで鍛えた独特の語りのファンも多く、ラジオ・レギュラー番組が待望されていました。その片山杜秀による月に一度の音楽時評、本やレコード(CD)、コンサートを始め、映画、演劇、世相、思想、芸能全般、政治までを、音楽を通して語ります。生放送に近いアップ・トゥ・デイトな作りの番組ですので、事前にテーマや曲目は発表いたしません。
 片山杜秀が開けるパンドラの箱から出てくるのは果たして災いか、はたまた希望か?!

──とのこと。どうぞお楽しみに!

なお、ミュージックバードを聴くには、専用のチューナーとアンテナが必要です。詳細は以下。

MUSICBIRDは TOKYO FMグループの超高音質CS衛星デジタルラジオ。 クラシック、ジャズ、KAYO-ENKAなどジャンル別に10のチャンネルがあり、 これを聴くには専用のチューナーとアンテナが必要。 ただ今、チューナーとアンテナを無料でレンタルする 「PCM Fun Club」の会員募集中 http://www.musicbird.jp/ http://www.musicbird.jp/musicbird/ch_all.html
[木村]

2010年04月19日

ジュンク堂ウェブマガジンの松家仁之さんインタビューにアルテスが!

ジュンク堂書店のウェブマガジン「WEBほんのしるべ」で、「編集者の棚」というコーナーがはじまりました。第1回は新潮社の名編集者、松家仁之さん。

http://www.junkudo.co.jp/hensyusya_tana.html

「新潮クレスト・ブックス」をたちあげたり、『考える人』や『芸術新潮』の編集長をつとめたりと、いつも仰ぎみているあこがれの大先輩ですが、そのお話の最後に、なんとなんと、アルテスが出てきます。

僕は、(出版は)これからの方がもっと面白いだろうと思っているんです。 (略) 最初にお話した晶文社は、まさに20〜30人くらいの規模ですごく面白いことをやっている会社でした。見渡す範囲に全員がいて、会議なんかしなくても、お互いが何を考えていて、何をつくろうとしているか、ぜんぶ見渡せるような規模というのが、本来の出版社なんじゃないかな。 これからは、webという手段を得て、生き生きとした小さい出版社がもっと出てくると思います。例えばミシマ社のような出版社とか、音楽の友社の人が独立して始めたアルテスパブリッシングとか。

そして、アルテスの本のなかで「一連の片山杜秀さんの音楽の本」をあげてくださっています。

こんな文脈でとりあげていただけるなんて、ほんとうに光栄としか言いようが……。精進せねば!と気が引き締まりました。松家さん、ジュンク堂のみなさん、ありがとうございました。

次回の「編集者の棚」もひきつづき、松家さんのお話のようで、楽しみです。

[木村]

2010年04月19日

アイデンティティは一つじゃダメ!──高橋源一郎×片山杜秀トークセッション、大盛況!


4/17(土)にジュンク堂書店池袋本店にておこなわれた高橋源一郎さんと片山杜秀さんのトークセッション「書評になにがわかる!」。稀代の聞き上手の高橋さんに片山さんのマシンガントークもいつもの数倍の破壊力で炸裂。会場は爆笑の渦につつまれました。

さまざまな話題がでましたが、印象にのこったのは「片山さんの4冊の本に、むりやりコピーをつけるとしたら、『アイデンティティは一つじゃダメ!』というのはどうか」という高橋さんの言葉。本職(?)の政治思想史研究のかたわら音楽評論家としても大活躍する片山さん(それだけでなく、映画や芝居、歌舞伎などなども)は、まさにマルチ・アイデンティティのひとですね。

高橋さん、トークセッションの前後にTwitterで、さかんに片山さん関連の話題をツイートしてくださっていますので、引用させていただきます。
http://twitter.com/takagengen

今日、ジュンク堂で片山杜秀さんと対談があるので(すいませんが、すぐに満員になりました)、片山さんの本をもう一度、最初の『音盤考現学』から『音盤博物誌』、『クラシック迷宮図書館』、『続クラシック迷宮図書館』と読み返していった。いや、ほんと、頭がクラクラするぐらい面白い。

でも、片山さんは専攻が政治学なのに、本職(?)の方を読んでいないので、申し訳ないです。そういえば、ぼくが大学に勤める時、大学側の人事委員として面接してくださった、いま同僚の原武史さんに、面接の場で「書評、ありがとうございます」といわれて、なんのことやら、とポカンとした覚えがある。

原さんが「あの鉄道本の著者」、「鉄っちゃんの原さん」と同一人物だと知らなかったのだ! 原さんも専門は政治思想史。政治学や政治思想を勉強していると、ジキルとハイドになっちゃうのかも。この片山さんの4冊本もメッセージはシンプルだと思う。要するに「アイデンティティーは一つじゃダメ!」。

駅ソバについて語るのと同じ情熱で天皇について語り(逆か?)、政治について語るのと同じように「ゴジラ」の音楽について語る。それがグローバリズムを超える、もしかしたら唯一の道なのかも(『続迷宮図書館』での、ユダヤ人バレインボイムとパレスチナ人サイードの会話について語るところは必読)。

ジュンク堂まで来たくださったみなさん、ありがとう。片山杜秀さん、ぼくも初対面でしたが、面白い人、っていうか、キャラの濃い人でしたね。頭がいいとかいう段階は遥かに超えてました。「本を目方で買う」というコピー、そんなに間違ってないみたいです。CDとレコードだけで5~6万枚。本も同様。

本とCDやレコードの収納できる場所を求めて、茨城の工務店の社長の会社兼住宅を買ったんだそうです。しかも、いまなお、本やCD等々を買うだけでなく、日々、CSなぞで放映される日本映画を一日何時間も録画しつづけている。「見る暇ないでしょ」と申し上げたら「はい」と答えられました。

素晴らしきかなおたく! そんな片山さんを形成するに至ったルーツは、小・中・高と男子校の暁星に通ったことではないかと本人も述懐されていた。暁星って卒業式や入学式で、日本国旗とフランス国旗が並び、「君が代」と「ラ・マルセイエーズ」が続けて演奏されるんだそうです。いいじゃないか、それ!

でもって、片山さん、ツイッターのアカウントは取得されているのに、まだツイートはされてないそうです。ぜひ、やってください! お願いします。

高橋さん、どうもありがとうございました!

[木村]


2010年04月30日

5/11川本三郎さん×片山杜秀さん夢の対談!

既報のとおり、4/22から千駄木の「古書ほうろう」で「アルテスパブリッシングの本・全点フェア」を開催していただいています(〜6/6)。

http://www.yanesen.net/horo/info/detail.php?id=32

フェア中に、店主・宮地さんのたってのご希望で、評論家の川本三郎さんと片山杜秀さんの夢の対談が実現することになりました。初顔合わせのおふたりですが、「映画」「文芸」そして「古書」について、尽きせぬ想いを語り合っていただきます。詳細は以下のとおりです。

■開催記念トーク・イベント

偏愛談義「古書も映画も音楽も」
片山杜秀(音楽評論家)× 川本三郎(評論家)
   
『音盤考現学』『音盤博物誌』で世を驚かせ、新刊の『クラシック迷宮図書館』2冊も好評の片山さんと、ごぞんじの評論家・川本三郎さんの初顔合わせが実現しました。幅広いジャンルに旺盛な好奇心で取り組んでいるという点では似たもの同士のお二人ですが、さてはてどんな話が飛びだすのか、お呼びしたわたしたちも楽しみです。

日にち 5月11日(火)
時間  18時半開場/19時開演
入場料 1000円
定員  50名(予約制・先着順)

※ご予約はお電話かメールで、古書ほうろうまで。
 03-3824-3388
 horo●yanesen.net ●=アットマーク
 (お名前、人数、当日ご連絡できる電話番号をお書き添えください)

お申し込みはお早めに!

[木村]

2010年06月03日

川本三郎さんが『東京人』で片山杜秀さんのことを

東京人』で始まった川本三郎さんの新連載「東京つれづれ日誌」。本の話、漫画の話、鉄道の話、それから図書館への怒り(?)などなど、川本さんの日常がつれづれなるままに綴られた味わい深いエッセイです。

その第1回の最後に、5/11に古書ほうろうでおこなわれた片山杜秀さんとの対談の話題が。「映画の話、クラシック音楽の話で盛り上がり、二時間があっというまに過ぎてしまった。こんなに楽しい対談は久しぶり」と書いてくださっていて、聴衆の私たちと同じように川本さんも楽しんでおられたのだと、あらためて嬉しく思いました。

結びに、「あんまり楽しかったので、これから定期的に片山さんと古書ほうろうで対談することになった」とありますが、そう、近々古書ほうろうにて、第2回の対談をおこないますので、みなさんぜひお越しください。詳細が決定しましたら、またご案内します。

[木村]

2010年06月08日

7/14 川本三郎さんと片山杜秀さんの「偏愛談義」、ふたたび!

前エントリで少しばかりフライングしてお伝えしましたが、5/11に開催して大好評だった川本三郎さんと片山杜秀さんの偏愛談義「古書も映画も音楽も」の第2回が、ふたたび古書ほうろうにて開催されます。

http://www.yanesen.net/horo/info/detail.php?id=38

続・偏愛談義「古書も映画も音楽も」
川本三郎(評論家)× 片山杜秀(音楽評論家)

日にち 7月14日(水)
時間  18時半開場/19時開演
入場料 1000円
定員  50名(予約制・先着順)

※ご予約はお電話かメールで、古書ほうろうまで。
 03-3824-3388
 horo@yanesen.net
 (お名前、人数、当日ご連絡できる電話番号をお書き添えください)

さて、今回もまた前回のように超トリヴィアルな固有名詞飛び交いまくりのマニア談義となるのか、あるいはひとつのテーマをじっくりと掘り下げることになるのか、まったく予断を許しませんが、とにかく無類の面白さであることは自信をもって保証します。ぜひご参集ください!

[木村]

2010年06月25日

7月からお店で使っていただくPOP2種公開



上:わくわく感を強調。下:とにかくインパクト勝負!

吉原真里さんの『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』、そして「片山杜秀の本1〜4」のPOPを作成しました。それぞれ著者近影入り(というか、片山さんの場合、はみ出してますが……)です。7月から、お店で見かけたら、ぜひ立ち止まって、本を手にとってみてください。

[木村]


2010年07月08日

『あんさんぶる』に片山杜秀さんのインタビューが掲載されました

『あんさんぶる』7月号に片山杜秀さんのインタビューが掲載されました。計4ページの充実したもの。

小学校受験のための塾で出会った先生、そして小学3年生の担任の先生の話は、はじめて読むエピソード。片山さんは独力で片山さんになったのかと思っていましたが、やはりどこかに導きの糸があるのですね。

明後日、7/10(土)19:00からはヤマハ横浜店にて、片山さんと秋岡陽さんの対談イヴェントがおこなわれます。「夏に読みたい音楽書」と題して、さまざまな書籍を紹介、おふたりならではの“読み方”を教えてもらえます。みなさんにとっての「導きの糸」となればさいわいです。ぜひご参加ください。

[木村]

2010年07月15日

殺人者はクラシックがお好き?──7/14 川本三郎×片山杜秀「続・偏愛談義」@古書ほうろう

5月におこなわれた川本三郎さんと片山杜秀さんのトーク・イヴェント「偏愛談義──古書も映画も音楽も」の第2弾が、ふたたび千駄木の古書ほうろうで開催されました。

前回の評判を聞きつけてか、お客様の入りは上々。前回は初顔合わせだったおふたりも、今回はより力の抜けた和やかな雰囲気のトークを繰り広げました。川本さんが「あ、思い出した」とどんどん新しい話題を振り、片山さんがそれをすかさずフォローする様は、気のおけない親友どうしか師弟の語らいのようでした。

今回もiPadでツイッター実況中継を試みましたが、未知の固有名詞が飛び交うトークを再現することは不可能。でも、どんな話題がでたか、ちょっとは参考になるかもしれませんので、以下にコピーしておきます。

[木村]

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2010年10月16日

11/18 川本三郎×片山杜秀の偏愛談義、三たび!

5/11の第1回、7/14の第2回にひきつづき、川本三郎さんと片山杜秀さんの「偏愛談義」、第3回を11/18(木)に開催します。場所はもちろん、千駄木の「古書ほうろう」さんにて。

以下、古書ほうろうのウェブサイトより引用させていただきます。

続々・偏愛談義「古書も映画も音楽も」 川本三郎 × 片山杜秀 11月18日(木)

アルテスパブリッシングの本 全点フェア」をきっかけに始まった川本さんと片山さんの偏愛談義。「固有名詞がぜんぜん分からないのに楽しい」と大評判のトークも、いよいよ3回目を迎えます。

鈴木英夫監督の話題ではじまり、永井荷風と菅原明朗の話を経由して、川本さんのハミングで終わった第1回

映画の殺人者は口笛をよく吹くという話でスタートし、「次にゴジラが破壊するのはスカイツリー」と意気投合、ハンス・アイスラー作曲の東ドイツ国歌を片山さんが高らかに歌いあげた前回は、『ギターを持った渡り鳥』で小林旭が弾いていたピアノ曲はなにか?という宿題もでました。

今回も、映画と音楽にまつわる汲めども尽きぬお話が伺えるのは間違いないところ。心からの敬意を持ち合う「同好の士」ふたりによるリラックスしたおしゃべりを、みなさんもぜひご堪能ください。


続々・偏愛談義「古書も映画も音楽も」
川本三郎(評論家)× 片山杜秀(音楽評論家)

日にち 11月18日(木)
時間  18時半開場/19時開演
入場料 1000円
定員  50名(予約制・先着順)      
会場  古書ほうろう http://www.yanesen.net/horo/about/

※ご予約はお電話かメールで、古書ほうろうまで。
 03-3824-3388
 E-mail:horo●yanesen.net ●を@にかえてください。
 ご予約の際の件名は「11/18 片山杜秀 × 川本三郎」で。
 (お名前、人数、当日ご連絡できる電話番号をお書き添えください)

「とことんマニアックなのに誰でも楽しい」と評判のこの対談、ぜひご体験あれ!

[木村]

2012年09月07日

片山杜秀さん、吉田秀和賞審査委員に就任!

5月の吉田秀和さんの逝去以来、「今後、吉田秀和賞はどうなるのか」ということが芸術界の関心事のひとつとなっていましたが、このたび水戸芸術館から新しい体制についてのお知らせがありました。

第22回目となる今回からは、生前の吉田秀和さんと親交のあった文学者・杉本秀太郎さんを審査委員長に迎え、今年1月に逝去された林光さんの後任として、弊社刊行の『音盤考現学』『音盤博物誌』で第18回の受賞者となった音楽評論家・片山杜秀さんを審査委員として迎える、とのことです。審査は杉本さん、片山さんの2人でおこない、賞の発表は12月、贈呈式は1月におこなう予定だそうです。

フランス文学や美術への造詣の深さで知られる杉本さんと、政治思想史研究と音楽評論という2つの柱から奇抜な着想を次々に繰り出す片山さん。このふたりが後継をつとめるというところからも、吉田秀和さんのもっていた世界の大きさ、広さを感じる思いです。

[木村]

2013年11月15日

東京堂書店神保町本店にて「片山杜秀の本」フェア開催!

東京・神田神保町の東京堂書店神保町本店にて、11/19(火)〜12/20(金)の1カ月間、「片山杜秀の本」フェアが開催されます。

先月刊行された最新刊『現代政治と現代音楽』を中心に、「片山杜秀の本」シリーズをはじめ、他社刊行の音楽以外の本も一同に並べる、現代の知の巨人・片山杜秀の全貌を知るには恰好のフェアです。

フェアでは、『現代政治と現代音楽』と前作『線量計と機関銃』のもとになった番組「片山杜秀のパンドラの箱」(衛星デジタルラジオ「ミュージックバード」で放送中)の内容を一部聴いていただけるようになっています。この機に高音質「音楽専門」衛星ラジオ「ミュージックバード」のリスナーになってみませんか?

[木村]

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