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2009年02月02日

『みすず』に広告を出しました

みすず』の1・2月合併号は毎年恒例の「読書アンケート特集」号。今年は152名の方々が1年間の読書生活のトピックスを挙げておられますが、アルテスも広告を出させていただきました。みすず書房と縁の深い2冊──『バレンボイム音楽論』(サイードとの対話『音楽と社会』は同社刊)、『無伴奏』(小沼純一さんは同社から『バッハ「ゴルトベルク変奏曲」 世界・音楽・メディア』などを出されています)──と片山杜秀さんの『音盤考現学』『音盤博物誌』をもりこんだ広告。

送っていただいた見本誌をみると、その広告の前後で武藤康史さん(評論)と蔭山宏さん(思想史)のおふたりが、『音盤考現学』と『音盤博物誌』をとりあげてくださっていました! 

淀川長治のように踊ってみせる人。吉田健一のように陶酔してみせる人。戸板康二のように天馬空を行く筆勢。著者は凄い人。(武藤さん)
音盤を題材にして縦横無尽にこれだけの密度で論じるのは至難の業である。文化を思想的に論じ、しかも柔軟性を失わない。(蔭山さん)

読めば読むほど、ほしい本が増えてしまう、困った号でもあります。ありがとうございました。

[木村]

2009年02月02日

朝日新聞で『バレンボイム音楽論』が紹介されました!

2/1付け朝日新聞読書面の「話題の本棚」のコーナーで、『バレンボイム音楽論』がとりあげられました。パレスチナ問題をテーマに「「共存」を妨げる根源を考える」と題し、カーター米元大統領の『カーター、パレスチナを語る』(晶文社)などと並べて紹介されています。

[木村]

2009年02月04日

おおしまゆたかさんがネットラジオに出演します

ミュージックプラントの野崎洋子さんがDJをつとめる文化放送のデジタル・ラジオ番組「World Music Styles 〜Ceitic Note」の2月放送分に『聴いて学ぶアイルランド音楽』の翻訳者おおしまゆたかさんが出演します。ぼくもくっついてスタジオにお邪魔してきましたが、ラジオというのは身軽で楽しいメディアですね。さてどんな番組になったか、聴くのが楽しみです。放送日は毎週木曜日午前6時〜午前8時・午後12時〜14時・午後8時〜10時と毎週日曜日午後12時〜14時で、2月いっぱい聴くことができます。この番組は文化放送『Unique the Radio』の中の一つ。他にもサラーム海上さんやミュージシャンの中島ノユブキさん、タワーレコード「intoxicate」編集部といった人たちが番組を担当しています。

メアリー・ブラックやヴェーセンをはじめ、長年にわたってアイルランドや北欧の音楽をたくさん紹介してきた野崎さんのミュージックプラントでのお仕事ぶりは、ファンの方々にはおなじみですよね。個人的にもたいへんお世話になっていて、アルテス立ち上げに向けて背中を押してくれた一人でもあります。

番組内容の詳細については野崎さんのブログで紹介されていますので、そちらをご覧下さい。

[鈴木]

2009年02月05日

朝日新聞で『バレンボイム音楽論』が!(続報)

2/1(日)の朝日新聞読書面で『バレンボイム音楽論』が紹介されたことは既報のとおりですが、朝日新聞のウェブサイトに記事がアップされましたので、続報としてお知らせします。

asahi.com - パレスチナ問題 「共存」を妨げる根源を考える

[木村]

2009年02月05日

『バレンボイム音楽論』、ミュージック・ペンクラブ音楽賞を受賞!

音楽評論家・ライター、オーディオ評論家、DJ、音楽学者など約200名で構成される「ミュージック・ペンクラブ・ジャパン」(旧称:音楽執筆者協議会)が、音楽界の全プロダクツやイベントを対象に選定する「ミュージック・ペンクラブ音楽賞」。第21回を迎える同賞の「クラシック部門著作出版物賞」に、『バレンボイム音楽論』が選ばれました!

音楽についての専門的な執筆活動を続けておられる会員のみなさんが、全員参加し、自主投票によって選定されるとのことで、たいへん名誉なことと感じております。授賞式は3/30(月)。他の部門の受賞作など、詳細がわかりましたら、またお知らせいたします。

[木村]

2009年02月09日

『みすず』1・2月合併号(続報)

既報につづき──。p.10-11に掲載された川那部浩哉さん(生態学)が『音盤博物誌』を選んでくださっていました。

 片山杜秀さんの『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング)は、先著『音盤考現学』をさらに越えている。武満徹・黛敏郎ご両人を大和的原型と奈良的原型に対比したり、「訛る」「訛らない」の演奏にグローバリズムを見出したり、一九三〇年代生まれの「上手に年をとりにくい」世代の岩城裕之さんの円熟は肉体の老化に由来する優れものと論じたり(私もじつは同世代)、意表をつきながら多いに考えさせられ、かつ改めて聴く気を勃然と起させる。

たしかに『博物誌』は、『考現学』で確立された“芸風”がさらに進化し、自在の境地で遊ぶ片山さんの筆致もまた味わいどころ。それにしても、いろんな分野の方が読んでくださって、うれしいかぎりです。

[木村]

2009年02月11日

Web連載「日本音楽への招待」第3回は「声明」

東京書籍が運営するオンラインショップ「音楽専門館」に、アルテスのショップがオープンしたことは、昨年お知らせしたとおりですが、そこで連載中の野川美穂子さん執筆「日本音楽への招待」、たいへん好評です。

第1回は「はじめに」として日本音楽の起源など、第2回は「雅楽」、そして現在は第3回「声明」がアップされています。

本編とは別に毎回コラムも付いているのですが、今回は「楽器と動物」。木魚や龍笛はわかりやすい例ですが、笙が鳳凰の飛び立つさまを表していることや、箏(コト)の部分名を龍頭、龍角、龍手などよぶのは楽器が横たわる龍を思わせるから、なんてご存知でしたか? ほかに「音楽と性別」「音楽と季節」など、日本音楽と日本の文化・習俗とのかかわりがわかって、とても面白く読めます。

[木村]

2009年02月16日

いーぐる大成功&新連載「ケルト音楽名盤再訪」スタート!

土曜日のおおしまゆたかさんの講演、ジャズ喫茶でアイルランド音楽という異例の組み合わせでしたが、ほぼ満席という嬉しい結果に。ご来場いただいたみなさん、ありがとうございました。いーぐるのオーディオとアイリッシュ・トラッドとの相性が思いのほか良く、僕も気持ちよく音楽に没入できました。いーぐるのマスター後藤さんにも楽しんでいただけたようで、良かった良かった。で、さっそく続編が決定! 5月30日(土)午後3時から、今度は映像を中心に再びアイルランド伝統音楽の精髄を堪能していただきます。乞うご期待!

そして! 『聴いて学ぶアイルランド音楽』の刊行に合わせて、のつもりが少々遅くなりましたが、アルテスのサイトでおおしまさんによる新連載『ケルト音楽名盤再訪』がスタートしました! タイトル通り、歴史を作ってきた定評ある名作アルバムを改めてじっくりと聞き込んでみようという趣旨です。最初に取り上げられたのは、これをきっかけにアイルランドのでんと音楽に興味を持った人も多いでしょう、ヴァン・モリスンとチーフテンズの『アイリッシュ・ハートビート』。このあとはアイルランドにとどまらず、広くケルト文化圏全般から選んでいきますので、どうぞお楽しみに。

[鈴木]

2009年02月17日

「いーぐる」トラック・リスト

14日のおおしまゆたかさん特別講演『アイルランド音楽を作った名盤たち』でかけた曲目の詳細が、いーぐるのマスター後藤さんのブログにアップされました。演奏しているメンバーの名前や、曲によっては録音データなどがわかりますので、お役立て下さい。

[鈴木]

2009年02月20日

小沼さん+無伴奏6時間!

小沼純一さんがミュージックバードに出演し、『無伴奏』を語ります。番組の詳細は以下。

3月1日(日)18:00〜24:00 再放送3月7日(土)12:00〜18:00
ウィークエンド・スペシャル〜「無伴奏」ラビリンス
MUSICBIRD THE CLASSIC

3月1日/「無伴奏」ラビリンス! (ゲスト・小沼純一)
3月1日は、昨年暮れ、『無伴奏』(アルテスパブリッシング)と題した著書を発表した音楽文化論の小沼純一氏を迎えます。バッハ(以前)からイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタに至る無伴奏ヴァイオリン曲の系譜をたどり、一人で演奏することの意味、そしてヨーロッパの作品に刻印されたフィドルの記憶などを語ります。最初の1時間は著書に基づいた対談、そしてあとの5時間は小沼氏の選曲による「300年にわたる無伴奏ヴァイオリンのラビリンス!」。聴き応えあります。

http://www.musicbird.jp/channels/musicbird/theclassic/index.html#the_classic

※MUSICBIRDはTOKYO FMグループの超高音質CS衛星デジタルラジオ。
クラシック、ジャズ、KAYO-ENKAなどジャンル別に10のチャンネルがあり、これを聴くには専用のチューナーとアンテナが必要。ただ今、チューナーとアンテナを無料でレンタルする「PCM Fun Club」の会員募集中。
お問合せは03-3221-9000
http://www.musicbird.jp/
PCMファンクラブのお申し込みは03-3261-8155
http://www.musicbird.jp/musicbird/ch_all.html

なお、音楽プロデューサーの平井洋さんのブログでも、この番組が紹介されています。

放送予定の「無伴奏」名曲の数々は以下のとおりです。

テレマン/無伴奏ヴァイオリンのための幻想曲第1番 変ロ長調  寺神戸亮(Vn)
バルツァー/「ジョン、来て、キスして」によるディヴィジョン ト長調  寺神戸亮(Vn)
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調BWV1001  ギドン・クレーメル(Vn)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調Op27-1  ギドン・クレーメル(Vn)
パガニーニ/24の奇想曲第24番イ短調  トーマス・ツェートマイヤー(Vn)
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調BWV1006  アルテュール・グリュミオー(Vn)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調Op27-2  ローラン・コルシア(Vn)
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番二短調BWV1004  シギスヴァルト・クイケン(Vn)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番二短調「バラード」Op27-3  瀬﨑明日香(Vn)
クライスラー/レシタティーヴォとカプリスOp6  大谷康子(Vn)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第4番ホ短調Op27-4  トーマス・ツェートマイヤー(Vn)
アイルランド伝承曲/マリンの少年たち~砂砂利  トミー・ピープルズ(フィドル)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第5番ト長調Op27-5  ローラン・コルシア(Vn)
ヒンデミット/無伴奏ヴァイオリン・ソナタOp31-2  イリヤ・グリンゴルツ(Vn)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第6番ホ長調Op27-6  瀬川祥子(Vn)
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番ロ短調BWV1002  ヘンリク・シェリング(Vn)
バルトーク/無伴奏ヴァイオリン・ソナタSz117  ミリヤム・コンツェン(Vn)
プロコフィエフ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ長調Op115  ギドン・クレーメル(Vn)
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調BWV1003  ジャン=ジャック・カントロフ(Vn)
オネゲル/無伴奏ヴァイオリン・ソナタH143  ドン=スク・カン(Vn)
ベリオ/セクエンツァⅧ  ジャンヌ=マリー・コンケール(Vn)
高橋悠治/7つのバラがやぶにさく  鈴木理恵子(Vn)
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第第3番ハ長調BWV1005  ギドン・クレーメル(Vn)

[木村]

2009年02月22日

新・音樂夜噺に『ポップ・アフリカ700』の荻原さん出演!

今週末に発売となる『ポップ・アフリカ700』の著者・荻原和也さんが、ジプシー研究家としても知られる関口義人さんが主宰するイヴェント、新・音樂夜噺第33夜に出演します。題して「アフリカン・ポップスの半世紀」。北中正和さんを聴き手になっていただくという光栄なセッティングです。ご来場の方には特典もご用意しますので、どうぞお楽しみに。

[鈴木]

2009年02月22日

藝大「創造の杜」で小鍛冶邦隆さんの新作初演

当ウェブサイトにて「音楽・知のメモリア」を好評連載中の作曲家・小鍛冶邦隆さんのオーケストラ作品が、高関健指揮・藝大フィルハーモニア(東京藝術大学管弦楽研究部)の演奏で初演されます。その他の曲目は、藝大作曲科大学院生の作品2作、松村禎三氏の《ゲッセマネの夜に》(2002)。詳細は以下。

創造の杜‘09 藝大現代音楽の夕べ
http://www.geidai.ac.jp/facilities/sogakudou/info/20090416.html

[木村]

2009年02月25日

小鍛冶邦隆「音楽・知のメモリア」第9回をアップ!

ラヴェルをテーマにした第8回「モーリス! 不能の愛」から少し間があきましたが、待望の第9回がアップされました。

小鍛冶邦隆「音楽・知のメモリア」
http://www.artespublishing.com/serial/kokaji/index.html

今回は「メシアン、あるいは「知の継承(Le savoir transmis)」をめぐって」と題し、20世紀フランス作曲界の「慈父」こと、オリヴィエ・メシアンが主人公。メシアンにとって作曲と分析とが分かちがたく結びついていたこと、シュトックハウゼンやブーレーズといった弟子たちに伝えようとした「音楽の知」とはなにか、そしてその背景となったパリ国立高等音楽院(コンセルヴァトワール)の教育システムの変遷など、これまで語られることのなかったメシアン像、フランス現代音楽の真実が明かされます(個人的には「ラヴェル事件とフォーレの陰謀」という部分にも、関心をそそられています)。

なお、小鍛冶さんの著書『作曲の技法』(音楽之友社)がこのほど第5刷となったとのこと。こうした本格的な音楽理論書が着実に読者を得ていることをたいへん心強く思います。また、既報のとおり、来る4/16(木)、東京藝術大学奏楽堂でおこなわれる「創造の杜’09」にて、小鍛冶さんの新作、オーケストラのための《ドゥーブル・レゾナンスⅢ》が初演されます。連載第8回を脱稿後、作曲に専念されていた作品です。みなさんもこの機会に小鍛冶さんの音楽世界にふれてみてはいかがでしょうか?

ちなみに、演奏会の予習用にはこちらのCDがお薦めです^^

ドゥブル-レゾナンス 小鍛冶邦隆作品集(Amazon.co.jp)

[木村]

2009年02月28日

国立劇場公演ガイドにエッセイを書きました

独立行政法人日本芸術文化振興会が毎月発行している『日本芸術文化振興会ニュース』3月号に、エッセイを書かせていただきました。国立劇場の公演ガイド、といったほうがわかりやすいでしょうか。私が書いたのは「1000字エッセイ」というコーナー。「本は手で読む」と題して、本というものについて、いつも自分なりに考えていることをつづってみました。

先日は舞楽《青海波》のフル・ヴァージョンの復活上演(120年ぶりとか)を観に、国立劇場に行きましたが、お客さんの熱気にびっくり。あらためて雅楽や邦楽の人気を実感しました。3月の歌舞伎(魚屋宗五郎)も楽しみです。

[木村]

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