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2014年12月01日

読売新聞(香川版)で『ヘンデル《メサイア》研究』紹介

少し時間が経ってしまいましたが、11/5付けの読売新聞(香川版)にて、『ヘンデル《メサイア》研究』の著者、中内幸雄さんのインタビュー記事が掲載されました。1/4面を使った大きな記事で、中内さんと《メサイア》との60年を超えるかかわりを紹介しています。

[木村]

2014年12月01日

松田美緒PV新たに「移民節」を公開!

12月15日に発売する松田美緒のCDブック『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』リリース記念ライヴを目前にして、同アルバムの中から「移民節」のプロモーション・ビデオを新たにYoutubeに公開しました。これは昭和9年に日本からブラジルに渡った宮城県出身の佐々木重夫さんが、ブラジル移民60周年記念の年に作られた曲で、松田美緒はつい先日仙台を訪ねて佐々木さんゆかりの方々にお目にかかってきました。ブラジル出身の映像作家Roberto Maxwellの手により貴重な当時の映像とともにお届けします。

2014年12月02日

2日17時30分〜「ソラトニワ銀座」に生出演!

このあと本日(2日)17時30分からインターネット・ラジオ、ソラトニワ銀座「オシキリシンイチの脱力主義!」に松田美緒が生出演、約1時間にわたってCDブック『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』を語り、歌います。http://www.soraxniwa.com/radio/program/ginza

2014年12月03日

潮博恵さんがMRO北陸放送ラジオに生出演します

古都のオーケストラ、世界へ!』の著者、潮博恵さんが、12/5(金)の朝、MRO北陸放送ラジオに生出演します。

MRO北陸放送ラジオ「おいね☆どいね」
http://www.mro.co.jp/radio/programs/oinedoine/kinyoubi/
(パーソナリティ:川瀬裕子)
潮さんの出演は12/5(金)9:20〜9:40頃

オーケストラ・アンサンブル金沢の四半世紀を描いた同書の話題を中心に、潮さんの素顔に触れるまたとない機会です。地元のみなさん、ぜひお聴きください。(生放送ですが、あとでmp3ファイルで聴けるようです)

[木村]

2014年12月04日

松田美緒ライヴ、当日券若干数出します

本日の松田美緒『クレオール・ニッポン』リリース記念ライヴ@永福町sonorium、若干数ですが当日券を出します。3〜4名様分限定になりますが、直接会場にお越しください。詳しい情報はこちらをご覧になってください。お知らせが遅くなりましたが、どうぞよろしくお願いします。

2014年12月04日

12月4日(木)松田美緒リリース記念ライヴ、チケット発売中!

※12月3日24時をもって予約受付は終了させていただきました。当日券はごくわずかな数だけご用意できるかもしれません。当日正午にこのブログで正式に発表します。(12月4日0時記)

すでにお伝えしたとおり、シンガー・松田美緒のニュー・アルバム『クレオール・ニッポン』をアルテスから初のCDブック仕様で12月中旬に発売しますが、12月4日(木)に開催するリリース記念ライヴのチケットは、アルテスでメール/電話予約を受け付けているほか、イープラスPeatixで発売中です。100席と数が限られていますので、どうぞお早めに!

【『クレオール・ニッポン』リリース記念コンサート】
◎2014年12月4日(木)19時00分開演(18時30分開場)
◎会場:sonorium(ソノリウム・井の頭線永福町駅から徒歩7分)http://www.sonorium.jp/
◎出演:松田美緒(vo)、鶴来正基(p)、渡辺亮(per)+沢田穣治(b)
◎料金:前売3500円、当日4000円(全自由席)
◎チケットご予約:メール(infoアットマークartespublishing.com)または電話(アルテスパブリッシング 03-6805-2886)でご予約のうえ、当日会場でご精算。
◎チケットご購入:Peatixイープラスで前売チケットをご購入いただけます。

2014年12月05日

『ぶらあぼ』で『ドビュッシー ピアノ全作品演奏ハンドブック』紹介

『ぶらあぼ』12月号の「BOOKS クラシック新刊情報」コーナーで、中井正子さんの『ドビュッシー ピアノ全作品演奏ハンドブック』が紹介されました。ピアノ独奏曲全77曲の演奏法と解説が収められていて大好評です! ピンクの表紙が目印。ぜひお手にとってみてください。

[桑野]

2014年12月05日

松田美緒ライヴ、大成功でした!

昨日の松田美緒CDブック『クレオール・ニッポン』リリース記念ライヴにお越しくださった皆さん、本当にどうもありがとうございました。あいにくの冷たい雨にもかかわらず、うれしいことに超がつく満員満席となり、その分ちょっとご窮屈だったかもしれませんが、多くの方が「よかった」「すばらしかった」「感動した」と終演後に声をかけてくださり、新米プロモーターとしてホッとする思います。

コンサートの実現にあたってはさまざまな形でじつに多くのみなさんにサポートしていただきました。この場を借りて心より御礼申し上げます。

肝心の歌と演奏も文句なしでした。グッと胸に迫る瞬間あり、手拍子で盛り上がる曲あり、たしかに「届いた」という手応えを実感することができました。sonoriumの音響も期待通り質が高く、生き生きとした音をお楽しみいただけたと思います。

先行発売したCDブックの出来にも満足しているのですが、さっそくお買い上げ下さった方々にも「美しい」ととても評判が良く、大きな励みになりました。

これからTOKYO FM、NHKラジオ第2、FM京都などメディアへの出演やCDレビューやライヴ・レビューの掲載がいろいろ決まっています。放送日程などは順次お知らせしていきますので、どうぞお楽しみに。

というわけであと10日で正式に発売となる『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』、ぜひご購入のうえお楽しみください。

2014年12月06日

Mikikiで『クレオール・ニッポン』が紹介されました

タワーレコードが立ち上げたミュージック・レヴュー・サイト「Mikiki」で松田美緒『クレオール・ニッポン』が紹介されました

「先行公開されている収録曲“移民節”と“レモングラス”のMVでも、郷愁を誘うような旋律と日本語独特の響きを持った知られざる名曲たちが、現代ラテン音楽に造詣が深いミュージシャンたちならではの洗練された歌とサウンドで瑞々しく生まれ変わった様が確認できる。」

2014年12月06日

「松山晋也のINTERVIEWS」第3回「サム・リー」をアップしました

『アルテス』電子版公式サイトのオリジナル連載、松山晋也のINTERVIEWS第3回「サム・リー」をアップしました。

トラヴェラーズと呼ばれる人々のコミュニティに入って歌を習得するなどユニークな活動で知られるイギリス・フォーク界の異能、サム・リーは今まさに来日ツアーの真っ最中。今日6日(土)にはすみだトリフォニーホールでの「ケルティク・クリスマス2014」に出演します。ツアー詳細は招聘元プランクトンのサイトでどうぞ。

2014年12月09日

松田美緒のテレビ、ラジオ出演情報!

来週発売する松田美緒のCDブック『クレオール・ニッポン』を12月4日のライヴ会場でご購入下さった方々から、「本を読むと歌の理解が深まる」「デザインとイラストがすばらしい」などなど、嬉しい声が届いています。

このあとFMやAMラジオ、テレビなどへの出演が続くので、雑誌のレビュー掲載と合わせてまとめてみました。お正月三が日のNHKラジオ第2をはじめ、ぜひチェックしてみて下さい!

●NHK総合テレビ(東北6県向け)
『東北Soul』出演
12月12日(金)午後7時30分〜8時43分/再放送=12月13日(土)午前10時05分〜11時08分

●NHK-BSプレミアム(全国放送)
『東北Soul』出演
2015年1月26日(月)14時45分〜15時58分

●KBS京都
『桂塩鯛のサークルタウン』出演
12月13日(土)午前11時30分頃から45分頃まで

●FM京都
「α-JAZZ SITE」出演
12月13日(土)深夜24〜25時

●NHKラジオ第2
年始特集「音で訪ねるニッポン時空旅」3日連続出演
1月1日(木)〜3日(土)朝7〜8時/再放送=夜8時〜9時

●TOKYO FM
田中美登里「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ」出演
1月18日(日)&25日(日)朝4時30分〜5時、同朝4時〜4時30分 K-MIX[FM静岡]
同朝9時〜10時、1月19日(月)&26日(月)23時〜24時[衛星放送ミュージックバード])

●インターネットラジオJJazz.Net「AIRPORT」出演
2015年1月放送
●インターネットラジオ「OTTAVA」出演(11月10日放送済み)
●インターネットラジオ「ソラトニワ銀座」の「オシキリシンイチの脱力主義!」出演(12月2日放送済み)

●月刊「ラティーナ」12月号特集で3ページにわたって紹介(大石始氏)
●『テレビブロス』2014年11月22日号にCDレビュー掲載(サラーム海上氏)
●タワーレコードのフリーペーパー「intoxicate」12月10日号でインタビュー記事1ページ掲載(佐藤由美氏)
●月刊「ミュージック・マガジン」1月号CDレビュー掲載予定
●東京新聞にライヴ・レビュー掲載予定

2014年12月11日

JJazz.Net〈Sense of Quiet〉で『クレオール・ニッポン』から2曲放送中

成田佳洋さんの選曲/監修による「sense of "Quiet"」は、タイトル通り「静けさ」を感じさせる魅力的な楽曲を提供してくれるネットラジオ番組で、いつも楽しませてもらっていますが、今日10日から始まった今月のプログラムに松田美緒『クレオール・ニッポン』から〈花摘み歌〉〈木負い節(ヨイヤラ節)〉の2曲が選ばれています。放送は来年1月14日17時まで約1ヶ月間。どうぞお楽しみください。

2014年12月12日

『音遊人』で『古都のオーケストラ、世界へ!』紹介

『音遊人』2014冬号にて潮博恵さんの『古都のオーケストラ、世界へ!』を紹介していただきました。ヤマハの会員誌なんですね。オールカラーで充実した内容の雑誌です。

先日もあるオケの事務局の方から、「上司から『この本は読んでおけ』と推薦されました」と言われました。『古都オケ』、音楽関係者のあいだで、少しずつ浸透してきているようです。

[木村]

2014年12月12日

『intoxicate』誌に松田美緒インタビュー掲載!


タワーレコードが隔月で発行しているフリーマガジン『intoxicate』最新号(12月20日発行)に、佐藤由美さんによる松田美緒インタビューが掲載されました。タイトルは「開かれた先人たちへの、おおらかさと気骨あふれるオマージュ」。

2005年のアルバム・デビューからの彼女の「航跡」をよく知る佐藤さんが、うたを探す旅の中で実りある多くの出会いやエピソードを、松田美緒の活き活きとした言葉で再現しながら、このCDブック『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』の魅力を語ってくれています。どうもありがとうございました!



2014年12月15日

時間を超え、空間を超え、いま顕れるクレオールな日本語世界 ──松田美緒『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』に寄せて(文・おおしまゆたか)

本日発売となる松田美緒のCDブック『クレオール・ニッポン』を「今年のベスト・ワン候補」と賞賛してくれたお一人が、翻訳家・音楽評論家のおおしまゆたかさん。アルテスでは『聴いて学ぶアイルランド』の翻訳を手がけていただいています。そのおおしまさんにこんな素晴らしいテキストをいただきました。この「日本のうた」プロジェクトのどこがどうすごいなのか、どう魅力的なのか、ずばり本質を突いた見事なレビューをぜひお楽しみください。


時間を超え、空間を超え、いま顕れるクレオールな日本語世界
──松田美緒『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』に寄せて

文・おおしまゆたか


「異邦のことば」としてうたわれる日本語

 松田美緒は「クレオール」を「混在し、拮抗し、融和するルーツ、混じり合った血、そこからはじまる新しい創造の次元」と定義する。「遥か昔から何通りもの道を通って来た人たちが混ざり合ってできたこの日本で、豊かな地域性こそがクレオールであり、そこから歌が紡ぎだされる」。

 とすれば、地球上どこでも、そして誰でも「クレオール」でない土地も人もいない。のではあるが、クレオールの濃度の濃淡はある。日本はかなり濃い方であろうといつ頃からか思うようになった。あまりに濃すぎて、そうは見えなくなってしまっている。ひょっとするとこれはクレオールだと一目見てわかるようなところ、近代以降の西インド諸島やシンガポールなどは、まだ濃度が濃くないのかもしれない。

 この表題は日本の中のクレオールなところを探すよりは、クレオールとして日本をながめたとき顕れてくる姿をさすのだろう。「いま」「そこ」にありながら隠れている、隠されているものが顕れてくる驚きと歓び、一度も別れたことはないはずなのに遠く離れていたなつかしいものに会う新鮮な想い、てれくささと呼んでもいいと思うが、この音楽を聴き、文章を読むと、そのふたつを共有する。

 クレオールとしての日本の位相を、松田は探していたわけではない。異なる伝統、異なる文化に惹かれ、そこに浸るうちに、自分が属する伝統、文化に関心が向かう。そこで出逢ったうた、共振の強いうた、うたいたくなるうたを集めてゆくうちに、徐々に見えてきた。その軌跡が文章に綴られている。うたに導かれるままに、その跡をたどってゆくと、目の前に想いももうけぬ情景が開ける。その体験がくり返される。

 それは日本語のうたではあるが、だからこそ異質性は増す。松田は、おそらくはそれを認識し、あえて日本語を「異邦のことば」としてうたう。そうすることで、隠されていたうたは今のうたとして顕現する。

 松田が日本語のうたの跡をたどって、時間を超え、空間を超えるのは、日本語もまた、列島の空間に限られず、文字にとらわれず、自在に流れてきたからだ。流れた先で、交わり、ぶつかり、合わさる。合わさるにはぶつからなくては始まらない。ぶつかるのは交わって初めて起きる。過程と結果の区別がつかないような状態のあちこちで、うたが生まれでる。仕事のためのうた、苦しみをやわらげるうた、楽しむうた、名づけることのかなわぬ想いを託すうた。そうしたうたを一つひとつ拾いあげ、ていねいにうたう。隠れていたうたを呼びさまし、新たなうたとして、世に放つ。

 してみれば、松田がこれらのうたに遭遇したのは偶然だろうか。あるいは、むしろうたの方が松田を呼んだのではないか。わたしはここにいる。わたしをうたってくれ。そう明確に訴えたわけでは、おそらく無いにしても。

 不適切を承知で言えば、そのはたらき方は『指輪物語』のサウロンの指輪の作用に似ている。主から切り離された指輪は、主のもとへもどろうとして、担い手を選び、移ってゆく。指輪そのものに意識があるわけではない。目的があるわけでもない。ただ、おのれがあるべき場所へもどろうとする。

 うたもまた、いかに深く隠れされようとも、うたわれることを望む。うたうべき人を求めて、磁場のような、匂いのようなものを発している。ふさわしいうたい手は磁場に反応し、匂いに導かれる。その遭遇が常に幸福な結果に収まるわけではない。が、遭遇した瞬間は幸せではなくとも、時機が熟していつの間にか幸せになっていることもある。


底知れぬ豊饒な響き

 そうした磁力ないし魔法が最も効果的に作用したのは6曲目〈こびとのうた〉だ。時間や空間だけでなく、生き方そのものでも遠く隔たった世界から聞こえてきたうた。信仰を保ちつづけること、信仰をもっていることが命に関わる事態を生き延びてきた人びとのうた。ここには、そうした人びとが養った冷徹さと、それに裏打ちされた思いやりの深さが垣間見える。底を流れる根の太いユーモアのセンスも、あるいは必要から身につけてきたのか。百年ぶりにうたわれるうたは松田の声に底知れぬ豊饒な響きを与える。「ほんに」のフレーズはありとあらゆる想いを担う。

 松田の声は高く澄んでよく伸びる、透明感が高い。発音が明瞭で、歌詞を見なくてもはっきり聞きとれる。聞きとれても意味のとれないこともあるが、それは松田のうたい方ではなく言葉が異質だからだ。はじめは伝統歌をうたうには声がきれいすぎるとも感じたが、繰り返し聴くうちに気にならなくなってきた。それにはこの明瞭な発音もあるだろう。明瞭な発音は伝統的ではないかもしれないが、一度切れた伝統を再度受け止めようとすれば、それも必要ではある。

 あるいはまた遠く旅してきたうた。ブラジル(〈移民節〉)やハワイ(〈ホレホレ節〉)へ渡った人びとが生んだうたからたち昇る二律背反の想い。苦しい暮らしに耐える哀しみと、その暮らしを生き延びてきたことへの秘かな誇り。故郷はかぎりなくいとおしいが、ではそこへ帰ることを望むのか。そして、幾重にも重なりからみあった、うたにうたうしか表に出す術のない感情の向こうに、日本語にも予想外のしたたかさと柔軟性が備わっていることがにじみ出てくる。それはまた列島本体からは離れて太平洋文化圏に属する小笠原のうた〈レモングラス〉からも伝わる。拍子を整えるためのフレーズの「ねえー」と延ばされる音は、〈ヨイスラ節〉の囃子とも共鳴し、海の豊かさをはらむ。

 そして、山や海の仕事のうた。仕事や作業をやりやすくするための労働歌。効率をあげるためではない。というよりも、目の前の作業の効率を上げるためではない。もっと広く、仕事を円滑に運び、ミスを減らし、暮らし全体の「効率」を上げる。同時にここにおれは生きているぞという宣言でもある。〈トコハイ節〉に悲喜こもごもの祭りを響かせる早坂紗知のサックスがすばらしい。そのサックスはまたブラジル版〈五木の子守唄〉で、社会の支配構造に宿るリスクを暴きだしもする。


この世界はまさに豊饒の山河河海

 伝統歌はそれぞれ来歴をもつ。いつどこで生まれたかはわからないが、ある時からこうして生き延びてきたという「物語」を背負っている。それを知っている方が、うたが伝えようとするものを呑みこみやすくなることもある。うたい手との邂逅の次第は、うたい手がうたに託したものへ近づく助けともなる。それを適切にうたとともにさし出そうとすれば、文章の量も増え、ライナー・ノートは膨らみ、1冊の本となった。やわらかな絵が、文章だけでは難しい雰囲気をかもしだす。

 この絵を描いている渡辺亮は、録音でパーカッションを担当してもいる。このアンサンブルの核はジャズをベースとするピアノで、曲によってダブル・ベースが空間を広げるが、肝は打楽器だ。うたの精妙なニュアンスを、打楽器は適確に、謙虚に描く。例えば、〈移民節〉でのトライアングル、〈花摘み唄〉の背景「ノイズ」、〈ホレホレ節〉の水の音。後者でのメロディを奏でる打楽器はバゥロンかと思ったら、水に浮かせた瓢箪だとライヴで判明した。

 わずかに角度をずらしたら顕れたクレオールな日本語世界。一度顕れてみれば、松田も言うように、この世界はまさに豊饒の山河河海ではないか。これを最初の成果として、松田が旅を続け、そこからの便りを続けてくれることを、衷心より願う。


おおしま・ゆたか:ヨーロッパの伝統音楽をこよなく愛する翻訳家、音楽評論家。近年の訳書に『ギネスの哲学』(英治出版)、『ラーマーヤナ』(ポプラ社)、『聴いて学ぶアイルランド音楽』(アルテスパブリッシング)などがある。『アルテス』電子版で「アラブ、アイルランド、アメリカを巡る音楽の旅」を2014年5月まで連載。来春、『アイリッシュ・ミュージックの森』改訂新版をアルテスパブリッシングより刊行予定。

2014年12月16日

Mikikiに『クレオール・ニッポン』の記事がアップされました

タワーレコードのミュージック・レビュー・サイト「Mikiki」に、同社のフリー・マガジン『intoxicate』に掲載された松田美緒『クレオール・ニッポン』の記事がアップされています。Youtubeで公開中のプロモーション・ビデオもリンクされているので、同誌をご覧になった方もぜひアクセスしてみてください。

2014年12月16日

ARTES インフォ*クリップ[vol.064]松田美緒の豊かな物語をもった特別な歌が多くの人に聴かれたらいいな号

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ARTES インフォ*クリップ[vol.064]2014/12/16
松田美緒の豊かな物語をもった特別な歌が
多くの人に聴かれたらいいな号
アルテスパブリッシング
www.artespublishing.com
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□ CONTENTS □
・12/15発売!『クレオール・ニッポン──うたの記憶を旅する』
・松田美緒のテレビ、ラジオ出演情報!
・12/20発売!『日本メディアアート史』
・ただいま編集中!『アイリッシュ・ミュージックの森[新版]』
・ただいま編集中!『ミシェル・ルグラン自伝(仮題)』
・丸善アークヒルズ店で「一箱クラシック本・音楽書市」開催中!
・『和田誠装丁集』が東京堂書店週間ベストセラー第6位!
・『すごいジャズには理由(ワケ)がある』、3刷決定!
・「松山晋也のINTERVIEWS」第3回「サム・リー」をアップ
・『アルテス』電子版の紙版(POD)販売中!
・「みんなのミシマガミュージック」連載中
・アルテスの本のお買い求めはこちらのお店でどうぞ
・最近のアルテス──書評・イヴェントなど
・アルテスのおすすめ! 旬の音楽情報
・代沢だより

>> 詳細

2014年12月23日

『ミュージック・マガジン』1月号に『クレオール・ニッポン』レビュー掲載

20日に発売された『ミュージック・マガジン』誌1月号に志田歩さんによる松田美緒『クレオール・ニッポン』のレビューが掲載されています(p159)。

(ブックを)読みながらCDを聴いていくと、うたが生まれるきっかけとなった歴史の中での人々の営みが、まさに眼前で繰り広げられているかのような生々しいビジョンとして浮かび上がり、衝撃的でさえある。

CDと本とを一体にして作った意味をしっかり受け止めてもらえて大変嬉しいかぎりです。ありがとうございました!

巻末の「アルバム・レヴュー」〜「歌謡曲/Jポップ」では原田和典さんから“無伴奏で綴られる「花摘み歌」も深い余韻を残す”と結ぶ評(採点は7点)をいただきました。

2014年12月24日

『ピアノの本』で『ドビュッシー 全作品演奏ハンドブック』紹介

『ピアノの本』2015年1月号(No.238)の「BOOK」コーナーで、中井正子さんの『ドビュッシー ピアノ全作品演奏ハンドブック』が紹介されました。

20世紀終わりから21世紀にかけてのピアノという楽器そのものや演奏のスタイルといったものと、自らがフランスで学んできたものとを、綜合し、若い人たちに伝えようとするつよい意志、意欲が感じられる。それはけっして押しつけがましくなく、やさしく丁寧で、ピアノを弾くものの想像力に訴えかけるような文体で。

小沼さんが書かれているように、ピアニストであり指導者でもある中井正子さんならではの視点から、ドビュッシーのピアノ独奏曲、1曲1曲への愛情こもった解説が、弾く人・聴く人のためにやさしい文体で綴られています。

紹介してくださった小沼純一さん、どうもありがとうございました。

[桑野]

2014年12月24日

『男の隠れ家』の小出版社特集ムックでアルテスが紹介されました

『男の隠れ家』の別冊ムック『一度は読んでほしい小さな出版社のおもしろい本』(12/25発売)にて、アルテスが紹介されました。岩田書院、ミシマ社、フリースタイル、烏有書林、ナナロク社、夏葉社、鉄筆(掲載順)といっしょに東京の小出版社コーナーに登場(恥ずかしながら鈴木、木村のツーショットも)。その他、地方で頑張っている出版社や雑誌、そしてわれわれ小出版社を応援してくれる地元書店や図書館がたくさん紹介されていて、旅行ガイド本のようにわくわくします。おすすめです!

[木村]

2014年12月26日

ビルボード・ジャパンで栗本斉さんが『クレオール・ニッポン』をレビュー!

ビルボード・ジャパンの公式サイト「旅人/ライター/選曲家」栗本斉さんに、「グローバルに活躍するシンガーが持ち前の表現力で解釈したニッポンの“うた”」として松田美緒『クレオール・ニッポン』をレビューしていただきました。

歌そのものが本来持っているパワーを吸収し、伸びやかな声と豊かな表情を持って、失われつつある歌に命を吹き込んでいる。ここに秘められた情感や躍動感は〜略〜ルーツを深く探求したからこそ生まれた味わいといってもいいだろう。
日本人が誇るべきソウル・ミュージック。ニッポンの“うた”の新鮮な解釈がここにある。

彼女の歌声を評価していただけてひときわ嬉しいです。どうもありがとうございました!

2014年12月27日

「メディア芸術カレントコンテンツ」に『日本メディアアート史』の書評掲載

文化庁が監修するウェブサイト「メディア芸術カレントコンテンツ」に馬定延さんの『日本メディアアート史』の書評が掲載されました。評者はキュレーターでメディアアート研究者の高橋裕行さん。本の概要や執筆方針をきちんと紹介したうえで、

実のところ、著者は作品論、作家論をしないと公言しつつも、わずかにその部分に足を踏み入れてしまっている。しかし、それは本書にとってマイナスとはなっていない。その踏み出し方もまた魅力のひとつである。

と、期せずしてあふれ出た著者の思いをも掬い取ってくださっています。ありがとうございます。[木村]

2014年12月27日

長崎県のみなさん、明日28日の長崎新聞芸能面にご注目ください!

明日、28日(日)の「長崎新聞」芸能面に、『クレオール・ニッポン』の松田美緒が登場します。このCDで長崎県伊王島の歌をうたった彼女が、先日完成したCDブックを持って島を訪ねた際、長崎新聞社にも立ち寄って取材を受けたものです。長崎県民のみなさん、ぜひお見逃しなく!

2014年12月31日

『日本メディアアート史』の誤植について

馬定延さんの『日本メディアアート史』に誤植がありました。以下のとおり、お知らせいたします。

10頁/12行目
× こと確認
○ こと確認

16頁/4行目
× にまで
○ に至るまで

102頁/12行目
× 処理者試験」実施し
○ 処理者試験」実施し

178頁/3行目
× 銀座月光
○ 銀座月光

239頁/注7
× 私鉄系百貨店が登場していく程が
○ 私鉄系百貨店が登場していく程が

267頁/注62
× それよりも、一般に販売されている効き
○ それよりも、一般に販売されている機器

280頁/1行目
× 注目したいのは
○ 注目したいのは

288頁/2行目
× 会館は97年秋の予定です。
○ 開館は97年秋の予定です。

298頁/後ろから3行目、索引2頁
× 岡崎乾
○ 岡崎乾

335頁/6行目
× 東京藝術大学先端芸術研究
○ 東京藝術大学先端芸術表現

354頁/13行目
× ほとんどの
○ ほとんどの

以上、お詫びして訂正いたします。

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