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2011年07月21日

ただいま編集中──椎名亮輔『デオダ・ド・セヴラック』

昨秋刊行された『狂気の西洋音楽史──シュレーバー症例から聞こえてくるもの』(岩波書店)で、西洋音楽史に精神病という新たな観点から光を当てた椎名亮輔さん(同志社女子大学教授)による、フランスの作曲家デオダ・ド・セヴラックの評伝を現在編集中です。

セヴラックは19世紀から20世紀への時代の転換期に、フランス楽壇の中心であるパリから距離をおき、南仏を拠点に活躍した作曲家。「地域主義」ともいわれる独自の美学を標榜し、民俗的な要素をとりいれたその作品は、ドビュッシーが「彼は、良い香りのする音楽を作る。そして、人はそこで胸いっぱいに深呼吸するんだ」と絶賛したことでも知られます。本邦初の伝記にご期待ください。

なお、本書刊行に先駆けて、8月7日にはコジマ録音より著者がピアノ伴奏をつとめ、奈良ゆみさん(ソプラノ)が歌うCDがリリースされます。こちらもあわせてどうぞ。

『デオダ・ド・セヴラック 歌曲と古いシャンソン』ALCD-7158
 奈良ゆみ(ソプラノ)、椎名亮輔(ピアノ)
 製造・発売元:コジマ録音
 2011/08/07発売
 http://www.kojimarokuon.com/

[木村]

2011年08月19日

9月16日発売! デオダ・ド・セヴラック――南仏の風、郷愁の音画〈叢書ビブリオムジカ〉(椎名亮輔 著)


彼は、良い香りのする音楽を作る。
そして、人はそこで胸いっぱいに深呼吸するんだ。
──クロード・ドビュッシー

デオダ・ド・セヴラックは、私の芸術生活の最良の思い出のひとつです。私は彼に賛嘆の念を惜しみません。
──パブロ・ピカソ

真に印象主義者といえる音楽家は、ドビュッシーとセヴラックだけである。
──ミシェル・シオン

楽壇の中心であるパリに背を向け、ラングドックの自然と生活を描いた音の画家。
師ダンディが愛し、ドビュッシーやラヴェルが賛嘆した天才作曲家の生涯と作品がいま蘇る!


A5判・並製・248頁(予定)
定価:本体2400円[税別]
発売:2011年9月16日
ISBN978-4-903951-46-1 C1073
装丁:折田 烈(餅屋デザイン)


>> 詳細

2011年10月13日

【速報】椎名亮輔さんの『デオダ・ド・セヴラック』が第21回吉田秀和賞を受賞!

椎名亮輔著『デオダ・ド・セヴラック──南仏の風、郷愁の音画』が第21回吉田秀和賞を受賞しました。審査委員長の吉田秀和さんと審査委員の林光さんにより、本日(10/13)選考がおこなわれ、帝国ホテルにて記者発表がおこなわれました。選評は次のとおりです。

 日本ではあまり知られていないが、ドビュッシーやラヴェルとも親交があり、また彼らが作品も高く評価したフランスの作曲家、デオダ・ド・セヴラック(1872〜1921)の生涯とその業績を、様々な資料をもとに詳しく綴った日本で初の本格的評伝。  南仏の名門の旧家に生まれたセヴラックは、パリで音楽を学ぶが、その後、生涯にわたって愛し続けた南仏に活動拠点を移し、作品を発表し続けた。ドビュッシーが「良い香りがする」と称賛した彼の音楽の秘密とは何か。また、その思想が現代に投げかける意味が、鮮やかに読み解かれている。

椎名さん、おめでとうございます! アルテスにとっては、2008年に片山杜秀さんの『音盤考現学』『音盤博物誌』で受賞していらい、2度目の受賞。創業5年に満たない新米出版社にとっては、夢のように光栄なことです。

なお、10/28(金)19:00から日仏会館ホールにて、椎名亮輔さんが伴奏をし、ソプラノの奈良ゆみさんが歌うセヴラック歌曲リサイタルがおこなわれます(詳しくは下記)。本やCDも販売しますので、この機会にぜひお運びください。

[木村]

日仏会館|南仏から薫る一陣の風 デオダ・ド・セヴラック(1872-1921)──歌曲と古いシャンソン
http://www.mfjtokyo.or.jp/ja/events/details/131--1872-1921-.html

2011年10月17日

朝日新聞で『デオダ・ド・セヴラック』紹介!

10/16(日)の朝日新聞読書面で『デオダ・ド・セヴラック』を紹介していただきました。吉田秀和賞受賞についても触れていただいています。

[木村]

2011年10月17日

10/23|「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ」に椎名亮輔さんが出演!

10/23(日)朝5:00〜5:45に放送されるTOKYO FM「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ」(パーソナリティ:田中美登里さん)に椎名亮輔さんが出演し、『デオダ・ド・セヴラック』について語ります。
http://www.tfm.co.jp/timetable/?date=20111023

もちろんセヴラックの作品を聴きながらのおしゃべりです。《山の夜明け》という歌曲もありますが、ぜひ早起きして爽やかな南仏の朝を感じてください!

[木村]

2011年10月21日

『intoxicate』に『デオダ・ド・セヴラック』の書評が掲載されました

タワーレコードのフリーペーパー『intoxcate』#94(10/20発行)にて、小沼純一さんが『デオダ・ド・セヴラック』を、著者の椎名亮輔さんがソプラノの奈良ゆみさんと共演したCD『デオダ・ド・セヴラック/歌曲と古いシャンソン』(コジマ録音)と合わせて紹介してくださいました。

……椎名亮輔という音楽学者=ピアニストの仕事の拡がりとピアニスト的嗜好はまさに不意打ちだった。
……本書においてもっともスリリングなところはといえば、著者がこのセヴラックという他者の音楽の魅惑にどのように近づけるかを手探りしてゆくさまが記されていることにほかならぬ。客観的な記述のみではけっして触れ得ないものが、こうした書き方によってこそあらわれる。

この本の、著者・椎名さんの独特なところをしっかり突いて紹介してくださっていて、ありがたいかぎりです。

[木村]

2011年12月02日

神戸新聞に『デオダ・ド・セヴラック』書評掲載

11月27日付神戸新聞読書面に椎名亮輔さんの『デオダ・ド・セヴラック』の書評が掲載されました。評者はなんと、あのベストセラー『シングル・ライフ』の著者でフランス文学者の海老坂武さん。

 そう、「香り」そして「匂い」はこの本の鍵となる言葉だ。セヴラックの音楽には民俗的要素がある。これが「香り」ということなのだろうが、彼にとって民俗的要素とは正確には何なのか。素材なのか、雰囲気なのか、インスピレーションなのか。その答えを求めて著者は旅をする。

本の内容、そしてセヴラックの音楽への心からの共感にあふれた、とてもうれしい書評です。最後にはコジマ録音から出た奈良ゆみさんと椎名さんのCDも紹介されています。

[木村]

2011年12月13日

本日の讀賣新聞朝刊に広告をだしました

2011年12月13日讀賣新聞 広告

本日、12月13日(火曜日)の讀賣新聞朝刊第1面に、『アルテス』創刊号、『文化系のためのヒップホップ入門』、『デオダ・ド・セヴラック』の広告を出しました。いわゆる「サンヤツ」です。さっそくいくつか問合わせをいただいていますが、おかげさまで『アルテス』と『デオダ・ド・セヴラック』は弊社の在庫がほぼ無くなっています。店頭にはたくさん置かれていますので、全国の書店、楽器店、CDショップなどでぜひお求め下さい。[鈴木]

2011年12月14日

毎日新聞京都版に椎名亮輔さんインタヴュー掲載

12/8付けの毎日新聞京都版に椎名亮輔さんのインタヴューが掲載されました。「五感で感得 セブラック像」と題する、かなり大きな記事です。椎名さんの写真も大きく掲載。椎名さんのブログに記事の写真がアップされていますので、ご覧ください。

http://rshiina.blogspot.com/2011/12/blog-post_08.html

[木村]

2011年12月14日

北海道新聞に椎名亮輔さんのインタヴュー掲載

先日の毎日新聞に続き、12/11付け北海道新聞読書面に椎名亮輔さんのインタヴューが掲載されました。こちらも椎名さんのブログに記事の写真がアップされています。

http://rshiina.blogspot.com/2011/12/blog-post_1643.html

[木村]

2011年12月19日

『レコード芸術』に『デオダ・ド・セヴラック』の書評掲載

『レコード芸術』2012年1月号に『デオダ・ド・セヴラック』の書評が掲載されました。評者は敬愛する濱田滋郎さん! コジマ録音から8月にリリースされ同誌10月号で「特選盤」となった奈良ゆみさんのCD『セヴラック/歌曲と古いシャンソン』もあわせて紹介していただいています。

著者が力こぶを入れる論点は、セヴラックがけっしてたんなる“愛すべきローカルな”存在に終るのではなく、今日の私たちに対しても意義ある大きな呼び掛けを行いつづけ得るような、普遍的な重味を踏まえた芸術家であったことを立証する処にある。疑いなく、これは素晴らしい仕事だ。

と絶賛してくださっています。ありがとうございました!

[木村]

2011年12月20日

第21回吉田秀和賞贈呈式がおこなわれました



上:吉田審査委員長から賞状を贈られる椎名さん/下:吉田秀和さんと椎名さんご夫妻


12/17(土)、水戸芸術館にて第21回吉田秀和賞の贈呈式がおこなわれました。椎名亮輔さんが弊社刊『デオダ・ド・セヴラック──南仏の風、郷愁の音画』(弊社刊)で受賞したことは既報のとおりです。

御年98歳の吉田秀和審査委員長から、「セヴラックのことを知らなくても、椎名さんのお名前を聞いたことがなくても、どうぞ買って読んでごらんなさい。ぜったいに損はさせません!」と力強くもありがたいお言葉をいただき、大感激。

恒例の受賞者による講演(最前列に座る吉田先生の前での講義ということで、毎年受賞者はプレッシャーで胃が痛くなるそうです)は、椎名さんがセヴラックの生地の映像やご自分でのピアノ演奏をまじえての大熱演。椎名さんはそのあとのパーティでも、「次の研究の対象」とことわってフェデリコ・モンポウの作品を演奏され、吉田先生から「ブラヴォー!」の声が飛んでいました。

翌18日の茨城新聞、読売新聞には贈呈式の様子が写真入りで報じられました。

椎名さん、おめでとうございました!

[木村]



2011年12月20日

『ショパン』で『デオダ・ド・セヴラック』紹介

『ショパン』2012年1月号で『デオダ・ド・セヴラック』が紹介されました。「時を越えて届いたセヴラックからの手紙に、返事を返す旅物語」と詩的な評言をいただきました。

[木村]

2012年02月08日

『デオダ・ド・セヴラック』第2刷出来!

少しお知らせが遅くなりましたが、昨年第21回吉田秀和賞を受賞した椎名亮輔さんの『デオダ・ド・セヴラック』、おかげさまで売れ行きも好調で、先月第2刷を刊行しました。

少し前まで「セヴラックって、誰?」という状況だったことを考えると(いまもそうかもしれませんが……^^)、この本が発売3カ月で品切れ、重版になるとは、正直びっくりです。今後も長く読みつがれていってほしいなと思います。

[木村]

2012年03月07日

Ottava moderatoで『デオダ・ド・セヴラック』が紹介されました

『エスクァイア日本版』元編集長の清水清さんがブログ「Ottava moderato」で椎名亮輔さんの『デオダ・ド・セヴラック』を紹介してくださっています。ピカソやブラック、キュビスム運動とセヴラックのかかわりに着目してくださった評は、あんまりなかったかも。

芸術の中心パリを離れていても、当時の最も先鋭的な 芸術運動を触発したセヴラックという人物の 一筋縄ではいかない人物像を知ることができる

と評してくださっています。ありがとうございました。

[木村]

2012年03月15日

日本経済新聞文化面に椎名亮輔さんが登場!

本日(3/15)付けの日本経済新聞朝刊文化面に「音楽で絵を描いた天才」と題して、椎名亮輔さんが寄稿しています。椎名さんがデオダ・ド・セヴラックの音楽と出会い、深く魅せられていく過程、そして発見した印象派絵画とセヴラックの音楽の深い縁……いますぐに椎名さんの著書『デオダ・ド・セヴラック』を手にとり、セヴラックの音楽を聴きながら読みたくなる格好のイントロダクションとなっています。

※椎名さんのブログに紙面の写真が掲載されています。

[木村]

2013年03月05日

3/15 神戸にて椎名亮輔さん出演のイベントが開催されます

神戸の芸術家によるNPO「C.A.P.」が主催するシリーズ「音楽を作る人に聞く」。第1回がフォルマント兄弟、第2回が野村誠さんと、ひじょうに面白そうな人選で開催されていますが、最終回となる第3回はアルテスの著者でもある椎名亮輔さんが登場。ケージやリュック・フェラーリの音楽について、話が聞けそうです。

音楽を作る人に聞く〜音楽家の耳と脳 #3
「椎名亮輔に聴く」

「この音楽はすばらしい」という評価は歴史のなかで培われ変化してゆく美意識によって為される。音楽美学者の椎名亮輔さんを招き、様々な音源資料を視聴しつつこれまでの音楽の美意識の枠を概観し、現在と未来を考える。

前売予約1,500円(会員1,000円) 当日2,000円
聴き手:Hiros(インド音楽演奏、研究家)

会場:CAP CLUB Q2/神戸市中央区新港町4-3 上屋Q2 (地図)
お電話での予約・問合せ:C.A.P.事務局 (10:00-19:00/月曜休み)
078-222-1003 info●cap-kobe.com(●=アットマーク)http://cap-kobe.com/

【椎名亮輔(しいなりょうすけ)プロフィール】
1960年東京生まれ。東京大学大学院総合文化研究科比較文学比較文化博士課程単位取得満期退学。パリ第8大学音楽学部博士準備課程をへて、ニース大学文学部哲学科博士課程修了。哲学博士取得。東京大学助手、パリ第3大学講師、リール第3大学講師をへて、現在は同志社女子大学音楽学科教授。著書に『音楽的時間の変容』(現代思潮新社)、『狂気の西洋音楽史 — シュレーバー症例から聞こえてくるもの』(岩波書店)、『デオダ・ド・セヴラック — 南仏の風、郷愁の音画』(アルテス・パブリッシング、第21回吉田秀和賞受賞)。主要訳書に、マイケル・ナイマン『実験音楽』(水声社)、ドメル=ディエニー『演奏家のための和声分析と演奏解釈』(シンフォニア)、ジャクリーヌ・コー『リュック・フェラーリとほとんど何もない』(現代思潮新社)などがある。

3/12に発売したての『アルテス』4号(椎名さんがケージ文献案内を執筆してくれました)と吉田秀和賞受賞作『デオダ・ド・セヴラック』を会場で販売していただけることになりましたので、みなさまこの機会にぜひ!

主催者ブログ:http://www.cap-kobe.com/club_q2/2013/02/17115616.html
Facebookイベント:https://www.facebook.com/events/129316123912734/

[木村]

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