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2008年05月02日

俵孝太郎さんが『音盤考現学』を絶賛!

俵孝太郎さんが『intoxicate』の連載コラム「クラシックな人々」で、『音盤考現学』をとりあげてくださっています(73号)。

対象の多くは日本の作曲家を中心とした現代音楽だが、政治学を学び思想史にも通じている上に、映画はもちろんサブカルチャー全般にも強く、多岐にわたる論点の説得力は極めて高い。
片山さんや山崎浩太郎さんを「21世紀の教養主義の体現者」と称揚されていて、まさに同感です。そういえば、政治評論家で音楽批評もよくする俵さんと片山さんとは、肩書きだけでなく、どこか通ずるところがありますね。教養主義ということばが、それを解く鍵かもしれません。
[木村]

2008年05月02日

ABC本店でのトーク無事終了


さる4月27日に青山ブックセンター本店内カルチャーサロンで行なわれた『魂(ソウル)のゆくえ』刊行記念トークショーは、100名を越えるお客様においでいただきました。途中ピーターさんが「今日は静かだね」と思わずもらしてしまうほど、ちょっと心配にもなりましたが、終了後のサイン会にもお店のスタッフが驚くほどたくさんの方が参加していただき、喜んでいただけたようでホッとしています。ご来場いただいたみなさん、ほんとうにどうもありがとうございました。

この日のテーマは「永遠のスーパースターたち」ということで、レイ・チャールズ、サム・クック、ジェイムズ・ブラウンの3巨人に始まり、スティーヴィー・ワンダー、ミラクルズ、オーティス・レディング、サム&デイヴ、マーヴィン・ゲイなどなど、おもに60年代の名曲が次々にかかりました。マーサ&ザ・ヴァンデラス「ダンシング・イン・ザ・ストリート」の斬新なアレンジ、アル・ジャクソンの絶妙なタイム感など、一番後ろで聞いていて改めて気がついたことも多く、こういうイヴェントの意義を再確認した次第です。

次のトークショーは10日(日)17時からタワーレコード渋谷店7階です。入場無料ですので、お時間のある方はぜひ足をお運び下さい(サイン会参加には同店でお買い上げいただいて整理券をもらってください)。

[鈴木]



2008年05月04日

日経新聞でアルテスパブリッシングが紹介されました!


本日(5/4)読書面(19面)の「活字の海で」で、先輩のミシマ社さんと並んで、弊社が紹介されました。タイトルは「気を吐く小出版社──企画力勝負でベストセラー」。

自由が丘の一軒家にオフィスを構え、書店との直取引でヒットを連発しているミシマ社さん、オフィスをもたずに自宅を仕事場にして音楽書を刊行する弊社と、小さな出版社ならではのビジネスモデルにスポットが当てられた記事となっています(記事の下には新しい出版ビジネスの旗頭ともいえるトランスビューさんの大広告が!)。

両者とも「出版不況とは感じていない」と口をそろえる。むしろ小さな出版社でも個性や企画力があれば躍進できる環境になってきたといえそうだ。
と結んでくださっていますが、これはほんとうに正直な実感です。

かといって「出版は活況か?」と問われると口ごもってしまいますが、世の中の景気や流行に左右されずに、自分の読みたい本、ひとに読んでもらいたい本をつくりながら、身の丈にあった商売をしていきたいと思っているぼくたちにとっては、「活況」とはつまり「よい本がつくれて、多くのひとに読んでもらえること」、「不況」は「よい本が作れず、読者を得られないこと」とイコールです。

これからも、音楽書ならではの流通網・販路を活かしながら、売上げや利益から逆算して目標を立てるようなビジネスとは(できるかぎり)無縁な出版活動をしていきたいものだ、と思います。

[木村]



2008年05月09日

ARTES インフォ*クリップ vol.6

メルマガ「インフォ*クリップ」第6号を配信しました。

今回の内容は『音盤博物誌』について、ピーター・バラカンさん関連情報、「ARTES*Web連載」についてなどなど。

メルマガの登録はこちらから。

[木村]

>> 詳細

2008年05月11日

満員御礼。


今日10日のタワーレコード渋谷店でのピーター・バラカンさんのトークショーは、ご覧のとおり立ち見のお客様がこんなに出るほどの大入り満員となりました。サインを求めて並んでくださった方だけで60名以上も! JBからザップまで、ファンクの名曲をピーターさんの解説付きで大音量で気持ちよく堪能しました。タワーレコードのスタッフの方曰く「これまでで1、2を争う良いイヴェントでした」。みなさん、どうもありがとうございました。

『魂(ソウル)のゆくえ』は同店の書籍ベストセラー・ランキングで、『デトロイト・メタル・シティ』最新刊、ロッキング・オンのロック名盤ガイドに続いて&菊地・大谷コンビの『M/D』をおさえて堂々の第3位! 以前絶好調です。一家に一冊、よろしくお願いします^^。 

[鈴木]



2008年05月13日

10日の曲目

タワーレコード渋谷店でピーターさんがかけた曲目は以下の通りです。
おなじみの名曲がずらり並んでいますが、大きな音で大勢で聴くと楽しさも倍増でした。

オープニング:アーサー・コンリー「スウィート・ソウル・ミュージック」

1:ジェームズ・ブラウン「コールド・スウェット」James Brown / Cold Sweat

2:スライ&ザ・ファミリー・ストーン「ファミリー・アフェア」Sly & The Family Stone / Family Affair

3:ウォー「シスコ・キッド」War / The Cisco Kid

4:アイズリー・ブラザーズ「ザット・レイディ」Isley Brothers / That Lady

5:クール&ザ・ギャング「ジャングル・ブギー」Kool & The Gang / Jungle Boogie

6:JBズ 「ドゥーイング・イット・トゥ・デス」JBs / Doing It To Death

7:クルセイダーズ「プット・イット・ウェア・ユー・ウォント・イット 」Crusaders / Put It Where You Want It

8:アヴリッジ・ワイト・バンド「カット・ザ・ケイク」Average White Band / Cut The Cake

9:ハービー・ハンコック「カメレオン」Herbie Hancock / Chameleon

10:ミーターズ「ヘイ・ポッキー・アウェイ」The Meters / Hey Pocky A-Way

11:パーラメント「P.ファンク」Parliament / P.Funk (Wants To Get Funked Up)

12:オハイオ・プレイヤーズ「ファイアー」Ohio Players / Fire

13:ザップ「モア・バウンス・トゥ・ジ・オウンス」Zapp / More Bounce To The Ounce

2008年05月14日

発売迫る!


太陽印刷さんから荷物が届きました。いそいそと段ボールをあけるワタシ。はやる気持ちを抑えて茶色の紙包みをはがします。中身よりも先に刷りたてのインクの匂いがぷーんと──何年編集者をやっていても心躍る瞬間です。中身はもちろん、新刊書籍の見本。『片山杜秀の本2 音盤博物誌』がようやくできあがりました!

今回は前作『音盤考現学』にくらべて48頁の大増量。じっさいに手に持ってみると違いがよくわかります。ぱらぱらとめくると、本からこぼれそうになるほどてんこ盛りになった活字たち。さらにさらに、「初版限定特別付録」として、「謎の袋とじ」が付いてます!(ぜひ書店でご確認を!)

もちろん、内容がまたまた素晴らしい! 元祖“眼鏡っ子作曲家”シューベルトから始まる「近眼派音楽」に思いを馳せたり、『戦場のメリークリスマス』の音楽を信時潔との関連で論じたり──もうとにかく、むちゃくちゃ面白い! 音楽批評がこんなに面白くていいのか! もちろん、いいんです。『音盤博物誌』を読んで、笑って、驚いて、そして音楽をもっと深く深く聴きこみましょう!

発売は5/24(土)。乞うご期待!

[木村]



2008年05月21日

吉田秀和さんがふたたび!


『レコード芸術』3月号にひきつづき、今日発売の6月号でふたたび、吉田秀和さんが、連載「之を楽しむ者に如かず」のなかで、『音盤考現学』のことをとりあげてくださいました。それもまたまた、エッセイの冒頭で!

 3月号で、片山杜秀さんの近著『音盤考現学』に教えられるところが多いと書いたが、それは氏の驚くべき博識の賜物というだけでなく、氏の考察の対象が、もっぱら「現代」「今日」の音楽あるいは音楽家に向けられていることとも切り離せない関係にある。 (略)  それだけにますます、私は片山さんのやっていることに感心せずにいられなくなる。彼の書いたものを読めば、いかに彼がモーツァルトやシューベルトをきくのを嫌がるわけではないのに、それどころか「古い音楽」についてもたっぷりと余裕のある「心得」をもっている上で、さらに、いま私たちの身の回りで起こっていることに深い関心を持ち、それについて、熱心に資料を集め、真摯に研究した上で、判断を下した結果を紙の上に記すという仕事をしているのだということが、否が応でも、目に入らざるを得なくなるのだから。

片山さんの『音盤考現学』とならんで取り上げられているのは、岡田暁生さんの快著『恋愛哲学者モーツァルト』(新潮選書)。くしくも、5/24に発売となる片山さんの第2作『音盤博物誌』には、岡田暁生さんから推薦コメントをいただいています。

吉田さんはエッセイのなかで、「長木誠司、石田一志、小沼純一、白石美雪……」と、終わりのほうでは海老澤敏氏、井上太郎氏、石井宏氏の名も挙げながら、

こういった人たちの書いたものを通じて、日本の音楽評論が次第に成熟し、形をとってゆくことを、私は期待している。何かが実ってくれ、すべてが空しい筆のすさびに終わらないでほしい。私はこのごろよく思う。

と結んでいます。音楽評論を形にする“場”を提供するものとして、わたしたち出版人も、もって銘すべき言葉だと思いました。ありがとうございました。

[木村]


2008年05月21日

4刷出来!

昨年10月に刊行したアルテス第2弾、音楽書としては第1作目の西原稔さんの『クラシックでわかる世界史』が、早くも4刷となりました! とくに大きな宣伝をしたわけではありませんが、音楽史に関心をもつ人びとのあいだにはじわじわと確実に浸透しているようで、現在もコンスタントに注文をいただいています。

さて、4刷にあたって、以下の箇所を訂正させていただいています。

p.251/2行目

誤:鼓笛手の一員として加わり、進軍ラッパを手に加わった。
 ↓
正:鼓笛手の一員として、進軍ラッパを手に加わった。

以上です。

[木村]

2008年05月24日

『週刊ブックレビュー』にピーターさん出演決定!

『魂(ソウル)のゆくえ』刊行記念トークショーも3回を大盛況で終えて、6月14日の池袋ジュンク堂を残すのみとなりましたが(すでに満員御礼になりました)、今週20日には学習院大学でピーターさんの講演があったので参加してきました。これは英語英米文化学科発足記念の催しで、100人ほどの学生さんたちを前に、ピーターさんが青春時代に出会ったソウル・ミュージックを聴くという内容。想像以上に学生さんたちの反応がよく、ちゃっかり販売させていただいた『魂(ソウル)のゆくえ』もなんと30冊以上買っていただきました^^。すっかりお世話になった上岡伸雄教授には改めて御礼を申し上げます。

さて、そうこうしているあいだに『月刊プレイボーイ』(集英社インターナショナル)6月号「ON THE SCENE」、『BRUTUS』(マガジンハウス)6月1日号「book」、『週刊文春』(文藝春秋)5月22日号「この人のスケジュール表」、『公明新聞』5月19日付け書評欄と、次々に『魂(ソウル)のゆくえ』を紹介していただいています。さらには『ラティーナ』(ラティーナ)6月号では大須賀猛さんによる書評も。編集者、記者のみなさん、大須賀さん、ありがとうございます。

そして、なんとNHK-BSの書評番組『週刊ブックレビュー』にピーターさんの出演が決定! 後半の特集コーナーで『魂(ソウル)のゆくえ』が取り上げられるのです。アルテスとしても初の全国ネット放送に登場ということで嬉しいやら緊張するやら(^^;)。ぼくらも収録にお邪魔してくるつもりです。聞き手はおなじみ中江有里さんとピアニストの三舩優子さんで、放映は6月7日朝8時30分~9時24分(再放送:8日深夜23時45分~24時39分)。お楽しみに!

[鈴木]

2008年05月29日

片山杜秀×山崎浩太郎トークショーをおこないます!(6/15)

『音盤博物誌』の刊行を記念し、タワーレコード渋谷店6階クラシックフロアにて、著者・片山杜秀さんと演奏史譚家として著名な山崎浩太郎さんのトークショーを開催します。題して、「片山杜秀と山崎浩太郎のディスク博覧会」。『音盤博物誌』に登場するディスクなどを聴きながら、稀代のディスク・マニアである2人が、濃いトークを繰り広げます。前回の『音盤考現学』のときのトークショーはどちらかといえば、片山さんの私生活や生い立ちにかんする話題が多かったのですが、今回はがっぷり四つの「音楽談義」となりそうです。

観覧は自由。終演後に片山さんのサイン会をおこないますので、同店または新宿店でお買い求めいただいた『音盤博物誌』をご持参ください。もちろん、その場でもご購入いただけます。

◎日時:2008年6月15日(日)15:00START
◎場所:タワーレコード渋谷店 6階クラシックフロア
◎入場料:無料
◎お問い合わせ:タワーレコード渋谷店(03-3496-3661)
 http://www.towerrecords.jp/store/store03.html

[木村]

2008年05月30日

自由が丘ABCで「片山杜秀おすすめ本フェア」!


青山ブックセンター自由が丘店で「片山杜秀おすすめ本フェア」始まりました! 『音盤博物誌』の刊行を記念して、自由が丘店さんが素敵なフェアを企画してくださいました。

片山さんが8冊の本を選び、それぞれにコメントを付けてくださっています。さらに片山画伯のイラスト入りサイン&パネルも展開。これはかなりレアです。必見です。

恐るべき博覧強記の片山杜秀はどんな本を私たちにお薦めしてくれたのか? めくるめくカタヤマ・ワールドを自由が丘まで覗きに行こう!

[船山]


2008年05月30日

飯尾洋一さん唸る!──「これが批評というもの」

CLASSICA What's New!」で飯尾洋一さんが『音盤博物誌』のことを絶賛してくれています。

あちこちの見出しを拾い読みしただけで楽しくなる本などめったにない。

袋とじ付録にもご満足いただけたようで^^。ありがとうございました。

[木村]

2008年05月30日

片山杜秀×佐々木敦トークセッションをおこないます!(6/25)

『音盤博物誌』刊行記念イヴェント第2弾! ジュンク堂書店新宿店にて、片山杜秀さんと佐々木敦さんが「もっと音楽を!もっと批評を!」と題して、トークセッションをおこないます。

◎日時:2008年6月25日(水)18:30開場/19:00開演
◎場所:ジュンク堂書店新宿店8階喫茶
◎入場料:1000円(1ドリンク付き)
◎ご予約・お問い合わせ:同店7階カウンター(03-5363-1300)
◎詳細はこちら(「新宿店」>「トークセッション」とクリックしてください)
 http://www.junkudo.co.jp/event2.html

ひとつの枠におさまらない全方位的な批評活動で知られる2人ですが、なんと!この日が初顔合わせ。いままでメールも交わしたことのない2人が、初めて会っていったいどんなトークを繰り広げるのか??? 歴史的な瞬間に、ぜひ立ち会ってください!

[木村]

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