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2010年11月19日

『オルティス変奏論【オンデマンド版】』を刊行します。

品薄が続いてご不便をかけていました『オルティス変奏論』ですが、プリント・オン・デマンドに切り替えて刊行を続けることにしました。上製から並製に変わりますが、内容や定価は同じです(刊行後に判明した事実を盛り込むなど若干の修正や加筆を行ないました)。12月中旬からお買い求めいただけます。詳細は近日中にアルテスのサイトでお知らせしますので、しばしお待ちください。

2010年12月21日

『オルティス変奏論』がオンデマンド版で再登場!

ルネサンス音楽の演奏技法書として今年のはじめに刊行した『オルティス変奏論』は、演奏技法の専門書としては異例なほど多くの書評で取り上げられるなど、たいへん高い評価をいただきました。少部数の出版だったため、長らく品薄状態が続きご不便をおかけしておりました。そこでアルテスでは、本書の寿命をより長いものとすべく、初めてのオンデマンド出版を導入し、12月15日に『オルティス変奏論【オンデマンド版】』を新たに刊行しました。

内容や定価は同じですが(刊行後に判明した事実を盛り込むなど若干の修正や加筆を行ないました)、造本仕様が上製から並製に変わります。ISBN番号も異なりますので、ご注文の際にはお気をつけください。なお、オンデマンド版の刊行に伴い、従来の『オルティス変奏論』(ISBN978-4-903951-26-3)は絶版としました。

今年の秋には、本書の内容にあわせた平尾雅子さんのCD『ディエゴ・オルティス 〜ルネサンス 装飾の粋〜 レセルカーダ&典礼曲集』(朝日新聞 2010.9.9 特選盤、レコード芸術 2010.10月号 特選盤)が発売されています。「理論」と「実践」が見事に結びついた幸せな企画です。ますます多くの皆様に読んでいただければ幸いです。

[松岡]

2014年04月03日

『オルティス 変奏論』の独版刊行! 記念演奏会も

2010年1月に初版刊行し、好評につき同年12月にはオンデマンド版として新版を刊行した『オルティス 変奏論』(ディエゴ・オルティス著/平尾雅子訳・解説/濱田滋郎監修)。このほどドイツの出版社オッフェンブルグ・エディションから、平尾雅子さん監修・解説によりマドリッドの国立図書館に保管されているイタリア語版を原本とする現代譜が刊行されることになりました。

同書の出版を記念し、7/11(金)、演奏会が開催されます。当日はオフェンブルグ版楽譜も販売されます。詳しくは以下をごらんください。

[木村]


ディエゴ・オルティス レチェルカータ&宗教曲《詩編、賛歌、サルヴェ・レジーナ》
~マドリッド本『変奏論』レチェルカータ 楽譜出版記念(Edition Offenburg)~

■日時
2014年 7月11日(金)19時開演 18時30分開場

■会場
日本福音ルーテル 東京教会 (新大久保)
■曲目     
無伴奏レチェルカータ 第2番              
ラ・スパーニャを定旋律とするレチェルカータ 第2,3,5番
詩編113 しもべたちよ、主をたたえよ Laudate pueri
賛歌   幸あれ、海の星 Ave maris stella
幸あれ、海の星 Ave maris stella を主題とする対旋律  
リチェルカーレ 第2番 (A.ヴィラールト)
栄えあれ、女王 Salve regina
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
シャンソン あまい想い出 Doulce memoire (P.サンドラン)
  レチェルカータ 第1,2番
マドリガーレ ある日夢見て un giorno dormendo (J.アルカデルト)
  ソプラノ声部のディミニューション
  カプリッチョ (V.ルッフォ)
テノーレ
パッサメッゾ・アンティーコ
 パッソ エ メッゾによるテノーレ (A.ヴァレンテ)
  レチェルカータ第5番 
ロマネスカ
  パドヴァーナとガイヤルダ (A.ロッタ)        
 レチェルカータ第6番 
ガンバ(フォリーア)
   カプリッチョ(V.ルッフォ)
 レチェルカータ第4番 
   レチェルカータ第8番 
 わたしの足取りは Mes pas semez (A.ル・ロワ)

■出演
ソプラノ 鈴木美登里
カウンターテナー 上杉清仁
テノール 谷口洋介 及川豊 
バス 小笠原美敬
ヴィオラ・ダ・ガンバ 平尾雅子
リュート、ヴィオラ・ダ・ガンバ 坂本龍右
ヴィオローネ 菅間周子
オルガン、チェンバロ、ギター 上尾直毅
  
■構成 
平尾雅子

■料金
一般 4500円  学生 2000円

■予約・お問い合せ
  【RMプロジェクト】 Tel. 045 913 1422 Fax 045 913 1170
e-mail rmpro.ticket@gmail.com
   e-mail info@masakoahirao.net
【アヴァンティ(予約のみ)】
    e-mail avanti@avanti.gr.jp

■チケット扱い
東京古典楽器センター 03 3952 5515

■後援
  日本ヴィオラ・ダ・ガンバ協会
  日本イタリア古楽協会


紹介文

 ディエゴ・オルティス Diego Ortizは、 1510年頃スペインのトレドに生まれ、イタリアのナポリ副王室礼拝堂で活躍した作曲家ですが、こんにちでは、1553年ローマで出版された『変奏論 Trattado de Glosas』の著者として有名です。第1部には16世紀の変奏法であるディミニューションのお手本が書かれ、第2部ではディミニューションを用いながらいかに対旋律を作るか、その模範例としてレセルカーダ(レチェルカータ)が掲げられています。
 この演奏会では、この他に副王室礼拝堂のために作曲された宗教曲、そしてまた同時代の作曲家による器楽曲も交え、みなさまを鬼才オルティスとその周辺の "美の世界" にお誘いしたいと思っています。  
  なお、演奏会当日、ドイツの楽譜出版社、オッフェンブルグ・エディションによるイタリア語版『変奏論』(スペイン国立図書館蔵)の新版、 D.Ortiz: RECERCATE が販売されます。 平尾雅子

レセルカーダRecercada とレチェルカータRecercata について

オルティスの作品というと、スペイン語のレセルカーダという名で知られています。『変奏論』は当時としては珍しくスペイン語とイタリア語の2カ国語で出版され、イタリア語ではレチェルカータ(現代イタリア語ではリチェルカータRICERCATA)といいますが、この名称は今日ほとんど目にすることがありません。というのは、次のような理由があるのです。
『変奏論』の原典は現在3冊残っており、1冊はスペイン語、2冊はイタリア語です。今まで現代譜やファクシミリの原本として用いられてきたのは、ベルリンの国立図書館蔵のスペイン語版とボローニャの市立音楽図書館蔵のイタリア語版で、このイタリア語版はおそらく当時の印刷屋の綴じ方ミスによる乱丁本のため、楽譜のところがほとんどスペイン語なのです。そのため、レセルカーダという名ばかりが有名になってしまったというわけです。
 今回、マドリッドの国立図書館に保管されている、正しく製本されたもう一冊のイタリア語版を原本とする現代譜が出版されることになり、レチェルカータの名が日の目を見ることになりました。

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