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2010年04月05日

今日で創業3周年!

おかげさまで、アルテスパブリッシングは本日、創業3周年を迎えました。鈴木と木村の2人で『株式会社の作り方』を読み、とにかく好きな本を作りたいという気持ちで会社を立ちあげて3年。人数も少しふえました。特別なパーティを開くでもなく(花見もできず!)、全員が仕事に追われながら迎える3周年ですが、やはり感慨深いものがあります。まだ振り返ってる場合じゃないんですが、備忘も兼ねてアルテスの3年間をかんたんにまとめてみました。

2007年
3月 設立前にもかかわらず内田樹さんから村上春樹論の出版をご快諾いただく。
4月5日 鈴木茂、木村元の2人で創業。船山加奈子が参加。業界の諸先輩からノウハウを教えていただいたり、流通ルートの構築などの準備に数カ月。
8月 ウェブサイトをオープン。
9月 記念すべき1冊目として内田樹さんの『村上春樹にご用心』を刊行。ベストセラーに。
10月 音楽書の第1弾となる西原稔さんの『クラシックでわかる世界史』を刊行。ロングセラーに。

2008年
3月 片山杜秀さんの『音盤考現学』を吉田秀和さんが絶賛。
8月 松岡靖子が参加。
10月 『音盤考現学』『音盤博物誌』が第18回吉田秀和賞を受賞。ピーター・バラカンさんの公式ブログおよび「出前ジュークボックス」を開始。
11月 『音盤考現学』『音盤博物誌』がこんどは第30回サントリー学芸賞を受賞。
12月 片山さんのダブル受賞を祝う会を東銀座で開催。

2009年
2月 『バレンボイム音楽論』が第21回ミュージック・ペンクラブ音楽賞を受賞。
3月 東京都武蔵野市吉祥寺に事務所移転
11月 エクス・ポ・ブックス第1弾『フルカワヒデオスピークス!』刊行。
12月 鈴木・船山家に長女誕生。船山育休に入る。

2010年
3月 小野茂が参加。

そして、今月20日に発売予定の西原稔さんの『ピアノ大陸ヨーロッパ──19世紀・市民音楽とクラシックの誕生』をもって、刊行書籍はキリよく30冊になります。このあとも早く世に出したくてうずうずしている企画が目白押しで、新シリーズ「いりぐちアルテス」も開始予定と、4年目のアルテスも大充実の予感。みなさん、ひきつづきの応援をどうぞよろしくお願いいたします。

[鈴木・木村]

2010年04月09日

4/24〜6/6古書ほうろうでアルテス全点フェア開催!

ちょうど創業3周年を迎えたばかりというタイミングで、千駄木の古本屋さん「古書ほうろう」の宮地さんからお誘いいただき、『アルテスパブリッシングの本・全点フェア』を一か月半に渡って開催していただくことになりました。

これまでに刊行した30点超をすべて展示販売するほか、特製リーフレットのプレゼント(いま原稿書いてます…^^;)や、川本三郎さんと片山杜秀さんの対談、さらには4月29日には不忍ブックストリートの一箱古本市に鈴木が出店するなど(いつ準備すればいいのか…^^;)、盛りだくさんでお届けします。
お店からも音楽書の古本や中古CDの大放出がありますのでお楽しみに。お店で沖縄音楽のイヴェントを開くなど、ご自身音楽好きの宮地さんとこんな形でタッグを組めて嬉しいかぎりです。

一箱古本市と同時に4月24日(土)から始めて、終了は6月6日(日)の予定です。谷中・根津・千駄木散歩をかねて、ぜひお立ち寄りください。

[鈴木]

期  間 2010年 4月24日(土)~ 6月6日(日)
営業時間 平日:11時~23時 日祝日:11時~20時(水曜定休)
場  所 古書ほうろう 東京都文京区千駄木3-25-5
協  力 不忍ブックストリート
※詳細はこちらをご覧ください。

2010年04月14日

5/22吉原真里さんを講師に「音楽を語る会」開催

木村が理事をつとめるNPO法人「音楽キャリア・サポート・ネット」が主催する「音楽を語る会」。2010年度の第1回は吉原真里さんを講師に迎えます。

ハワイ大学教授で、『ドットコム・ラヴァーズ』『アメリカの大学院で成功する方法』(いずれも中公新書)などの著書があり、クラシック音楽とアジア人とのかかわりについての研究でも知られる吉原さん、今年6月にはアルテスから『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』(仮)という本を出版予定です。

辻井伸行さんの金メダルでワイドショーなどでもとりあげられた昨年のクライバーン・コンクールを、研究のために予選から決勝まですべての取材し、結果的に辻井さんが優勝にいたる一部始終を間近で目撃することになった吉原さんが、そのドキュメントと、コンクールの歴史や運営の実態、ヴァン・クライバーンという人物などについて、書きおろしたものです。「音楽を語る会」では、コンクールの裏話などもたっぷり聴けると思います。

以下、NPOのウェブサイトから転載します。

NPO 法人 音楽キャリア・サポート・ネット
Presents
音楽を語る会 2010
2010年のテーマは「音楽に生きる」。
各界で活躍する音楽人が「人生と音楽」「私の転機」について語ります!
http://npo-mcsn.org/cn27/pg166.html

ゲスト 吉原真里さん
(ハワイ大学教授、アメリカ=アジア文化交渉史)

プロフィール
2010年度最初の「音楽を語る会」は、吉原真里さんが登場します。ピアニストをめざして本格的な修行をしていたという吉原さん、現在はハワイ大学教授として、アメリカにおけるアジア人、アジア文化のあり方を歴史的・文化人類学的に研究しています。
昨今、クラシック音楽の世界を席捲するアジア人の活動に注目し 『Musicians from a Different Shore』(Temple University Press, 2007)という著書を発表するだけでなく、アメリカにおけるオンライン・デーティングの現状を、自らの体験をとおしてレポートした 『ドットコム・ラヴァーズ』(中公新書, 2008)が話題に。今年6月には、辻井伸行さんが金メダルを受賞しお茶の間の話題にもなったヴァン・クライバーン・コンクールについての著書を出版予定。
さまざまな話題のなかから、音楽との創造的な付き合い方を学べる貴重なチャンスです。

◎日時:2010年5月22日(土)14:00-16:00 
 ※懇親会 16:30-18:30(希望者のみ/参加費別途)
◎場所:(財)東方学会2F会議室(東京・神保町)
 〒101-0065 東京都千代田区西神田2-4-1 (財)東方学会
◎会費:3,000円 (学生2,500円)
 ※当日、受付にてお支払いください。
◎お申し込み:
 申込みフォームから=参加申込みフォーム←こちらをクリックしてください。
 Mailから=info@npo-mcsn.org
 ※申し込み期限:5月15日(定員に達し次第、申し込みを終了いたします)
◎お問い合わせ:NPO法人 音楽キャリア・サポート・ネット(担当:滝口)
 E-mail: info@npo-mcsn.org

以上です。今年8月にはハワイに戻られる吉原さんのお話を聴ける貴重なチャンスをお見逃しなく。

[木村]

2010年04月19日

ジュンク堂ウェブマガジンの松家仁之さんインタビューにアルテスが!

ジュンク堂書店のウェブマガジン「WEBほんのしるべ」で、「編集者の棚」というコーナーがはじまりました。第1回は新潮社の名編集者、松家仁之さん。

http://www.junkudo.co.jp/hensyusya_tana.html

「新潮クレスト・ブックス」をたちあげたり、『考える人』や『芸術新潮』の編集長をつとめたりと、いつも仰ぎみているあこがれの大先輩ですが、そのお話の最後に、なんとなんと、アルテスが出てきます。

僕は、(出版は)これからの方がもっと面白いだろうと思っているんです。 (略) 最初にお話した晶文社は、まさに20〜30人くらいの規模ですごく面白いことをやっている会社でした。見渡す範囲に全員がいて、会議なんかしなくても、お互いが何を考えていて、何をつくろうとしているか、ぜんぶ見渡せるような規模というのが、本来の出版社なんじゃないかな。 これからは、webという手段を得て、生き生きとした小さい出版社がもっと出てくると思います。例えばミシマ社のような出版社とか、音楽の友社の人が独立して始めたアルテスパブリッシングとか。

そして、アルテスの本のなかで「一連の片山杜秀さんの音楽の本」をあげてくださっています。

こんな文脈でとりあげていただけるなんて、ほんとうに光栄としか言いようが……。精進せねば!と気が引き締まりました。松家さん、ジュンク堂のみなさん、ありがとうございました。

次回の「編集者の棚」もひきつづき、松家さんのお話のようで、楽しみです。

[木村]

2010年04月19日

アイデンティティは一つじゃダメ!──高橋源一郎×片山杜秀トークセッション、大盛況!


4/17(土)にジュンク堂書店池袋本店にておこなわれた高橋源一郎さんと片山杜秀さんのトークセッション「書評になにがわかる!」。稀代の聞き上手の高橋さんに片山さんのマシンガントークもいつもの数倍の破壊力で炸裂。会場は爆笑の渦につつまれました。

さまざまな話題がでましたが、印象にのこったのは「片山さんの4冊の本に、むりやりコピーをつけるとしたら、『アイデンティティは一つじゃダメ!』というのはどうか」という高橋さんの言葉。本職(?)の政治思想史研究のかたわら音楽評論家としても大活躍する片山さん(それだけでなく、映画や芝居、歌舞伎などなども)は、まさにマルチ・アイデンティティのひとですね。

高橋さん、トークセッションの前後にTwitterで、さかんに片山さん関連の話題をツイートしてくださっていますので、引用させていただきます。
http://twitter.com/takagengen

今日、ジュンク堂で片山杜秀さんと対談があるので(すいませんが、すぐに満員になりました)、片山さんの本をもう一度、最初の『音盤考現学』から『音盤博物誌』、『クラシック迷宮図書館』、『続クラシック迷宮図書館』と読み返していった。いや、ほんと、頭がクラクラするぐらい面白い。

でも、片山さんは専攻が政治学なのに、本職(?)の方を読んでいないので、申し訳ないです。そういえば、ぼくが大学に勤める時、大学側の人事委員として面接してくださった、いま同僚の原武史さんに、面接の場で「書評、ありがとうございます」といわれて、なんのことやら、とポカンとした覚えがある。

原さんが「あの鉄道本の著者」、「鉄っちゃんの原さん」と同一人物だと知らなかったのだ! 原さんも専門は政治思想史。政治学や政治思想を勉強していると、ジキルとハイドになっちゃうのかも。この片山さんの4冊本もメッセージはシンプルだと思う。要するに「アイデンティティーは一つじゃダメ!」。

駅ソバについて語るのと同じ情熱で天皇について語り(逆か?)、政治について語るのと同じように「ゴジラ」の音楽について語る。それがグローバリズムを超える、もしかしたら唯一の道なのかも(『続迷宮図書館』での、ユダヤ人バレインボイムとパレスチナ人サイードの会話について語るところは必読)。

ジュンク堂まで来たくださったみなさん、ありがとう。片山杜秀さん、ぼくも初対面でしたが、面白い人、っていうか、キャラの濃い人でしたね。頭がいいとかいう段階は遥かに超えてました。「本を目方で買う」というコピー、そんなに間違ってないみたいです。CDとレコードだけで5~6万枚。本も同様。

本とCDやレコードの収納できる場所を求めて、茨城の工務店の社長の会社兼住宅を買ったんだそうです。しかも、いまなお、本やCD等々を買うだけでなく、日々、CSなぞで放映される日本映画を一日何時間も録画しつづけている。「見る暇ないでしょ」と申し上げたら「はい」と答えられました。

素晴らしきかなおたく! そんな片山さんを形成するに至ったルーツは、小・中・高と男子校の暁星に通ったことではないかと本人も述懐されていた。暁星って卒業式や入学式で、日本国旗とフランス国旗が並び、「君が代」と「ラ・マルセイエーズ」が続けて演奏されるんだそうです。いいじゃないか、それ!

でもって、片山さん、ツイッターのアカウントは取得されているのに、まだツイートはされてないそうです。ぜひ、やってください! お願いします。

高橋さん、どうもありがとうございました!

[木村]


2010年04月23日

ARTES インフォ*クリップ vol.29(4/23号)を配信しました

今回のメルマガは、4/24〜6/6に古書ほうろうで開催していただく「アルテス全点フェア」、そして今月下旬からたてつづけに刊行する新刊3冊の話題を中心にお届けしました。

メルマガご購読の登録はこちらからどうぞ。

>> 詳細

2010年04月23日

4月30日発売! フレデリック・ショパン全仕事(小坂裕子著)

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全作品事典×伝記!
ピアノ曲、室内楽曲、歌曲など全曲を作品番号順に解説。
秘められたエピソードの数々も紹介し、
伝記としても楽しめる画期的なショパン・ガイドが登場!

小坂裕子(著)
『フレデリック・ショパン全仕事』
◎A5判・並製・312頁
◎定価:本体2500円+税
◎発売:2010年04月30日
◎ISBN:978-4-903951-31-7 C1073
◎ブックデザイン:白畠かおり

>> 詳細

2010年04月23日

NHKのサイトに「みんなのショパン」がオープン

ショパン生誕200年にあわせ、NHKのホームページに「みんなのショパン」と題したサイトが登場。ショパン関連番組やイベント紹介をはじめ、ショパンの略年表や、著名人による「ショパンへの思い」を集めたりと、多彩なコンテンツが集まっています。

そのひとつ、「わたしの好きなショパン」コーナーでは、投票によってショパンの人気曲をランキング。小坂裕子さんの新刊『フレデリック・ショパン全仕事』も、全面的にこのコーナーに協力! 作品解説の出典は、本書による形となっています。サイトは本日オープンしたばかりですので、ぜひのぞきに行って、投票してみてください。

[松岡]

2010年04月28日

音楽インターンシップに参加します

木村が理事をつとめているNPO法人「音楽キャリア・サポート・ネット」が主催する「音楽インターンシップ」に、アルテスも参加します。詳しくはこちら。

http://npo-mcsn.org/pg100.html

上記サイトより引用:

音楽インターンシップは「音楽の仕事を経験できる」プログラムです。 音楽関連の職業に就きたい人、音楽産業の世界を知りたい人、一般社会人としてのマナーや素養を身につけたい人など、音楽に関わってきた経験を生かして「社会を経験したい」人なら誰でも参加できます。(このプログラムは職業斡旋をおこなうものではありません。)

学生と企業とのマッチングをおこなうプログラムではありませんので、かならずしも希望企業で職業体験をできるわけではありませんが、むしろそれだからこそ、生きた社会の勉強にもなると思います。

ご興味をもたれた方は、ふるってご応募ください。

[木村]

2010年04月30日

公明新聞に『続・クラシック迷宮図書館』の書評掲載

4/26付けの公明新聞に『続・クラシック迷宮図書館』の書評が載りました。以下、引用です。

取り上げられる本は難解でとっつきにくいものもあるが、著者の博覧強記と好奇心によって展開される書評によって、ぐいぐいと引き込まれてしまうだろう。

ありがとうございました。

[木村]

2010年04月30日

5/11川本三郎さん×片山杜秀さん夢の対談!

既報のとおり、4/22から千駄木の「古書ほうろう」で「アルテスパブリッシングの本・全点フェア」を開催していただいています(〜6/6)。

http://www.yanesen.net/horo/info/detail.php?id=32

フェア中に、店主・宮地さんのたってのご希望で、評論家の川本三郎さんと片山杜秀さんの夢の対談が実現することになりました。初顔合わせのおふたりですが、「映画」「文芸」そして「古書」について、尽きせぬ想いを語り合っていただきます。詳細は以下のとおりです。

■開催記念トーク・イベント

偏愛談義「古書も映画も音楽も」
片山杜秀(音楽評論家)× 川本三郎(評論家)
   
『音盤考現学』『音盤博物誌』で世を驚かせ、新刊の『クラシック迷宮図書館』2冊も好評の片山さんと、ごぞんじの評論家・川本三郎さんの初顔合わせが実現しました。幅広いジャンルに旺盛な好奇心で取り組んでいるという点では似たもの同士のお二人ですが、さてはてどんな話が飛びだすのか、お呼びしたわたしたちも楽しみです。

日にち 5月11日(火)
時間  18時半開場/19時開演
入場料 1000円
定員  50名(予約制・先着順)

※ご予約はお電話かメールで、古書ほうろうまで。
 03-3824-3388
 horo●yanesen.net ●=アットマーク
 (お名前、人数、当日ご連絡できる電話番号をお書き添えください)

お申し込みはお早めに!

[木村]

2010年04月30日

ラ・フォル・ジュルネがいよいよ開幕──今年はショパン!

連休もはじまり、いよいよ「ラ・フォル・ジュルネ」が開幕。新刊『フレデリック・ショパン全仕事』の著者である小坂裕子さんも、さまざまなイベントに出演します。東京近郊にお住まいの方は、ぜひ出かけてみてはいかがでしょう。また、自宅で過ごす派の方は、LFJサテライトスタジオから生中継で放映される、NHKのBS-hiの番組「きょうは1日ショパン」でショパンを楽しむのもおすすめです。

◎ラ・フォル・ジュルネ 小坂裕子さんの出演予定
5/1 19:30- LFJスペシャルナイトin東京芸術劇場 ゲスト出演
5/2 17:30-18:15 LFJ・ホールD1講演「歌曲でたどるショパンの生涯」講師
5/3 17:15-18:00 LFJ・ホールD1講演「19世紀パリ描写」講師
5/4 17:30-18:15 LFJ・ホールD1講演「ショパンが愛したサンドの魅力」講師

◎テレビ出演の予定
5/3 11:30-11:54 NHK総合(LFJサテライトスタジオから生中継)
  12:00-22:00 NHK・BS-hi(LFJサテライトスタジオから生中継)
 「きょうは一日ショパン」終日ゲスト出演


新刊『フレデリック・ショパン全仕事』も今日から発売。作品事典でありながら伝記でもあるというユニークな本書は、コンサートのお供にもぴったり! ショパンの作品にふれる機会が多くなりそうなこの連休、ぜひチェックしてみてください。

[松岡]

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