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2009年06月03日

「リヒャルト・シュトラウス 『自画像』としてのオペラ」出版記念講演会

先日発売した『リヒャルト・シュトラウス 「自画像」としてのオペラ──《無口な女》の成立史と音楽』の刊行を記念し、著者の広瀬さんが7月4日(土)に東京文化会館で出版記念講演会を行ないます!
この本で読み解いているオペラ《無口な女》の貴重な映像もあり、オペラ・ファン必見の講演会になる予感です。当日は即売会やサイン会なども行ないます。ぜひご参加ください。

◎日時:7月4日(土)19時開演
◎会場:東京文化会館4階 大会議室
◎講師:広瀬大介(慶応義塾大学非常勤講師・音楽学)
◎主催:日本リヒャルト・シュトラウス協会
※日本リヒャルト・シュトラウス協会会員以外の方は、会場入口で協会発行の年誌「R.シュトラウス」最新号(2,000円)をお買い求めいただいてご入場ください。

また、広瀬さんの、クリエイティヴ・コアさんのサイトでのウェブ連載『なりきりオペラ・ガイド』も絶好調! 第3回が更新されたようです。猛烈に面白いので、こちらもぜひご一読ください。

[松岡]

2009年06月04日

フォークルふたたび! 「イムジン河」コンサート

8/28(金)、フォーク・クルセダーズが帰ってきます。1968年、〈帰って来たヨッパライ〉につづく彼らの第2弾シングルとして予定されながら発売直前に出荷中止となり、その後34年間にわたって封印された〈イムジン河〉。今回のコンサートはきたやまおさむのプロデュースにより、この40年間のあいだに生まれたさまざまなヴァージョンの〈イムジン河〉を同じステージに集めていちどに聴く、というものです。詳細は以下。

きたやまおさむプロデュース-フォークル版-「イムジン河」コンサート
http://www.imujin.com/
・出演:加藤和彦 坂崎幸之助 きたやまおさむ 松山猛 ジョン・チャヌ 金利恵 青木まり子 ほか
・開催日:2009年8月28日(金)
・会場:ウェルシティ東京(東京厚生年金会館)
・開場/開演:18:00 / 18:30
(さらに詳細な情報は上記のURLにて)

なおアルテスではこの夏、きたやまおさむさんが1987年に出版した名著『ビートルズ』を22年ぶりに復刊します! 上記8/28のコンサート、そして9/9の「ビートルズ全オリジナル・アルバム・リマスター盤の世界同時発売」にタイミングを合わせるべく、鋭意編集作業中。こちらもお楽しみに!

[木村]

2009年06月04日

激論!岡田暁生VS片山杜秀──京都の陣

かねてからお知らせしていたとおり、一昨日(6/2)、京都大学人文科学研究所主催の「人文研アカデミー」にて、岡田暁生さんと片山杜秀さんの対談「21世紀の音楽批評を考える」が開催されました。

まずはこちらのチラシをごらんください!
http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/academy/2009/music-criticism.html

始まるまえから「えらいこっちゃ!」と思わせるこのド迫力のチラシ(どなたがデザインしたのか、ナイスです)が功を奏したのか、配布物も椅子も早々に足りなくなる盛況ぶり。熱気むんむんの会場に乗り込み、席についたふたりは、のっけからフルスロットルで飛ばす飛ばす。あっという間の2時間でした。

激論中の片山杜秀氏(左)と岡田暁生氏(右)

内容は近い将来、アルテスから刊行される単行本に収録予定ですが、少しだけご紹介しましょう。前半のお題は「批評と暴力」。音楽批評とは作曲家や演奏家のいとなみを高みから見おろし、一方的に価値判断をし、ときに断罪したりする「暴力」なのか、あるいはしょせんマイナーな分野なのに際限なくタコツボ化する音楽界に公論を形成せしめることの「無力」を表すだけのいとなみなのか、といったシリアスなトーク。

休憩をはさんでの後半のお題は「批評と文脈」。なんとなんと、1970年代の人気テレビドラマ『非情のライセンス』のテーマ曲(渡辺岳夫作曲)をオープニング映像を観ながら聴いたあと、この曲について、まったくなんの制限ももうけずふたりがそれぞれ自由に書いた批評文をネタにトークが展開。「この曲は素晴らしいと確信するけれども、作品についての文脈(周辺情報)を知らない」と自覚する岡田さんと、「ありとあらゆる文脈をこれでもかこれでもかと繰り出し、曲そのものについての判断は読者にゆだねる」片山さんの批評スタイルの違いから、「批評にとって文脈とは」というテーマがあぶりだされました。

天知茂(会田刑事)が渋い!

そして最後に岡田さんの指名により、フロアにいた3人から質問が。三輪眞弘さん(作曲家、情報科学芸術大学院大学教授)、王寺賢太さん(フランス文学史、京都大学人文研准教授)、小関隆(イギリス・アイルランド近現代史、京都大学人文研准教授)という「尋常じゃなく鋭い」(岡田さん評)3人の質問には、さすがのふたりも時間もなく準備もない状態では答えられず、「宿題にさせていただきます」(笑)。

このふたりのトーク、こんどは東京で開催予定。そのときには「宿題」にも答えがでるはずです。まだまだ目が離せないこの論戦のゆくえにご注目ください!

[木村]

2009年06月15日

CLASSICAで飯尾洋一さんが『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』を絶賛!

CLASSICAで、飯尾洋一さんが「これは大変な力作」「現地で一次資料をはじめとする多くの資料・文献に触れた著者にしか書けない本であり、広瀬さんのシュトラウスへの情熱や見識が300ページ以上にわたってぎっしりと詰まった好著」と絶賛してくださいました!続けて「研究書として立派だっていうこと以上にワタシが感心したのは、この本が実に読みやすく、読み手に対して「読書の楽しみ」まで与えてくれるところ」「そういう音楽書は決して多くはないし、書き手の側に立てば、これは全身全霊を尽くして一種の奇跡を起こしてようやく実現できることだと思う」とも。ありがとうございます。広瀬さんの情熱がこもった1冊、ぜひ手に取ってご覧ください。

2009年06月15日

読売新聞で『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』が紹介されました

6月14日付け読売新聞書評欄「記者が選ぶ」のコーナーで、『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』が紹介されました。「興味深い研究書が登場した」「ナチスとシュトラウスの関係などについて、多くの資料に当たりながら掘り下げていく力作だ」と評していただきました。どうもありがとうございました。

2009年06月20日

神戸新聞で岡田×片山対談が紹介されました

6/2に京都大学においておこなわれた岡田暁生さんと片山杜秀さんの対談「21世紀の音楽批評を語る」について、神戸新聞が写真入りで報じています(以下は6/16付け同紙ウェブサイト)。

音楽批評の未来像は 岡田暁生氏と片山杜秀氏対談(神戸新聞)
http://www.kobe-np.co.jp/news/bunka/0002026355.shtml

同対談は本日(6/20)付けの朝日新聞大阪版でも紹介された模様です。

[木村]

2009年06月22日

『ピーター・バラカンの出前ジュークボックス』Vol.4開催!

ピーターさんのDJ番組を生で体験できる『ピーター・バラカンの出前ジュークボックス』Vol.4を7月19日(日)に開催します。

前回に続いて新刊『わが青春のサウンドトラック』に登場するロックやソウルの名曲をたっぷりお届けします。
最近の新譜から選んだお薦め盤も合わせてご紹介♪ ピーターさんの愛情あふれるトークとともにお楽しみください。

以下の通りメールで予約を受け付けています。70名様限定ですのでお早めにどうぞ。

◎ピーター・バラカンの“出前ジュークボックス”Vol.4
[日時]09年7月19日(日)午後3時開演(2時30分開場)
[出演]ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
[料金]1800円(1ドリンク付き)
[会場]アップリンク・ファクトリー
    〒150-0042東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F
    Tel.03-6825-5502
[予約]1)お名前 2)予約希望人数(一度の予約で3名様まで) 3)ご住所 4)電話番号 を明記のうえ、件名を「出前ジュークボックスVol.2」としてfactory@uplink.co.jpまでメールでお申し込み下さい。(※@を半角にしてお使い下さい)

2009年06月23日

『レコード・コレクターズ』と『ミュージック・マガジン』で『証言!日本のロック70's』が紹介されました

『レコード・コレクターズ』7月号では森サリーさんが「音楽産業や現在のロックの現状への危機感、通好みの裏話もトークならでは」「現場感のない考察のフリした感想文や自己陶酔形の提灯本とは異なって、各人の自分史が音楽史にもなっており、さまざまな立脚点から楽しめる」と、『ミュージック・マガジン』7月号では志田歩さんが「刺激的で生々しい話題が満載だ。日本のロック・シーン全体を俯瞰したアカデミックな分析というよりも、70年代邦人ロッカーの英米のシーンに対するリアルな視点を知ることができたのが、特に興味深い」と評していただきました。こちらが考えていた以上にヴィヴィッドな反応があってうれしいかぎり。続編は10月の刊行を目指して編集中です!

[鈴木]

2009年06月24日

『サイモン&ガーファンクル全曲解説』見本出来!


目の覚めるような若葉色。

本日、刷り上がってきた『サイモン&ガーファンクル全曲解説』は、まずカヴァーの緑色が目をひきます。そういえばS&Gのセカンド・アルバム『サウンド・オヴ・サイレンス』に〈木の葉は緑(Leaves That Are Green)〉という曲がありました。デザイナーの庄子結香さん(カレラ)がその曲を意識したのかどうかはわかりませんが、まさに「S&G」のイメージそのものの本ができあがりました。

巷では、ポール・サイモンみずから「これが最後」という再結成&16年ぶりの来日公演(7/8〜18)が話題になっています。本書の発売予定日は7/2。392ページもの大部な本を、どうやってそんなにドンぴしゃのタイミングで刊行できたのか? これはひとえに編集担当の怠慢のせい。原稿はずいぶん前にお預かりしていたのに、枚数が多いだけにやるなら集中して……と考えているうちに、どんどん時間がたってしまいました。著者の佐藤さんへの年賀状で「今年は出します」と宣言し、ようやく3カ月ほど前から本腰をいれて原稿整理を始めたところ、佐藤さんからメールが。「S&Gが来日するみたいですね」──なんというタイミング!! そんなわけで、それからはこの本に一点集中し、これ以上ないタイミングでの刊行が実現した、というわけです。

その間に、アルテスはもう1冊、『外交官の耳、作曲家の眼』という書籍を刊行しました。ちょうど本日あたり店頭にならんでいるころです。日本に十二音技法をもたらした作曲家であり、外務省に勤務する外交官でもあった著者・戸田邦雄の七回忌(命日は7/8)に合わせての刊行。北爪道夫さん(作曲家、国立音楽大学教授)による解説は、個人的な思い出に彩られながらも、作曲家・戸田邦雄の存在を歴史のなかに位置づける好篇。こちらは発行元が「外交官の耳、作曲家の眼」刊行会、アルテスは発売元をひきうけています。

[木村]



2009年06月29日

岡田×片山対談が朝日新聞大阪版で

先日も少しご紹介しましたが、6/19(金)の朝日新聞大阪版夕刊で、6/2に京都大学人文科学研究所でおこなわれた岡田暁生さんと片山杜秀さんの対談が紹介されました(文:大村治郎記者)。「音楽は、推理し、読み解くことが楽しい芸術だ。音楽批評家は幅広い知識を駆使し、魅力や背景をもっと知らせてほしい」と書かれていますが、まったく同感です。

また6/16(火)には京都大学新聞でもこのイヴェントが報じられました。

[木村]

2009年06月30日

【音楽情報】『ホッテントットエプロン-スケッチ』待望の再上演

七里圭監督『ホッテントットエプロン-スケッチ』(2006/主演:阿久根裕子)が7/26(日)、渋谷のUPLINK FACTORYで再上演されます。2006年秋葉原でおこなわれた上演にひきつづき、今回も生演奏付き。音楽は侘美秀俊さん。2006年の上演では、簡素ななかに情感のこもった演奏が、映像に不思議な雰囲気をあたえていました。今回も楽しみです。

◎上演の詳細はこちら:
http://www.hottentotapron.com/

ちなみに木村は音楽之友社時代に、『DTMによるオーケストレーション実践講座』という本で、侘美さんにお世話になりました。じつをいうとこの本、在職時には期待したほどには売れ行きが伸びず、「このまま初版で終わっちゃうのかなあ」と残念に思っていたのですが、たまたま昨日、侘美さんにうかがったところでは、なんとその後5刷までいってるとのこと! Amazonのカスタマーレビューでも3人の方が星5つつけてくださっていて、うれしいかぎりです。

[木村]

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