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2012年06月13日

6月28日発売!『ファジル・サイ──ピアニスト・作曲家・世界市民』(ユルゲン・オッテン著)

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指揮者・佐渡裕さん推薦!
「ガラス細工のように繊細で、切れ味のよいナイフのように鋭いファジル。
これほど豊かな独創性をもった人と出会ったことはありません。」

西洋と東洋、クラシックとジャズ、ピアノと作曲──
ふたつの世界をさすらう魂の音楽家、ファジル・サイ
この6月の来日を記念して、初のバイオグラフィー刊行!
音楽ジャーナリスト・林田直樹氏による解説付き。

四六判・並製・カラー口絵4頁+272頁
定価:本体2000円[税別]
発売:2012年6月28日
ISBN978-4-903951-55-3 C1073
ブックデザイン:白畠かおり
ジャンル:クラシック/ピアノ/演奏家

●著者プロフィール
ユルゲン・オッテン Jurgen Otten
1964年生まれ。確かな技術を備えたピアニストであると同時に、音楽批評家、演劇批評家としてドイツで活躍。数多くの名高い新聞や雑誌に寄稿している。50人を越えるピアニストをとりあげた著書『現代の偉大なピアニストたち Die großen Pianisten der Gegenwart』(ヘンシェル、2009年)は各紙で絶賛を博した。

●訳者プロフィール
畑野小百合(はたのさゆり)
1985年、東京生まれ。国立音楽大学音楽学部器楽科ピアノ専攻卒業。東京学芸大学大学院教育学研究科総合教育開発専攻修士課程修了。現在、東京藝術大学大学院音楽研究科音楽文化学(音楽学)専攻博士後期課程在学中。論文に「アルトゥール・シュナーベルの音楽思想に関する一考察」他。ドイツ学術交流会(DAAD)短期(2009年)および長期(2012年〜)奨学生として、ベルリン芸術大学に留学。

●目次
1 テンペスト・ソナタ──舞台の上のファジル・サイ
2 国境なき演奏──アンカラでの幼少期
3 ドイツ夏物語──デュッセルドルフの学生生活
4 シェーネベルクからの眺め──ベルリンでの修業時代
5 アメリカン・ドリーム──コンクール制覇とその後
6 イスタンブール我が愛──愁える街のさすらい
7 七つの丘を越えよ──《イスタンブール交響曲》
8 「ファジル・サイは天才です」──ベネディクト・シュタンパとの対話
9 分裂が育む知性──伝統と進歩に揺れる国、トルコ
10 「いつの日も私の故郷は音楽です」──ファジル・サイとの対話 I
11 詩人の恋──文学作品への作曲
12 クロイツェル・ソナタ:響きあう魂──ファジル・サイとパトリシア・コパチンスカヤ
13 モントルーのモーツァルト──編曲、即興演奏、ジャズ
14 西東詩集──二つの世界のさすらい人
15 「世界は不完全です。だから芸術があるのです」──ファジル・サイとの対話II
16 黒い大地[カラ・トプラク]──芸術家、この孤独な生き物

我らの時代の申し子──ファジル・サイに寄せて   文=アフメット・サイ
解説   林田直樹
訳者あとがき

【巻末】
人名索引/年譜/ディスコグラフィー/作品リスト/原注/訳注/謝辞

>> 詳細

2012年09月06日

TOKYO FMほかでファジル・サイ特集番組

9月9日(日)早朝のTOKYO FM『トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ』ほか系列局で、ファジル・サイ特集が放送されます。ゲストは、弊社刊、『ファジル・サイ──ピアニスト・作曲家・世界市民』(ユルゲン・オッテン 著/畑野小百合 訳)の出版にも協力していただいたイスタンブール在住24年のエッセイストの細川直子さん。同書の内容も紹介していただいています!

放送予定は以下のとおりです。

トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ
~トルコにとりこPART26/ピアニスト・作曲家・世界市民~ファジル・サイ特集
ゲスト:細川直子 出演:田中美登里

9月9日(日)5:00~5:45 TOKYO FM/radiko.jp(インターネット首都圏限定)
9月8日(土)28:00~29:00 K-MIX(FM静岡)

9月9日(日)10:00~11:00 MUSICBIRD Cross Culture
9月10日(月)23:00~24:00 MUSICBIRD Cross Culture
http://musicbird.jp/programs/twmw/

なお、ミュージックバード「サンデー・クラシック」でも、同じ番組を放送し、残りの3時間はサイの演奏をたっぷりとお聴きいただけます。
9月30日(日)12:00~16:00 MUSICBIRD THE CLASSIC

2012年09月16日

『ぶらあぼ』9月号で『ファジル・サイ』と『線量計と機関銃』紹介

『ぶらあぼ』9月号にて、ユルゲン・オッテン著/畑野小百合訳『ファジル・サイ』と片山杜秀著『線量計と機関銃』が紹介されました。

[木村]

2012年10月17日

10/17 日経新聞夕刊に『ファジル・サイ』の書評!

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10月17日の日本経済新聞夕刊「エンジョイ読書面」の「目利きが選ぶ今週の3冊」で、日本文化研究センターの井上章一さんが『ファジル・サイ──ピアニスト・作曲家・世界市民』をメインに! 「クラシック音楽の今日的な意味、自民族からの越境と、他文化への同化がはらむ問題を、考えさせる」と、ファジル個人にとどまらない大きなテーマにつなげで読んでくださいました。 [鈴木]

2012年11月22日

『ショパン』の「今年の音楽書」に『線量計と機関銃』『ファジル・サイ』がランクイン

『ショパン』12月号の特集は「2012年を振り返る」。そのなかの「音楽書籍ベスト5」で、編集者・ジャーナリストの岩野裕一さんが『線量計と機関銃』を、原口啓太編集長が『ファジル・サイ』を、それぞれ5冊のなかに選んでくださいました。

岩野裕一さん>『線量計と機関銃』

原発事故から政治のありようまで、縦横に飛び交う視野の広さと話芸の巧みさ、音楽評論を超えた社会に対する鋭い切り込みは、さすが吉田[秀和]が生前に後継者と目しただけのことはある。

原口啓太編集長>『ファジル・サイ』

日本人と同じく、クラシック音楽発祥でない場所で生まれた人間が、世界的なピアニストとなっていく姿がたいへん興味深い。

ちなみにそれぞれの1位は、岩野さんが吉田秀和『言葉のフーガ 自由に、精緻に』(四明書院)、原口さんが『ショパン全書簡 1816-1831年 ポーランド時代』(岩波書店)でした。

[木村]

2013年01月21日

許光俊さんの『ファジル・サイ』評

昨年末にアップされたHMV ONLINEの連載『許光俊の言いたい放題第213回「ラトルのカルメン」』冒頭で、『ファジル・サイ ピアニスト・作曲家・世界市民』が取り上げられていました。

当局との軋轢やさまざまな波乱、危険と闘いに満ちたファジルの人生が、美を求める芸術家の問題として受けとめられています。

本の出来については、
「おもしろかった。著者が特にすぐれているとは思われないし、むしろ凡庸な感性の持ち主と想像される。つまらぬ饒舌も見受けられる。それでもなお、読んで得られるものは多い。翻訳が流麗で、注が親切なのもよい。」

とのこと。これが初の訳書となる翻訳の畑野さんにはとてもがんばってもらったので(現在はベルリンに留学中)、うれしいです。どうもありがとうございました。[鈴木]

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