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2010年07月15日

殺人者はクラシックがお好き?──7/14 川本三郎×片山杜秀「続・偏愛談義」@古書ほうろう

5月におこなわれた川本三郎さんと片山杜秀さんのトーク・イヴェント「偏愛談義──古書も映画も音楽も」の第2弾が、ふたたび千駄木の古書ほうろうで開催されました。

前回の評判を聞きつけてか、お客様の入りは上々。前回は初顔合わせだったおふたりも、今回はより力の抜けた和やかな雰囲気のトークを繰り広げました。川本さんが「あ、思い出した」とどんどん新しい話題を振り、片山さんがそれをすかさずフォローする様は、気のおけない親友どうしか師弟の語らいのようでした。

今回もiPadでツイッター実況中継を試みましたが、未知の固有名詞が飛び交うトークを再現することは不可能。でも、どんな話題がでたか、ちょっとは参考になるかもしれませんので、以下にコピーしておきます。

[木村]

これから川本三郎さんと片山杜秀さんの対談@古書ほうろう。今日は知らない固有名詞多出のため、実況中継はうまくできないと思われ。
posted at 19:10:29

映画の殺人者は口笛をよく吹くという話。
posted at 19:11:41

フリッツ・ラング『M』の殺人者は「ペール・ギュント」を口笛で吹いていた。
posted at 19:13:25

『ゴジラ』。芹沢教授がラジオで聴いていた曲はなにか。
posted at 19:18:19

川本さん「『ゴジラ』はなぜ暗いのか」
posted at 19:19:48

ブラッドベリの『霧笛』がアメリカ映画『原子怪獣現る』になり、それが『ゴジラ』につながった。
posted at 19:26:03

『宇宙人東京にあらわる』という映画もあったが、「あらわる」シリーズがあったのか。
posted at 19:27:23

ゴジラの鳴き声はコントラバスを使った? 怖いというより哀しげ。
posted at 19:28:50

テルミンの話に。電気楽器が作った映画のイメージも。
posted at 19:31:48

『誇り高き男』の口琴。『スパイ』のオカリナ。『裸の大将』のテーマ曲(黛)もオカリナ。
posted at 19:35:59

トリュフォー『ピアニストを撃て』。新宿の映画館で、幕間にピアノの実演があった。当時は映画館もしゃれたことをやっていた。
posted at 19:39:16

ミステリ映画はクラシック音楽と縁が深い。
posted at 19:42:25

『羊たちの沈黙』のバッハ「ゴルトベルク」。
posted at 19:43:14

『サイコ』のアンソニー・パーキンスの部屋のレコード・プレイヤーに載ってるのは、ベートーヴェンの交響曲第3番。クラシック好きはいかれているのか。
posted at 19:45:04

日本映画で、クラシック好きの殺人者はいるのか? 『砂の器』の作曲家くらい?
posted at 19:47:02

NHKの『忠臣蔵』。芥川の「使い回し」か「作風」か。
posted at 19:52:05

川本「『晩夏』のロケ地を巡る旅を2回やった」
posted at 19:54:07

『ギターを持った渡り鳥』で小林旭が弾いていた曲はなにか? ショパンでは?
posted at 20:00:19

1960年のフランス映画『自殺への契約書』。ワーグナーの曲が結末への伏線になっている。
posted at 20:23:53

フランス映画『洪水の前』。
posted at 20:25:50

川本「ハイドンが好きだが、ドイツ国歌はナチ時代にも同じ曲を使っている。ワイマール時代も?」 (片山さんの恩師の陰山先生が「そうです」)
posted at 20:30:18

ここで片山さんがハンス・アイスラー作曲の東ドイツ国歌を歌う!来場者拍手!
posted at 20:31:19

信時潔「海ゆかば」は日本の国歌? 一種の鎮魂歌。
posted at 20:33:02

信時潔の系譜の最後にくるのが、坂本龍一。シンプル趣味が共通。
posted at 20:34:58

「海ゆかば」が出てきた映画。小津安二郎『父ありき』のラストシーン。
posted at 20:36:38

時代劇に「海ゆかば」? 内田吐夢「ちありふじ」(表記がわからない)と小津『父ありき』の関係。
posted at 20:38:48

信時「海道東征」。川本「戦争責任の問題はひじょうに難しい」
posted at 20:41:39

片山「プロテスタンティズムの禁欲性が戦争の精神と結びついてしまった」
posted at 20:43:20

「海ゆかば」は負けたときに流れる音楽だった。
posted at 20:44:22

岩波書店の社歌は信時潔作曲。
posted at 20:45:18

風船舎(古書店)のカタログ。皇紀2600年の音楽会プログラム、一括35000円。
posted at 20:48:08

永井荷風台本・菅原明朗作曲「葛飾情話」。
posted at 20:56:10

菅原明朗作曲の映画。『藤十郎の恋』とか。
posted at 20:57:39

菅原明朗の戦前の交響曲「明石海峡」。ラヴェル「ボレロ」の真似。「ボレロ」は当時日本でも人気があった。
posted at 21:01:47

パトリス・ルコントの短編『ボレロ』。
posted at 21:03:05

川本「「ボレロ」はエロティック。西ドイツの性教育映画が全編「ボレロ」だったので、あの曲を聴くとその映画がちらつく(笑)」
posted at 21:05:41

マーラーの話。戦前から演奏されていたが、ヴィスコンティの『ヴェニスに死す』が決定的。 
posted at 21:08:41

サティの「ジムノペディ」もルイ・マルの『鬼火』から。
posted at 21:09:30

ルイ・マルが映画にクラシックを使い始めたのが大きい。
posted at 21:11:35

片山「川本さんの義理の兄の富田こうたろうさん(漢字わかりません)は『メカゴジラ』で平田昭彦を批判する博士役で出てるんです」
posted at 21:17:22

対談終了。
posted at 21:24:16

「負けたときの歌」というのは実は俗説だそうです。第2の国歌という位置づけの曲なので、演奏会の冒頭に演奏するのにふさわしかったのではないか、とのこと。RT @tinouye: @kimuragen どうして負けたときの歌をコンサートのたびに冒頭に演奏し、客は歌ったのでしょう?
posted at 22:57:27

ありがとうございます。リメイク版『野獣死すべし』の松田勇作という意見も出ました。RT @seikaisei: @kimuragen 小栗虫太郎『完全犯罪』は、マーラー「亡き子をしのぶ歌(子供の死の歌)」に乗せて密室殺人が実行される、という内容でした。
posted at 23:06:17

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