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2009年10月26日

古川日出男圧巻の200分!

打ち上げから帰宅して午前5時、興奮さめやらぬままtwitterで呟いたのが「文字に書かれた物語を読んでいるがもはや朗読ではない、緩急強弱の抑揚は見事だがもちろん歌ではないしましてラップでもない、キャラクターを鮮やかに演じ分けるが芝居ではない、バンドを従えたヴォーカリストのようではある、このパフォーマンスをなんと呼べばいいのか? 圧巻の古川日出男200分。」。

いや心底すごいパフォーマンスでした。トイレのために一度ステージを降りたたけで、あとはひたすら、時に驚くべきスピード感で『聖家族』を読み続ける。200分ったら3時間20分ですよ? ものすごい量の言葉がテキストとはまったく異なる表情をもって立ち上がり、突き刺さってくる。ドラム、ベース、ギター、サンプラーという編成からしてバンドそのものだったのが最後のフルカワヒデオプラスなんだけど、古川さんはもう完全にヴォーカリスト。バンドのすばらしい演奏と対等に渡り合うとか拮抗してるとかでもなくて、全員のエネルギーがひとかたまりになって押し寄せてくる感じ。そうだなあ無理矢理例えればロリンズ・バンドみたいな? と書いてるそばから違うなあ、と思わざるをえないんだけど、なにしろ他に類例がないのだ。文学の世界の人たちが付いて来れないのもむべなるかな。渋谷慶一郎さんをはじめ、他の共演者もみんなすばらしかったし、古川さん自身による構成・演出も見事。ふだんロックやフリー・インプロヴィゼーションとかをふだん聞いてる人たちに体験して欲しかった! ブログでCD化を望んでる方がいらしたけど、その気持ちはよく分かる。

そんな調子で、まだ興奮をひきずったままなんですが、対談集もすごいから、みんな読んでね!

[鈴木]

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