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2008年10月17日

ARTES インフォ*クリップ vol.13

メルマガ「インフォ*クリップ」第13号を配信しました。

今回は11/22発売予定のダニエル・バレンボイム著/蓑田洋子訳『バレンボイム音楽論──対話と共存のフーガ』について。他にもピーター・バラカンさんのイベント情報など、盛りだくさんの内容です。

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[松岡]

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  ARTES インフォ*クリップ[vol.013] 2008/10/17
         ■アルテスパブリッシング
          □鈴木 茂・木村 元・船山加奈子・松岡靖子
           □www.artespublishing.com
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□ CONTENTS
・ただいま編集中!『バレンボイム音楽論 対話と共存のフーガ』
・ピーター・バラカンDJライヴ「出前ジュークボックス」開催!
・ピーター・バラカンさんの公式ブログをオープンしました
・『音盤考現学』『音盤博物誌』が吉田秀和賞を受賞!
・若尾裕さんの新連載「反ヒューマニズム音楽論」がスタート!
・ウェブ連載「音楽・知のメモリア」第7回を更新
・最近のアルテス──書評など
・アルテスのおすすめ! 旬の音楽情報

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■ ただいま編集中!『バレンボイム音楽論 対話と共存のフーガ』
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 指揮者として、ピアニストとして、押しも押されもせぬ現代の巨
匠、ダニエル・バレンボイムが、みずからの音楽観をはじめて1冊
にまとめた待望の書です。マエストロにとっては『ダニエル・バレ
ンボイム自伝』(音楽之友社)、『音楽と社会』(エドワード・サ
イードとの共著、みすず書房刊)に続く3冊目の著書となります。
 本書の制作中に、アルテスのメンバー全員で『ラマラ・コンサー
ト』(ワーナー)というDVDを観ました。このドキュメンタリー
は、イスラエル人のバレンボイムがパレスティナ系アメリカ人の故
エドワード・サイードとともに、イスラエルとアラブの若者たちを
集めて結成したウェスト=イースタン・ディヴァン・オーケストラ
の活動を追ったものです。彼らは、各地でのワークショップやコン
サートを経て、2005年8月、ついにパレスティナ自治区ラマラで奇
跡的なコンサートを実現させます。見終わったわれわれは全員、胸
が震えるような感動を味わいました。バレンボイムの思想と行動は、
「音楽は国境を超える」「音楽は世界の共通語」といった安易なス
ローガンを遥かに乗り越え、ユダヤとアラブの異質さや両者の歴史
がはらむ解決不能な矛盾などを徹底的に見すえる、力強いリアリズ
ムに裏打ちされていたのです。
 そうした活動を踏まえて書きおろされた本書には、音楽の本質に
対する深い洞察とともに、現実と理想の乖離をおそれることなく、
まさに音楽において理想的なかたちで実現しているように、異質な
ものどうしが対話を重ねながら共存する道を見出さなければならな
い、という強い意志と信念がみなぎっています(日本版副題を「対
話と共存のフーガ」としたゆえんです)。
 本書の第2部には、「モーツァルト」「フルトヴェングラー」
「ブーレーズ」「エドワード・サイードの思い出」と題されたエッ
セイやインタビューなどを収録。まさに縦に1本筋が通り、横には
無限のひろがりをもつマエストロの音楽性を凝縮した1冊となって
います。
 日本版には、音楽評論家の岡本稔さんによる解説と年譜を掲載。
そして入稿直前に、マエストロ自身から「日本版への序文」が届き
ました! 来年元日のウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサー
トに初登場、秋にはミラノ・スカラ座をひきいて来日するなど、
2009年はわが国でも「バレンボイム旋風」が吹き荒れるかもしれま
せん。その先陣を切っての著書出版。巨匠バレンボイムの真髄を知
るには欠かせない1冊となるでしょう!         [木村]

 ダニエル・バレンボイム著/蓑田洋子訳
 『バレンボイム音楽論 対話と共存のフーガ』
 四六・上製・248頁
 定価:本体2400円+税
 発売:2008年11月22日
 ISBN978-4-903951-10-2
 ブックデザイン:下川雅敏

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■ ピーター・バラカンDJライヴ「出前ジュークボックス」開催!
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アルテスの企画でピーターさんのDJイヴェントを始めることにし
ました! 題して『ピーター・バラカンの出前ジュークボックス』
ピーター・バラカンのDJ番組をライヴで体験してみませんか?
記念すべき第1回目は、渋谷のアップリンク・ファクトリーに出か
けて、2部構成でお送りします。前半は、今年めでたく復刊となっ
た『魂(ソウル)のゆくえ』にちなんでソウルの歴史的名演の数々
を、後半は2008年の新譜から選りすぐりの愛聴盤を厳選してご紹介
します。ピーターさんの愛情あふれるトークとともにお楽しみくだ
さい。                        [鈴木]

【日時】11月16日(日)14:30開場 15:00開演
【出演】ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
【料金】1800円(1ドリンク付き)
【会場】アップリンク・ファクトリー(渋谷駅徒歩7分)
    〒150-0042東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F
    Tel.03-6825-5502
【予約方法】
  メールアドレス(factory●uplink.co.jp)にてお受けします。
   1)お名前 2)予約希望人数(一度の予約で3名様まで)
   3)ご住所 4)電話番号
  以上を明記のうえ、件名を「出前ジュークボックスVol.1」と
  してお送り下さい。
  ☆お客様からのリクエスト曲を pbarakan●gmail.com で受け付
   けています。
  http://www.uplink.co.jp/factory/log/002809.php

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■ ピーター・バラカンさんの公式ブログをオープン
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ピーター・バラカン公式ブログがついにできました!
http://peterbarakan.cocolog-nifty.com/blog/

ありそうでなかった、ピーター・バラカンさんのブログ。ピーター
さんの全面協力のもと、こちらもアルテスで運営していきます。レ
ギュラー出演番組のほか、さまざまなイヴェントやトークショーな
どあちこちからひっぱりだこのピーターさんの活動が、ここを見れ
ば一目瞭然というわけです。10月分の出演イヴェント4本の情報も
すでにアップしています。これから少しずつ充実させていきますの
で、ご期待ください。                 [鈴木]

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■ 『音盤考現学』『音盤博物誌』が吉田秀和賞を受賞!
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10月2日付けのメルマガでも速報としてお知らせいたしましたが、
片山杜秀さんの『音盤考現学』『音盤博物誌』が第18回吉田秀和賞
を受賞しました! 「天才と博識がはじけ出てくるような批評集」
という選評は、これまで応援してくださった読者の皆様はじめ、誰
もが納得の言葉ではないでしょうか。アルテスもこの受賞を励みに、
この本がさらに多くの読者に届くよう、スタッフ一同頑張りたいと
思います! これからも応援よろしくお願いいたします。 [松岡]

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■ 若尾裕さんの新連載「反ヒューマニズム音楽論」がスタート!
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アルテスのウェブサイトにて、作曲家、即興演奏家(ピアニスト)
で、神戸大学教授の若尾裕さんによる新連載が始まりました(現在
第2回まで掲載)。タイトルは「反ヒューマニズム音楽論」。音楽
のグローバル化に隠された「ヒューマニズム」との関係を暴きだし、
それを超えた音楽実践の可能性をさぐります。
http://www.artespublishing.com/serial/wakao/index.html

「音楽は世界の共通語」といった「正しい」ことばのもつ欺瞞が、
音楽のなかにあるたいせつななにかを疎外する──。日々、音楽に
かこまれ、音楽を愛しながらも、同時にぬぐいがたい違和感をもち
つづけている人、必読の連載です!           [木村]

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■ 連載「音楽・知のメモリア」第7回を更新
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小鍛冶邦隆さんによる連載「音楽・知のメモリア」第7回をアップ
しました。今回の主人公はドビュッシー。
http://www.artespublishing.com/serial/kokaji/index.html

彼が夢みた音楽とは、旧来、聴き手の音楽的理解の自由を保障し担
保してきた、文化的慣習としての「音楽形式」のありかたを更新す
るものでした。1950年代の電子音楽にもつながる、ドビュッシーの
革新性のありかを明らかにします。           [木村]

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■ 最近のアルテス──書評・イヴェントなど
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・10/2の新聞各紙で『音盤考現学』『音盤博物誌』の吉田秀和賞受
 賞のニュースが掲載。また10/11の東京新聞では、現在鎌倉文学
 館で開催中の「吉田秀和展」のレセプションで片山杜秀さんに対
 面した吉田秀和さんが「ぼくはあなたのファンだから」と語った
 エピソードなどが紹介されました。
・『週刊文春』10月16日号「編集部の赤マル!」で『「at武道館」
 をつくった男』の著者・和久井光司さんのインタビューが掲載さ
 れました。
・全日本合唱連盟の会報である季刊誌『ハーモニー』秋号と『バン
 ドジャーナル』11月号、『ぶらあぼ』10月号で『学ぼう指揮法
 Step by Step』が紹介されました。
・10/5の日本経済新聞読書面「活字の海で」で『「at武道館」をつ
 くった男』が「人間くさい裏話が印象に残る」と紹介されました。
・季刊『DIG』(No.54)で杉原志啓さんが「ページを括る手がもど
 かしいほどの面白さ」と『「at武道館」をつくった男』を大絶賛
 してくださいました。
・『CDジャーナル』10月号にて『八橋検校 十三の謎』が「ミステ
 リーの謎解きのように楽しんでいると、自然と天才の横顔が見え
 てくるはず」と紹介されました。この号では『「at武道館」をつ
 くった男』も紹介されました。
・『レコード・コレクターズ』と『ミュージック・マガジン』の10
 月号で『「at武道館」をつくった男』が紹介されました。
・9/14にジュンク堂池袋本店で行われた『「at武道館」をつくった
 男』刊行記念トークショーは大盛況、大変内容の濃い楽しいもの
 となりました。坪内祐三さん、和久井光司さん、野中規雄さん、
 そしてご来場いただいた皆様、ありがとうございました!

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■ アルテスのおすすめ! 旬の音楽情報
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◎ライヴ/コンサート/イヴェント
10/4-12/4|吉田秀和展
http://www.kamakurabungaku.com/exhibition/next.html

10/4-25|北とぴあ国際音楽祭2008
http://www.kitabunka.or.jp/ongakusai/on2008/onindex.htm

10/8-19|ファンファーレ・チョカリーア
http://www.plankton.co.jp/

10/21|八木啓代+大熊ワタル+大橋いさお
http://www.loft-prj.co.jp/lofta/schedule/lofta.cgi?year=2008&month=10

10/22-11/10|高免信喜QUARTET
http://www.nobukitakamen.com/

10/23-26|ラウー
http://www.mplant.com/

10/28|ザキール・フセイン&マスターズ・オブ・パーカッション
http://www.conversation.co.jp/schedule/zakirhussain_mop/

10/29|中井正子 ドビュッシー全曲演奏会IV
http://park10.wakwak.com/~nakaimasako/schedule.html

11/1|リカルド・サンドバル
http://www.komed.c.u-tokyo.ac.jp/ilovekomaba/index.html

11/7,10|マリア・ヒタ
http://www.vivabrasiljapan.com/

11/7,9,11|フィドラーズ・ビド
http://www.plankton.co.jp/fiddlersbid/index.html

12/4-16|寺神戸亮 バッハ《無伴奏チェロ組曲》
http://lesboreades.info/RyoTerakado/

2009/03/14=experiments,03/19=live|eX.10「ROSCO plays 川
島&山根」
http://www.komp.jp/


◎CD
波多野睦美+つのだたかし『夜の歌』パルドン
http://www.linkclub.or.jp/~dowland/

周尾淳一『山海経』アレロパシー
http://bloomingsound.air-nifty.com/ongei/2008/09/by-onnyk004-a1a.html


◎新刊音楽書
若山ゆりこ(著)『ガールズ・インディア!』河出書房新社
http://www.umiyuri.com/works/girlsindia.html

ベン・ラトリフ(著)川嶋文丸(訳)『ジョン・コルトレーン 私
は聖者になりたい』ブルース・インターアクションズ
http://www.bls-act.co.jp/books/show/375

サエキけんぞう(著)『ヒットの種』東京ニュース通信社
http://yaplog.jp/saeki/

大友良英(著)『大友良英のJAMJAM日記』河出書房新社
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309270470

朝妻一郎(著)『ヒットこそすべて』白夜書房
http://www.byakuya-shobo.co.jp/product_info.php?products_id=1958

近藤譲(監修)エリザベト音楽大学(編)『新版〈音楽家の耳〉ト
レーニング』(全2巻)春秋社
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-93773-0/
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-93774-7/

小穴晶子(著)『なぜ人は美を求めるのか──生き方としての美学
入門』ナカニシヤ出版
https://ss1.xrea.com/www.nakanishiya.co.jp/cart/index.php?main_page=product_info&products_id=1106&zenid=6be6ba02b2b8746c081c2cdd1439a003

パティ・ボイド、ペニー・ジュノー(著)前むつみ(訳)『パティ
・ボイド自伝 ワンダフル・トゥデイ』シンコーミュージック
http://www.shinko-music.co.jp/main/ProductDetail.do?pid=0632281

森正人(著)『大衆音楽史』中公新書
http://www.chuko.co.jp/new/2008/08/101962.html

岡田暁生(著)『CD&DVD 51で語る西洋音楽史』新書館
http://www.shinshokan.co.jp/shoseki/info-seiyoongakushi.html

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ARTES インフォ*クリップ[vol.013] 配信数:1,019
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発行日:2008年10月17日
発 行:株式会社アルテスパブリッシング
    東京都稲城市若葉台3-1-1 B-3F 〒206-0824
    TEL 042-313-2545|FAX 042-313-2544
    info●artespublishing.com
営業部:東京都杉並区下井草4-9-10-101 〒167-0022
    TEL 03-6420-3860|FAX 03-3301-3800
    order●artespublishing.com
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