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【3/22発売】安野太郎のゾンビ音楽2ndアルバム『QUARTET OF THE LIVINGDEAD』。リリース記念コンサートも!

各界で話題をよんでいる作曲家・安野太郎さんのゾンビ音楽2ndアルバム『カルテット・オブ・ザ・リビングデッド』が、2014年3月22日にpboxxレーベルからリリース。東京、横浜でリリース記念コンサートがおこなわれます。

ゾンビ音楽は、2012年から安野が実践しているゾンビと呼ばれる自動演奏機械の音楽(リコーダーにコンプレッサーで空気を送り音楽を奏でる)で、2013年にはE.イェリネク作/小沢剛演出「光のない プロローグ?」(F/T13)での演奏、第7回JFC作曲賞受賞(主催:日本作曲家協議会)、第17回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品など各方面で高い評価を受けています。

気の抜けた奇妙な自動演奏リコーダーによる形容し難いサウンド、また音楽の印象とは裏腹の骨太なコンセプトがゾンビ音楽の特徴。

安野太郎のゾンビ音楽『カルテット・オブ・ザ・リビングデッド』
全9曲+ボーナストラック 定価2500円(税込)
音楽:安野太郎
ライナーノート:三輪眞弘(作曲家)吉岡洋(美学者)
イラストデザイン:古泉智浩(漫画家)
録音・マスタリング:斎藤駿
パッケージデザイン:岡澤理奈事務所
安野太郎によるテキスト付き
特典映像: 映画「QUARTET OF THE LIVINGDEAD」(監督:竹内均)
      本編映像+監督と作曲家によるコメンタリー映像付き
 !

◎CDリリースリリース記念コンサート
3月22日(土)
場所:神保町試聴室 2回公演(各回定員40名)
1回目開演 14:00 ゲスト:白波多カミン(シンガーソングライター)
2回目開演 18:00 ゲスト:毛利嘉孝(社会学者)
料金:予約3800円 当日4300円(CD付き、ドリンク込)
〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-5 ビル西神田1階

3月23日(日)
場所:山手ゲーテ座 2回公演(各回定員100名)
1回目開演 14:00 ゲスト:竹内均
2回目開演 18:00 ゲスト:川島素晴(作曲家)
料金:予約3000円 当日3500円(CD付き)
〒231-0862 神奈川県横浜市中区山手町254

問い合わせ:メール pboxx@pierota.co.jp 電話 03-5148-5821 pboxx(担当:新美)
ゾンビ音楽オフィシャルサイト http://zombie.poino.net/
pboxxレーベルサイト http://www.pboxx.jp/


CD

おおたえみり『ルネッサンス』『セカイの皆さんヘ/集合体』(cutting edge)

おおたえみり『ルネッサンス』(cutting edge)
おおたえみり『セカイの皆さんヘ/集合体(DVD+CDSingle)』(cutting edge)


1992年生まれ、兵庫県出身のシンガー・ソングライターのおおたえみりさんのミニ・アルバム『ルネッサンス』とDVD+CDシングル『セカイの皆さんヘ/集合体』。ビョークのようなルックスに歌声も少し似ています。ピアノ弾き語りが基本スタイル、音楽活動に加えてファッション界にも進出? 『ルネッサンス』のライナーノーツも手書き風でとってもお洒落。どっぷりはまりそうな予感です。

おおたえみりオフィシャル・ウェブサイト:
http://emiriota.jp/

[桑野]

飯尾洋一(著)『R40のクラシック──作曲家はアラフォー時代をどう生き、どんな名曲を残したか』(廣済堂新書)

飯尾洋一(著)『R40のクラシック──作曲家はアラフォー時代をどう生き、どんな名曲を残したか』(廣済堂新書)

音楽ジャーナリスト・飯尾洋一さんの新著(編集は木杳舎が担当)。作曲家論と世代論を結びつけた発想が心憎い新感覚のクラシック入門書。目次を見ると「第1章「激動型の作曲家」のR40時代」から始まって「円満型」「早世型」「晩成型」まで4章立て。「自分のタイプはどの作曲家かな」と探す楽しみも。

しかし、「オレは早世型だな」とか言ってムソルグスキーに親近感を抱くひと、いるんだろうか?……いそうで怖いクラシック。

[木村]


平野啓一郎(著)『ショパンを嗜む』(音楽之友社)

平野啓一郎(著)『ショパンを嗜む』(音楽之友社)

『音楽の友』誌上で2009年から2010年にかけて連載されていた平野啓一郎氏のショパン論が単行本化。生誕200年のショパン本ラッシュを避け、少し間をおいての登場となりました。平野氏の3作目の小説『葬送』の取材ノートがもとになっており、小説家ならではの独特の視点からのショパン像はとても新鮮です。

[木村]


小鍛冶邦隆・林達也・山口博史(著)『バッハ様式によるコラール技法 課題集と60の範例付き』(音楽之友社)

小鍛冶邦隆・林達也・山口博史(著)『バッハ様式によるコラール技法 課題集と60の範例付き』(音楽之友社)

昨年刊行された山口博史さんの『パリ音楽院の方式による 厳格対位法』(音楽之友社)の第3部はバッハ様式のコラールの学習にあてられていましたが、それが独立・拡大した教本が刊行されました。弊社刊『ケルビーニ 対位法とフーガ講座』の訳者・小鍛冶邦隆さんならではの歴史的視点、分析的視点が加わっているのも魅力です。

[木村]


渡辺裕『サウンドとメディアの文化資源学──境界線上の音楽』(春秋社)

渡辺裕『サウンドとメディアの文化資源学──境界線上の音楽』(春秋社)

日本音楽学会現会長でもある著者が、全国大会を目前に、巨冊を世に送ってくれました。本文510ページ+資料42ページ! まえがきを読むとこんなことが書いてあります──。

……自分の関心が、周囲にいる「音楽」研究者とどこかずれている、そんな感じを拭えなくなってきたのである。私が感じていたのは、端的にいうなら,「音楽」というものがあり、それを「音楽」という概念で捉えることを自明と思っているようなあり方に対する違和感であり、それに対して「音楽」という概念それ自体をもう一度白紙に戻した地点から議論をやりなおしたい、自分の奥底にそんな欲求があることがはっきりと意識されるようになってきたと言ってもよいかもしれない。

自分とこの会のボスにこんなこと言われたら、どうしますか?(笑)

「音楽学」をいったんカッコに入れて再構築する壮大な一冊。心して読みたいと思います。

[木村]


青澤隆明(著)『現代のピアニスト30──アリアと変奏』(ちくま新書)

青澤隆明(著)『現代のピアニスト30──アリアと変奏』(ちくま新書)

アルテスもN響のお仕事などでたいへんお世話になっている音楽評論家・青澤隆明さんが待望の単著を刊行。このタイトルに、昨年亡くなり、今年生誕100周年を迎えた吉田秀和さんへの深いオマージュを感じるのはわたしだけではないでしょう。詩的で繊細な青澤さんの文章を敬愛するわたしは、吉田秀和さん亡きあと、音楽評論を文学に昇華させてくれるのは青澤さんではないかとひそかに思っていました。その音楽への透徹した鋭い眼差しもまた──。夜更けにひとりピアノを聴くとき、座右に置きたい本です。

[木村]


小野幸惠(著)『焼け跡の「白鳥の湖」──島田廣が駆け抜けた戦後日本バレエ史』(文藝春秋)

小野幸惠(著)『焼け跡の「白鳥の湖」──島田廣が駆け抜けた戦後日本バレエ史』(文藝春秋)

弊社刊、『幸四郎と観る歌舞伎』ほかでおなじみのライター/編集者の小野幸惠さんの新著。1919年(大正8)に生まれ、今年7月に永眠したバレエダンサー・島田廣(しまだ・ひろし)の生涯を追ったノンフィクションです。1946年8月、敗戦からわずか1年、焦土の東京での「白鳥の湖」全曲日本初演をなしとげた日本バレエ界の草分けともいえる人物です。戦後バレエ史の貴重な証言というだけでなく、震災後の日本にとってひときわの意味をもつ書となることでしょう。

[木村]


久元祐子(著)『名器から生まれた名曲 1 モーツァルトとヴァルター・ピアノ』(学研パブリッシング)

久元祐子(著)『名器から生まれた名曲 1 モーツァルトとヴァルター・ピアノ』(学研パブリッシング)

アルテス刊の『「原典版」で弾きたい! モーツァルトのピアノ・ソナタ』と同月発売の久元祐子さんの新刊。モーツァルトがヴァルター・ピアノを使って書いた3曲が取り上げられ、2色で刷られた楽譜には演奏法や形式、指づかいが分かりやすく書き込まれています。また「ヴァルター」と「現代のピアノ」の鍵盤を比べた図版も当時の楽器の仕様を伺いみることができてとても勉強になります。

[桑野]

細田晴子(著)『カザルスと国際政治──カタルーニャの大地から世界へ』(吉田書店)

細田晴子(著)『カザルスと国際政治──カタルーニャの大地から世界へ』(吉田書店)

パウ(パブロ)・カザルスが激動の20世紀を、音楽家としてだけでなく、政治的抵抗者として生き抜き、多くの人々に影響を与えたことはよく知られています。本書はカタルーニャ、フランス、プエルトリコと拠点を移しながら、さまざまな知識人たちとネットワークを結び、旺盛な平和運動を展開したその姿を描いたもの。「ソフト・パワーとしてのクラシック音楽」を彼ほど体現した存在はなかったのではないかと思わされます。

[木村]


小宮正安(著)『音楽史 影の仕掛人』(音楽之友社)

小宮正安(著)『音楽史 影の仕掛人』(音楽之友社)

音楽史は作曲家のみでは成らず。この本の目次にはバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンといった大作曲家の名前の代わりに、バーニー、コロレド、スヴィーテン、ルドルフ大公……といった「脇役」の名前が並んでいます。総勢25人。「もしも彼らがいなかったら……」を想像しながら読んでみてください。

[木村]


パスカル・ドゥヴァイヨン(著)村田理夏子(訳)『パスカル・ドゥヴァイヨンのショパン・エチュード作品25の作り方』(音楽之友社)

パスカル・ドゥヴァイヨン(著)村田理夏子(訳)『パスカル・ドゥヴァイヨンのショパン・エチュード作品25の作り方』(音楽之友社)

先に刊行された作品10に続き、エチュード作品25の各12曲を料理のレシピふうに解説。100頁ちょっとの手軽な本ですが、なかなかどうして細かいところまで気配りされた内容。練習のポイント、身体の感覚などわかりやすく、ていねいに解説されています。

[木村]


サラーム海上(著)『おいしい中東 オリエントグルメ旅』(双葉文庫)

サラーム海上(著)『おいしい中東 オリエントグルメ旅』(双葉文庫)

アルテス刊の『21世紀中東音楽ジャーナル』に続くサラームさんの新刊は待望の料理本! 世界三大料理のひとつと言われるトルコ料理を筆頭に、レバノン、モロッコ、エジプト、イエメン、イスラエルの食体験とレシピがこれでもかと500ページを超える文庫本にてんこ盛り。アマゾンのカスタマー・レビューの“満を持して食い意地を炸裂させた一冊”とは言い得て妙^^。うっすらベジ嗜好の僕にも舌なめずりさせちゃうサラームさんの旺盛な食欲には参りました! [鈴木]


曽我大介(著)『《第九》虎の巻──歌う人、弾く人、聴く人のためのガイドブック』(音楽之友社)

曽我大介(著)『《第九》虎の巻──歌う人、弾く人、聴く人のためのガイドブック』(音楽之友社)

猛暑が続いていますが、そろそろ「歌い手」のみなさんにとっては「第九シーズン」が到来したのでしょうか? もはや日本の国民的行事ともいえる「第九」について、B5判・144頁に(けっこう細かい文字で)ぎっしり詰めこんだ本。とりあえず1冊、どうぞ!

[木村]


武藤浩史(著)『ビートルズは音楽を超える』(平凡社新書)

武藤浩史(著)『ビートルズは音楽を超える』(平凡社新書)

アルテスの社内でたまに話題になるのが、「ビートルズはなぜ特別なのか」というテーマです。ただ、自分にとっては“特別”でも、若いスタッフにとってはまったく特別じゃないので、けっきょくはおじさんが若いモンに自分の好きな音楽を押しつけてるだけ、という図になってしまっているのですが……。そのテーマに音楽面からもっとも鋭くせまったのが、和久井光司さんの『ビートルズ原論』(河出文庫)だと思いますが、この武藤さんの本は日本人にはよくわからないイギリスの文化背景を、これまでになくわかりやすく説明することによって、「ビートルズの特別さ」に肉薄していると思います。

[木村]