武藤浩史(著)『ビートルズは音楽を超える』(平凡社新書)

武藤浩史(著)『ビートルズは音楽を超える』(平凡社新書)

アルテスの社内でたまに話題になるのが、「ビートルズはなぜ特別なのか」というテーマです。ただ、自分にとっては“特別”でも、若いスタッフにとってはまったく特別じゃないので、けっきょくはおじさんが若いモンに自分の好きな音楽を押しつけてるだけ、という図になってしまっているのですが……。そのテーマに音楽面からもっとも鋭くせまったのが、和久井光司さんの『ビートルズ原論』(河出文庫)だと思いますが、この武藤さんの本は日本人にはよくわからないイギリスの文化背景を、これまでになくわかりやすく説明することによって、「ビートルズの特別さ」に肉薄していると思います。

[木村]