津田大介(著)『Tweet & Shout ニュー・インディペンデントの時代が始まる』(スペースシャワー・ネットワーク)

津田大介(著)『Tweet & Shout ニュー・インディペンデントの時代が始まる』(スペースシャワー・ネットワーク)

音楽をメインにしたものとしては牧村憲一さんとの共著『未来型サバイバル音楽論』(2010年)以来となる、『ウェブで政治を動かす!』に続く津田大介さんの新著。音楽をめぐる情報環境やビジネスの変化を分析しながら、インターネットが定着したことによって、ミュージシャンをはじめとするクリエイターたちが「真に独立して活動できる環境が整った」として、「ニュー・インディペンデント」という新しい生き方、活動の方法論を提唱したもの。第一部最後の「音楽のちから」というタイトルが示すとおり、音楽そのものをまず大事にする津田さんらしい愛にあふれた提言がいっぱい。インタビュー形式の記述が多くを占めていて、たいへん分かりやすいので、音楽業界事情に不案内な人にもぜひ読んで欲しい。アジアン・カンフー・ジェネレーションの後藤正文さんとの対談と「これからのためのインターネット年表」も収録。[鈴木]