奥中康人(著)『幕末鼓笛隊──土着化する西洋音楽』〈阪大リーブル037〉(大阪大学出版会)

奥中康人(著)『幕末鼓笛隊──土着化する西洋音楽』〈阪大リーブル037〉(大阪大学出版会)

2008年、サントリー学芸賞に輝いた『国家と音楽──伊澤修二がめざした日本近代』(春秋社)の著者、奥中康人さんの待望の第2弾は、幕末に篠笛とスネアドラムにより編成された西洋式の軍楽隊の誕生とその行く末を描いたもの。廃藩置県により解散した軍楽隊のメンバーたちは、日本全国に散らばり、その音楽はその土地土地で土着化していったそうです。フィールドワークによって、西洋音楽がどのように伝播し、変容していったかを跡づけた労作。

[木村]