安田寛(著)『バイエルの謎──日本文化になったピアノ教則本』(音楽之友社)

安田寛(著)『バイエルの謎──日本文化になったピアノ教則本』(音楽之友社)

よく「バイエルなんかを使っているのは日本だけだ」などと言われます。バイエルというのがドイツの作曲家の名前だということすら知らない人が多いいっぽうで、これほど日本人によく知られたピアノ・メソッドもないでしょう。「日本文化になったピアノ教則本」という副題のとおり、バイエルがいつ、どのようにして、誰によって、日本に紹介され、その後どんな経緯をへて「日本文化になっていったのか」を明らかにするノンフィクション。あの名著『唱歌と十字架』の興奮がよみがえります!

安田さんは現在、そのバイエルを日本に持ち込んだとされるお雇い外国人メーソンによる、日本人への音楽教育の功罪を明らかにするウェブ連載「音痴と日本人」に取り組んでいます。こちらもぜひお読みください。

[木村]