岡田暁生(著)『楽都ウィーンの光と陰──比類なきオーケストラのたどった道』(小学館)

岡田暁生(著)『楽都ウィーンの光と陰──比類なきオーケストラのたどった道』(小学館)

小学館のCDマガジン『ウィーン・フィル 魅惑の名曲』に連載されていた「ウィーン・フィルをめぐる断章」が単行本になりました。ウィーンの街案内からそろそろとウィーン・フィルの歴史へと誘う心憎い構成。1章1章が独立したエッセイにもなっていて、とても読みやすい。そしてなによりも、岡田さんの読解により、いままで見えてこなかったウィーンとウィーン・フィルの真の姿が描き出されていくさまがスリリングです。

[木村]