岡田暁生(著)『「クラシック音楽」はいつ終わったのか?』人文書院

岡田暁生(著)『「クラシック音楽」はいつ終わったのか?──音楽史における第一次世界大戦の前後(レクチャー第一次世界大戦を考える)』人文書院

岡田暁生さんの新著は、京大人文研でおこなわれている第一次世界大戦をめぐる共同研究の一環。文化にかんしていえば、第二次世界大戦よりも第一次世界大戦のほうが、インパクトが大きかったのではないかという仮説にもとづき、1910〜20年代の音楽史を検証しています。たしかに「わけのわからない現代音楽」はこの時期にいっせいに現れ、クラシック音楽が終焉したといえるかもしれません。岡田さんの名著『音楽の聴き方』になぞらえて、『現代音楽の聴き方』と名づけることもできそうな、コンパクトな1冊です。

[木村]