東川清一(著)『旋法論──楽理の探究』春秋社

東川清一(著)『旋法論──楽理の探究』春秋社

東川先生の『日本の音階を探る』(音楽之友社、1990)を編集担当させていただいてからもう20年。春秋社で12冊目という先生の最新作は、16世紀や古代ギリシアなどの重要文献を読み解きつつ、さまざまな旋法理論を俯瞰し、基礎づけをおこなうというもの。「移動ド」か「固定ド」かという議論には、わたし自身はその後また別な視点をもつようになりましたが、この「東川旋法論」との出会いがなかったら、音組織にたいする基本的な考え方をもてなかったと思います。

[木村]