トン・コープマン(著)風間芳之(訳)『トン・コープマンのバロック音楽講義』

トン・コープマン(著)風間芳之(訳)『トン・コープマンのバロック音楽講義』音楽之友社

音楽之友社のホームページより:

世界的に著名なオルガニスト、チェンバロ奏者、指揮者である著者が、バロック音楽の演奏解釈法を簡潔にまとめたもの。演奏家が作曲家の意図を最大限に汲むためには、作曲当時の人々の音楽に対する考え方、記譜や演奏の習慣を知ることが必要で、そのためには演奏者自らが原典資料、当時の文献などを渉猟して自分なりの結論を出さねばならない。本書は、各国語による原典資料のファクシミリを利用して、それら原典の読み方、解釈の仕方を読者にアドバイスするもので、日本でますます隆盛を極めるオリジナル楽器演奏への貴重な指針となることはもちろん、音楽大学などでの演奏習慣についての授業では格好の教材となろう。これまで音楽学者たちによって書かれてきたバロック音楽の演奏法研究とは異なる、演奏家ならではの実践的な視点が本書の最大の魅力であろう。

80年代にオランダ語で書かれ、原書も絶版になっていたものをコープマンの弟子にあたる演奏家・風間芳之氏が全訳したもの。強くおすすめです。

[木村]