6/9〜(全9回)|矢澤孝樹+広瀬大介 講座「『クラシック音楽』って何?」

山梨英和大学エクステンションセンターにて、6/9(土)から来年1/12(土)まで全9回にわたり、矢澤孝樹さんと広瀬大介さんが「『クラシック音楽』って何?」と題して、下記のとおり連続講座をおこないます(以下、パンフレットから転載)。

「クラシック音楽」って何?──その起源と歴史

◎曜日/時間:土曜日 13:30~ 15:00
◎日程/回数:6/9、6/23、7/21、8/25、9/22、10/20、11/17、12/15、2013年1/12(全9回)
◎教材:とくに購入して頂く教材はありません。プリントを講座の都度配付します。
◎受講料:一般 9000円/メイプルメイ卜 8100円/ 山梨英和大学生 6300円

◎講座内容
2000年以上の歴史を積み重ね、イタリア、ドイツ、フランスを中心としたヨ一口ッパ社会で育まれてきた「クラシック音楽」。その途方もなく豊かな音楽世界は、どのように生まれ、発展してきたのでしょうか。この講座ではその軌跡を、二人の講師で分担し、一年をかけて追いかけます。あの名曲誕生の秘密から、「これがクラシックなの?」という未知なる音楽との出会いまで、そして「クラシック音楽」とはそもそも何なのかを、とことん語りつくします。二人の講師は計三回、一緒に登場して「音楽漫談」を繰り広げますので、そちらもどうぞお愉しみに。

◎講座予定
第1回 「クラシック音楽」ってどういうもの?(矢澤・広瀬)
第2回 古代・中世の音楽(〜14世紀):すべては「うた」と「数」から始まった(矢澤)
第3回 ルネサンスの音楽(15〜16世紀):神のもとでの調和(矢澤)
第4回 バロックの音楽(17〜18世紀前半):バロックは力ブキだ!(矢澤)
第5回 J.S.バッハ以前と以後の音楽は何が違うの?(矢澤・広瀬)
第6回 古典派の音楽(18世紀後半): 「ソナタ形式」という容れ物がすべてを支配する(広瀬)
第7回 ロマン派の音楽(19世紀):破天荒な「個性」を主張する作曲家たち(広瀬)
第8回 近・現代の音楽(20世紀):「リズム・調性・構造」が崩壊した先に(広瀬)
第9回 これからの「クラシック音楽」はどうなるの?(矢澤・広瀬)

講師:矢澤孝樹
1969年生。 1991〜2009年水戸芸術館音楽部門(主任学芸員)。慶應義塾大学、茨城大学非常勤講師。家業継承者である弟の急逝により帰郷、現在ニュー口ン製菓(株)専務取締役。評論活動を並行、朝日新聞夕刊CD評、『レコード芸術』『CDジャーナル』等に執筆。甲州市塩山在住。

講師:広瀬大介
1973年生 。青山学院大学准教授(2012年4月より)。著書に『リヒャル卜・シュトラウス 「自画像」としてのオペラ』(アルテスパブリッシング、2009年)等。『レコード芸術』等での評論のほか、演奏会曲目解説、オぺラ公演・映像の字幕対訳等への寄稿多数。北社市高根町在住。

「学ぶべく奪うべし」。夷斎石川淳が『木居宣長全集』を推した言葉です。西洋の文学・思想、は、いわゆる「クラシック音楽」が分らないと、その核芯に触れられないのではないか──数年来私はそういう疑念にとり憑かれています。さいわい、ここに、永年にわたってこの分野で研讃を積んできたお二人が、「クラシック音楽」の大概を9回で話し切ってしまおうという講座を開請される。就いて学ばない手はない。「この危機にのぞむ世界で何を世迷事を言うのかという人もあるだろう。しかし美しいものは美しいのであり、経験の高さは経験の高さである。それを粗末にしては何ものも真実なものを生み出すことは出来ないだろう」(森有正『黄昏のノートルダム』)。こちらの経験の貧しさが、矢澤さんや広瀬さんの「クラシック音楽」における「経験の高さ」から「奪う」ことを閉止するかもしれないが、それでも学ぶべきことは多々あると思う。「西洋音楽」音痴の私などが書くのは「贔屓の引き倒し」になることをおそれつつも、広く西洋の文化に興味を抱いている人たちに、この二人による、この得がたい講座の受講をつよく勧めたい。(本学教授 荒井直「比較文化 ・思想論」などを担当)

◎お問い合わせ/申し込み
山梨英和大学エクステンションセンター
TEL 055-223-6034/FAX 055-223-6035
extention@yamanashi-eiwa.ac.jp

大自然のなかで音楽史の講座を聴く──なかなか得がたい体験となりそうです。

[木村]